ブスになる為の薬
老化にすごく悩んでいる友人がいたとしよう。オレは男だし、少ししか悩まないから、友人の気持ちはわからない。彼女にとってどれくらい〈それ〉が重要なのか想像がつかない。
だから、この際ハッキリさせておこうと思う。
友人として〈彼女を好きだ〉という気持ちは、老化しても変わらりようがない。それは外見的な条件が全く関係してこないからだ。
確かに自分たちは10年後、今より見た目が美しくないかもしれないが、全く気にならずに友人関係は続くのだろうと思う。
つまり彼女は〈外見的な見た目で判断する知人〉に対して、自分の見た目を気にしている事になる。
それは一体、具体的に誰を指すのかと言ったら、例えば知り合い程度の友人とか、行きつけのお店の店員さんとか?そんなとこだろう。
まぁ彼女の〈友人〉のふるいにかければ、真っ先に落とされる人たちだ。
その落とされた人たちは〈知り合い程度〉の彼女の〈美しさ〉なんて、正直どうでもいいだろう。
オレもジムのお姉さんの容姿なんてどうでもいい。
つまり彼女は〈美しさはどうでもいいと思ってる人〉に対して、外見的な美しさを見せ続けたい…としがみついている事になる。
女の人は不思議だ。
オレは〈気持ち〉を通して人を見る時、ブスな人は1人もいなくなる。
〈好み〉を通した時だけだ。人を区分けするコントラストのフィルターだからだ。
その〈好み〉のフィルターを通して彼女を見ると、〈好ましい内面の美しさ〉ばかりが目について、言われなければ彼女の外見の老化に気がつかないだろう。
オレが友人として求めているのは〈彼女の内面〉だ。オレは彼女の外見からは、何も学んでいない。
人間関係も新陳代謝するものだ。
代謝する為にはコントラスト体験が最も手っ取り早い。
何か彼女は今、ブスになる為の薬をわざわざ飲んで、人間関係を新鮮に保っているのではなかろうかと、ふと思ってみた。
「こんな私を知られたくない」と思える人と疎遠になり、「こんな私を知られても構わない」と思える人が新しく増えていったりするのかも知れない。
どちらにせよ〈病気〉や〈老化〉は80億人が全員利用するマストアイテムだ。
という事はそれだけ〈効果〉がテキメンな薬でもあるのだろう。〈効能〉は人それぞれだと思えるが、何かしらの〈効果〉は必ずありそうな気がする。
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