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鹿児島ユナイテッドFC観戦記という名のエッセー

鹿児島ユナイテッドFCの観戦記です。 と言いながら試合のことはあまり書いていない、ほとんどエッセーです。

【2025年第1節】ボールは丸いのだから

新しいことを始めようとするのは、思っている以上に難しい。 やろうと決めることまではできても、いざその時が迫ってくると、なんであの決断をしてしまったのだろうかと自分で自分を恨んでしまう。 最近、職場で新しいことをしようとしている。 結果的に仕事は楽になるはずだと思っているのだけれど、きっとはじめはなんで面倒くさいことをしてくれたんだなんて批判が(直接的ではないにしても)起こることは容易に想像できる。 そんなことを考えながら暮らしていると、長かったはずのシーズンオフは終わって

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サッカーのあるくらし

サッカークラブの応援なんてしないほうが人生はよっぽど楽だ。 「あっ、今日は地上波で放送があるんだ」 ぐらいのテンションで試合中継を見て、勝ってたら見続ければいいし、負けてたらチャンネルを変えてもいい。 なんならスマホでYouTubeを見たっていい。 それぐらい、いまはコンテンツが飽和している時代だ。 1敗したことで1週間落ち込むことなんてない。 金曜日までと変わらないテンションで日曜日を迎えるだけだ。 自力昇格の可能性がなくなったって気にすることなんてない。 上位チー

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【第9節】勝利はすべてを解決する

今年のゴールデンウイークはカレンダー通りでも5連休。 そのせいなのだと思う。 休みに入ってから体が重かった。 新年度のバタバタは片付いたものの、そのつけで4月も後半までいろいろとやることが多かった。 休みになって気が緩んだせいで疲労を感じたんだと思う。 おまけに二転三転した天気予報は最終的に悪いほうに変わってしまって、この日は朝から小雨が降っていた。 鹿児島ユナイテッドのホームゲームがあればほぼ無条件に行くことにしているけれど、さすがに行くかどうか迷った。 民放の生中継を

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【第7節】春から夏へ

いつの間にか桜が散って、年度替わりのバタバタがようやく落ち着いてきた。 この間、鹿児島ユナイテッドFCはアウェー2連戦を戦っていて、ホームゲームは久しぶりになる。 風は強いけれど陽射しには初夏の近づきを感じるような朝だった。 少しだけ迷って、ユニフォームの中に長袖のTシャツを着てスタジアムへと向かった。 ダービーはいい スタジアムに着いたのはキックオフの2時間ほど前。 バックスタンドに席を確保してからスタグルを食べるためにメインスタンド側へ向かうと思っていたよりも暑かっ

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なぜスタジアムに行くのかを考えるために観戦記を書いてみる

なんとなく付けたタイトルですが、鹿児島ユナイテッドFCの試合を見に行って感じたことなどを書いていきたいです。 現地観戦したものだけなので、ほとんど白波スタジアムの感想になるはず。

祭りのあと

試合開始のホイッスルは主審の動きに注意していないと聞き取れないほどだった。 J2昇格の可能性を残したまま迎えたホーム最終戦。 今シーズン最多の7,562人が詰めかけた白波スタジアムはキックオフ直後から熱気に包まれていた。 けれど、試合のスコアはなかなか動かない。 勝たなければ上位チームの結果次第では完全に昇格の可能性が絶たれるという状況で、時間が経つのが早く感じる。 ここ数試合、勝ち切れないことが続いていたこともあって、観ているだけでも焦りが募ってきていた。 それでも声

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【第31節】勇気を持って闘う

J3リーグもいよいよ大詰め。 10月30日の第31節も合わせて残りは4試合となっていた。 ホーム最終戦は何があっても何がなくても盛り上がるものだけれど、ホーム残り2試合となったこの日も白波スタジアムには大勢のファン、サポーターが詰めかけていた。 最終盤まで昇格争いができているのに加えて、クラブが先着2,000人にTシャツをプレゼントする企画をしたからだと思う。 チームの今年のスローガン「One Team One Game」がプリントされたTシャツは僕も当然欲しかったので、

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【第27節】時間の感じ方

今週はとても長く感じた。 先週のアウェー鳥取戦で0-6の大敗を喫したからだろうと思っていた。 けれどそれだけではなかった。 白波スタジアムに着いて理由がわかった。 この写真は台風の影響で1日延期された前々節・北九州戦のキックオフ前。 まだ風が強くて、スタジアムに掲げられるチームやJリーグのフラッグがなかった。 スタジアムに入ってもスポンサー看板や横断幕がなくてピッチが広く感じる。 せっかくの九州ダービーだったのに、アウェーの観客数も少なくて、どこか寂しかった。 それから

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【第24節】ピーターパンの似合うスタジアム

今シーズン、鹿児島ユナイテッドのホームゲームでは優里さんの「ピーターパン」が流されている。 スポーツを歌った曲というわけではないのだろうけれど、逆転を望むその歌はサッカースタジアムにマッチしていて気分が高まる。 シーズンの始まりに曲名を知って、すぐに曲を購入した。 普段からよく聴くし、ホームゲームの日はスタジアムへの道中でリピート再生している。 とはいえ、今シーズンの鹿児島ユナイテッドはホームに強い。 この日までの11試合は8勝1分2敗。 8勝のうち、先制されたのも1試合

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