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愛し生きることを推察する件

King & Princeの新曲、
愛し生きることのMVが公開された。

まずはフラットな気持ちで観てみてほしい。



この記事では愛し生きることについてあれこれ語っていく。
途中、独自解釈が含まれるのでそういう考えもあるかもね~くらいに読んでいただけると幸いで候。


ところで今回のシングル、情報解禁の順序が結構ユニークだった。


ツアー1発目の公演でシングルのリリースを発表。
インストと共に切ない表情のれんかいが解禁。


新ビジュアル解禁。
廉くんの方が体格良く見えるマジックアート。


サビ部分の視聴がスタート。
「信じれるものなどこれだけでいいんだよ」がこのご時世に刺さる。


特設ページにて歌詞を全公開。
※突然のれんかいにご注意。


庭ラジで1番、大サビ、ラスサビが解禁。
自分の番組で初解禁できるのっていいよね。


そして満を持してMVを公開。
これ世界観を伝えるためにフルなんですよ…大正解過ぎるね。



今回 インスト → サビ → 歌詞 → 曲の大部分 → MV の順で解禁された。
曲と共に歌詞が発売前に解禁されるのは見たことがあるが、インストと歌詞を先出しされて歌声を焦らされたのは初めてだった。
曲への信頼と自信を感じる。全容を知った今振り返ってみても頷ける。

あとこれはふたりになってからの動きだと思うけれど、MVとは異なる世界観でジャケ写やビジュアル出しているの、すごいね??
1つのリリースに楽しみがたくさんあって、毎度いい意味で裏切られて嬉しい。

ジャケットのビジュアルは水辺で、MVは砂地という対比もなんかいいよね。なんだかわからないけれど正反対なもの並べられたらいいかもと思っちゃう単純オタクだから、誰かこの謎が解けている人がいたら教えていただきたい。



歌詞だけを読んでいた時、様々な愛に置き換えることができると思ってはいたものの、やっぱり想像しやすいのは恋愛だった。
君の幸せを願いながらのお別れ的なやつ。

誰かを愛し生きて行くことは 違う誰かを遠ざけること

愛し生きること

ここの歌詞が特に効いている。結ばれるのはひとりだもの。


MVを観て、ジャケットのビジュアルや歌詞の連想からてっきり恋愛的な描写でくると思っていたため、壮大な物語を充てられて意表を突かれた。

さらに好きな世界観で言葉を失い、初回視聴後は「良かった」しか感想が出てこず、最高な作品に出会えて嬉しかった反面、悔しさもあり正直複雑な気持ちになった。

ストーリー仕立てのMVではあるものの、歌詞を全て準えているわけではなく、現時点では受け手に委ねられている部分もあると感じた。

今後メイキングやインタビューなどで明らかになることもあると思うが、今は気になったポイントを自分なりに咀嚼してみる。




永瀬廉はどこからやってきたのか

海人くんを含む主要な大人たちは居住空間が映されていたが、廉くんは皆が少女を見つける場所に向かって歩いている描写しかない。

仮説①:空に浮かぶ崩れ行くものからやってきた
「今、世界は朽ち果て、崩れようとしている」と海人くんのナレーションから始まるストーリー。これは「世界」がMVで出てくる空に浮かぶ崩れ行くものを指しているとする説。

人々は最初空に浮かぶ場所で暮らしていたが、ある時から崩壊が始まった。
脱出してきた人、崩壊に巻き込まれた人、など空に浮かぶ世界からの受け皿となっている土地が物語の舞台。皆表情が冴えず、彷徨いを感じるのはその所為。
廉くんはやってきた直後で多くの人たちと歩いている。
そうなると、海人くんはなかなかの砂地生活玄人。


仮説②:海人くんとテントで暮らしている
こちらの説では、朽ち果てて崩れようとする世界=物語の舞台という解釈。

れんかいは二人でテントに住んでいる。
住環境を整えるのが海人くんの担当、食料などの物資を探しに行くのが廉くんの担当と分業をしていて、帰りが遅い廉くんを探しに来たところで少女を発見。というね。
オタクの都合の良い解釈のようで、意外と理にかなっているんだよ。

  • 少女を見つけた時に正反対の方向かられんかいが現れるところ(帰る廉くん、探しにきた海人くん)

  • 廉くんだけ荷物を持っているところ(物資を運ぶため)

  • 少女との接し方(寝かしつける海人くん、物資を運ぶ廉くん)

ちなみに役に入っていなかったら、ふたりは一緒に行動しているだろうよ。(※参考資料:キントレ)
れんかいに分業は縁遠い言葉。ハッピーセットだもんね。



少女に導かれた廃墟について

表情から大人5人は廃墟の存在を初めて知った様子だった。
大人たちを招き入れた場所で、少女は種を蒔く。
この安全そうな場所を少女以外が見つけきれないことがあるのだろうか。
トトロのように何か条件がないといけない場所なのか、それとも少女のみが連れて来れる特別な場所なのか。
だとすれば、少女は何故大人たちを案内したのか。

少女は選ばれた人にしか見えていない存在というのはありそう。
他者へ目を向けることができるか、愛ある人かどうか試されていたとか。

愛を与え、守っていると思っていた存在に実は守られていた。
そして少女を通して繋がりを持ち、生きる希望を手に入れた5人。

最終的にこの廃墟はシェルターとなる。
少女が植えたであろう種が花を咲かせて守ってくれたかのよう。
そして少女の意志を継いで、種を持って大人たちは生きて行く。



少女は一体何の象徴か

物語の中心となる存在の少女は、何を象徴しているのかを考えていく。

大人たち → 少女
・これから育っていく存在 = 未来がある
・守るべき存在 → 愛を持って接する
・一緒にいると笑顔になれる存在 = 安心できるもの

少女は大人たちにとっての未来に対する希望だと思った。

少女に出会う前の大人たちは皆浮かない顔をしている。
先の見えない不安や絶望の中にいる時、人は何かに縋りたくなる。
未来に希望があるとわかると前を向ける。

ちなみに私はそんな時、よくしいたけ占いに縋っている。
就活の時とか、当落待っている時とか…さ。

少女と共に過ごす大人たちは影を見せない。
それは隠しているのかもしれないけれど、笑顔になれているのも事実。

本当は傷ついた背中 悟られないように
笑っていたのかな


少女 → 絵本、種の入った瓶 → 花
・憧れ、夢、理想
・育てていくもの = 未来がある
・守るべきもの → 愛を持って接する

花は少女にとっての未来に対する希望。

希望の種を蒔いていく少女。それを手伝う大人たち。
花は愛の流れつく先でもある。
大人たちの愛 → 少女の愛 → 種・芽 → 花


あと私たち視聴者には少女に見えているが、登場人物の大人たちにはそれぞれ過去に失った愛を注いでいた大切な象徴に見えている可能性もあると思いたい。

皆それぞれが持ち寄った鏡の中を
ほら 何度も何度も反射して映った姿

歌詞のこの辺り、少し意味深じゃないですか。

あと周囲の人たちと少女に気付いた5人を比較すると、周囲の人たちは全く少女に気を留めていない。一方気付いた5人は釘付け。
目に光を失っていた人たちが釘付けになるって相当な何かがないと目に留まらない。そうなると、歌詞の節々に出てくる「君」は過去に失った存在(愛)なのかなって。



少女の最期はどうなったのか

少女は踏みつぶされる育てていた芽を見て走り出した後、一切映らない。
最初亡くなったのかと思ったが、この世界観で死を直接的に描写するだろうかと疑問が残った。

逃げ惑う人々の必死さを見ると空に浮遊するものの崩落から逃げている。
崩れ落ちてくるもの、相当やばいやつじゃん…。
崩落物に触れたらどこか違う場所に飛ばされて、存在が消えてしまうとかそういうやつだと直感的に思った。
そう考えると、絵本と種の入った瓶だけが残されたもので、れんかいがそれを大事に抱えているのもわかる。
あと最初の話に戻るけれど、廉くんも崩落物に触れてこの場所に飛ばされてきたかもしれない。

そしてひっくり返してしまうが
よくわからないけれど、そうなったら消えてしまう、どこかに行ってしまうって死にも通ずるなあとも思った。



少女にまつわるキーアイテムについて

  • 絵本 "The Tale of Enchanted Flowers"

  • 種の入った瓶

  • ブランケット

少女にブランケットを掛けて絵本の読み聞かせをしていた海人くん
種を植える様子を見つめていた廉くん

少女を失ったタイミングで担当キーアイテムが変わったのは何か理由があるのでしょうか?
目を向けていなかったものまでも愛せるようになった、くらいにしか読めなかった。Dareka Oshiete
ブランケットも廉くんが最後持っていたら、ワンチャン君の名は現象起きていた説も検討していたかも(いや、ないか~)

ちなみにブランケット、ピースのテイストだと思いませんでした?
深読みしすぎでしょうか。
ピースのジャケットのどこかに隠されていてもおかしくない。
平和の象徴アイテムとして、ピースを意識して入れられていたとするとアツいなって思っちゃった。それだけ。



『愛し生きること』というタイトル

愛しを「あいし」ではなく「いとし」と読むことがとても気になっていた。
個人的に「愛し(い)」と「意図し」を掛けているのでは、と考えている。

愛し生きること:この曲の世界観になぞらえて、愛を大切に生きること
意図し生きること:ある目的をもって何かをしようと生きること

MVでそれは描かれているなと思った。
あとここ最近の情勢や都合よく捉えたいオタクの偏向的な考えで申し訳ないけれど、アイドルとして生きて行く覚悟も裏テーマとしてありそうだなと。押し付けがましいね。




ではここでまとめを…といくべきなのだろうが、自分でもよくまとめきれないし割と満足したし、とっ散らかしておわりです。


ああ、あともう一つ書きたいことあったんだった。

粉雪が舞う頃
また君を思い出すだろう
それぞれの場所で だけど

愛し生きること

この海人くんのパート、歌詞だけ読むと切ないのに、歌声聴くと希望を感じるんですよ。すごく好きです。



最後に、ちょうどれんかいが二人で演技するのを観たいと思っていた矢先にどんぴしゃ需要のMVがやってきて、本当に嬉しかった。

嬉しすぎてスマホの壁紙をかなり久しぶりに変えた。

少し離れた所からのアングルがストーカーみある



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