遠野物語103

小正月の夜、または小正月ではなくとも冬の満月の夜は、雪女が出てきて遊ぶという。子どもをたくさん引き連れてくるという。里の子どもは冬は近辺の丘に行き、そり遊びをして面白さのあまり夜になることがあり。十五日の夜に限っては、雪女が出るから早く帰れと戒められるのはいつものことである。しかし雪女を見たという者は少ない。

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