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2022 年度若手研究者アンサンブルグラント 「継続課題」審査会

 加齢医学研究所(IDAC)の林です。今回のnoteでは、先日行われました2022年度アンサンブルグラントの継続課題の審査会について、参加した一ワークグループ委員としての感想を綴らせていただきます。今後応募を検討される先生方の参考になればと思います。

1. アンサンブルグラント継続課題とは?

 まず、継続課題(第2ステージ)についてですが、全研究領域を公募対象とし,若手アンサンブルにおいて取り組んだ萌芽的な課題を元に,さらなる発展が見込まれる研究に対して助成を行うものです。年2件(1課題100万円)の採択としていますが、特徴としては、申請者も含む全参加者評価式の採点により採択課題が決定されることがあります。第1ステージは抽選、第2ステージは評価による選出とメリハリをつけることによって、幅広い研究を拾い上げつつ、中でも進展が著しい研究にさらに飛躍の機会を提供できる仕組みにしています。

2. 2022年度継続課題審査会

 昨年末に公募開始した継続課題について、2月14日、その採否を決める審査会がオンラインで行われました。今年度の応募は4件であり、そのうち2件が採択に至るため、採択率は50%となります(これは異例の高確率で、通常、私の専門である生命科学分野だと、100万円の助成金の採択率は10-15%程度です。来年度以降、申請資格のある方は是非エントリーください!!)。1課題につきポスターセッション(オンライン)、30分(発表20分、質疑10分)を行い、参加者(申請者+ワークグループ委員+一般参加者)による相互評価により採択課題を決定します。ポスターセッションはワークグループ委員の甲斐先生が開発されたバーチャルポスターセッションツール(https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2020/08/press20200821-04-withpost.html)を用いて行われ、チャットによる活発な質疑応答がなされました。

3. 継続課題審査会の感想

 申請された先生方のプレゼンはどれも非常に熱のこもった素晴らしいもので、飛躍が期待されるポテンシャルの高い研究ばかりでした。また、様々な領域の研究者が集まる審査会であるため、分野外でも分かりやすいように出来うる限りシンプルな発表を心がけてくださっている印象を受けました。今年度は、申請課題が4件と少なかったこともあり、1課題の発表にたっぷりと時間を費やせたため、個人的には、昨年度より深く一つ一つの研究課題を理解できたように思います。異分野の研究者同士の質疑応答も活発に行われ、研究に関する質問だけでなく、チームを組んだ経緯、チーム内での役割分担など、多様な視点からの議論が行われました。採択課題の発表が今後あると思いますが、どの課題が採択になってもおかしくないように感じました。

〜まとめ〜
 アンサンブルグラント継続課題(第2ステージ)は、公募要件はあるものの、申請できれば非常に高確率で採択される可能性のある(もちろん年度によって変わりますが)、言ってみれば非常に「オイシイ」助成です。それに加えて他の異分野融合課題の発表にも触れて更なる融合と研究の飛躍へとつながる可能性もあります。来年度は皆様の申請、審査会への参加をお待ちしております。

(林陽平・加齢医学研究所(IDAC))

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