物語における「境界」の魅惑たるや
小さい頃、私は物語が大好きな子供だった。
読み書きもできないほど幼いときから、グリム童話を何度も何度も読み聞かせてもらい、幼稚園の時には『海賊ポケット』シリーズや世界の名作文学シリーズ(『十五少年漂流記』『ガリバー旅行記』など)を図書館で借りてまとめ読みした。
そして、小学生のとき、かの『ハリー・ポッター』シリーズと出会った。家に帰って読むのが待ち遠しくて、早く放課後になればいいのにと思いながら毎日を過ごした。小学生なのに夜更かしして、気の済むまで読み明かした。(お母