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張碧勇の憂鬱(第4話)
翔くんを通じて僕はアダムさんと知り合った。
アダムさんはオーストラリア人の金持ちのおじさんで三ヶ月に一度、歌舞伎町の大箱のクラブで開かれるゲイナイト「Muscle Ball」のオーガナイザーだ。
アダムさんは僕を気に入ってくれて、次のパーティでGOGOボーイをやらないかと誘ってくれた。それがきっかけで僕は体を鍛えることにした。僕はワークアウトがあまり好きじゃない。誰かに見せるための筋肉を作ろうとワークアウトに精を出すというのはなんだか虚しいことのような気がずっとしていた。僕は子供の頃から体操をやっていたので、筋肉はそれなりにある方だけれど、人前で裸で踊るならもっといい体じゃないと恥ずかしい。だから僕は翔くんが通っているゴールドジムに入会して一緒にトレーニングをすることにした。
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