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電子書籍『毎年受けている健康診断のお話です』を読む(2)

 
 元々ぼくが、健康診断に懐疑的だったということがある。だからこの本を、受け入れやすかったのだろう。
 
 正直、その数値が大雑把すぎる。それでいて、問診時間が少なく、また結果が出たあとに問診もない。単純に基準値からちょっとはみ出していれば、問題視される。
 
 たとえば175センチの男の人がいるとする。まぁ一般的と言えるだろう。その人の体重が65キロであったなら、身長から見て普通だ。見た感じ、おかしくはない。ちょっと痩せてるかな、という程度か。
 その175センチの人が75キロであっても、特におかしくは感じないだろう。「うわぁ太ってるな」などとは思わないはずだ。

 65キロでも75キロでも、見た感じ、普通。
 しかし10キロも差がある。10キロというのは、相当重いものだ。10キロのダンベルを思い描けば、その重量が分かるはずだ。
 10キロの差があるのに、同じ基準値で考えてしまう。これって正確なのだろうか。そうは思えない。
 
 もちろん、基準値から大幅に出ていれば10キロの差は関係なくなってしまうだろう。
 しかし、多少であれば、10キロの「ずれ」は考慮しなくてはいけないのではないか。
 175センチで65キロの、引き締まった筋肉質の人と、75キロでちょっとゆったり体型の人。それが、クレアチニンやコレステロール値を、同等に上限を引かれる。しかも、終わったら「ABC」のランクや高いという意味合いの「H」が記載された結果票を送られてきて終わり。
 問診で、「あなたの体型であれば、この基準値越えはそれほど重要視しなくていいでしょう」とでも説明があれば、まだ分かるが、それもなし。

 これで、健康診断に疑問を持つなと言っても、無理があるというものだ。
 
 性別だけでなく、体型や年齢で、もう少し細かな基準値を設定できないものだろうか。

 この本でも、やはりその基準値のことが書かれている。やっぱりいくつかの項目では、あきらかにおかしいようだ。
 
(つづく)

駄文ですが、奇特な方がいらっしゃいましたら、よろしくお願いいたします。