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【宮城のにぎわい】人集う「かわまち」再生/旧北上川・かわまち交流拠点施設(石巻市)

 かつて「川湊(かわみなと)」として栄えた宮城県石巻市。中心部を流れる旧北上川河口で8月4〜6日、100回目となる「石巻川開き祭り」(実行委員会主催)が開かれた。堤防に連なる広場のステージではバンドの生演奏やトークショーが繰り広げられた。
 2011年の東日本大震災で被災した市は、旧北上川の堤防工事を組み合わせた復興まちづくりを展開。今年3月、河口部に商業施設や広場、立体駐車場が一体となった1・3ヘクタールの「かわまち交流拠点」が完成した。
 豊かな自然環境を生かした水辺空間は市民や観光客の交流の場として定着。野外フェスなどのイベント開催時はキッチンカーが並びにぎわう。
 集客の拠点は17年6月に開店した「いしのまき元気いちば」。ホヤ、アナゴといった新鮮な魚介や野菜、加工品を販売するほかレストランも備える。今年の大型連休は約4万2千人が訪れ、うち3割は県外客だった。
 5日の川開き祭り花火大会では、上流で東北屈指の1万6千発が打ち上げられ、来場者が空を見上げた。長く花火の管理進行に携わる元市職員男沢国雄さん(81)は「『復興花火』は石巻の新たな歴史をつくるのろしだ」と意気込んだ。(河北新報社)



旧北上川の堤防沿いに「いしのまき元気いちば」(中央)などが立ち並ぶかわまち交流拠点=2023年4月、宮城県石巻市中央


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