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Tohoku Trail Trip #1 吾妻安達太良磐梯縦走

五色沼→吾妻→安達太良→磐梯→五色沼を1日で縦走ラウンド。

スタート前の話

昨年の夏に、福島→吾妻の山々の写真がO氏のInstagramにアップされた。その景色に魅了され、是非行ってみたいと思った。

後日、O氏に採択され、2019年11月に安達太良→吾妻→磐梯山のラウンドをTRYするも天候悪く断念。そのリベンジでO氏とR氏と一緒に吾妻安達太良磐梯山を一気にラウンドすることに。

■予定コースプロファイル、想定される天候

date:
合計時間: 34時間52分(ヤマレコ、コースタイム)
合計距離: 93.53km(ヤマレコ)
累積標高(上り): 4586m(ヤマレコ)
累積標高(下り): 4587m(ヤマレコ)

五色沼駐車場 - グランデコリゾート - 西吾妻山山頂 - 東大巓 - 浄土平ビジターセンター - 野地温泉 - 旧土湯峠 - 安達太良山下横向登山口 - 鉄山避難小屋 -安達太良山山頂 - 沼尻登山口 -  猪苗代登山口 - 磐梯山山頂 - 銅沼 - 五色沼駐車場

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天候は概ね晴れ。風速も5m以下。絶好。

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天候晴れ、風速も5m未満、夜間帯の気温が10度を下回ることはない。つまり快適。KAITEKI!

コースタイム34時間。天気良しなら何時間かかるのかな。
・吾妻がロード10km+30km+ロード10kmだから、約9時間。
・安達太良が15km+ロード15kmだから、約6時間。
・磐梯山が10km+ロード10kmくらいかな、約5時間。
「あれ、20時間で終わる・・・???」
「安達太良の山頂で火口と夕焼けセットで見れるかも?」
「やべぇ、最高だ!!!」

こんなことをスタート前思ってた。

この時の自分に言ってやりたい。O氏のトレイルトリップが、そんなに楽なわけないだろう・・・相変わらず甘い考えだった。

吾妻パート(五色沼駐車場-グランテコ-西吾妻山-東大嶺-浄土平-野地温泉)

5:00前にスタート。

近況を話しながら淡々と林道を進む。グランデコ到着。ここから西吾妻山を目指す。スキー場を登り、林道登り、登山道を登り。傾斜もほどほどに、ひたすら標高をあげていく。1500mくらいから傾斜がきつくなり1700mくらいから雪がでてくる。登山道に雪解け水が滴る。雪解け水が登山道を川のように落ちていく。紛らわしい道もある。慎重に進む。

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西吾妻山ピーク到着。真っ白。残念、晴れ予報なのに。(真っ白だったから写真なし)登山天気アプリを見たら、9時から晴れるとのこと。まだ8時前。そうか、当然か、、、

続いて、東大嶺を目指す。西吾妻小屋に到着して8時過ぎ。少し明るくなってきた。西吾妻小屋から数分歩いたところで、突然稜線へ。絶景。今日の行程が楽しみになる光景だった。

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木道を進む。

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そこらじゅうが雪解け水。俺は「水の楽園」と称し、Rさんは「瑞々しい」と言っていた。Rさん詩人じゃないか、「瑞々しい」と「水の楽園」なら圧倒的に瑞々しいという表現があってるぞ!!!


景色を楽しみながら、ひたすら木道を進む。途中、天狗岩・人形岩なるものがあり、そこからの稜線が綺麗だった。今回の旅で最も景色が綺麗だなと思えたポイントだったかな。(西吾妻から東大嶺までは、晴れた日に再度歩きたい。)

日当たりが悪い場所は雪があり、雪渓の上を歩かざるをえない場所が多数ある。雪解けが進むこの日は雪抜けすることが複数回あった。

「ずぼっ」と音を立て、踏み締めた雪がその重さで抜けて、隠れていたトレイルに足がつく。雪の下に隠れていたトレイルは、泥や湿地帯であり、場所によっては川だった。
雪抜けすると、靴の中に雪が入ったり、肌に雪が直接触れることになる。冷たいし、じゃりじゃりで何か痛いし。嫌だな、、、そんなことを思っていながら歩を進めて東大嶺到着。ここまでは想定通りの時間、CT60%。

次は東吾妻山を目指す。

東大嶺から数分で大倉新道分岐到着。藪漕ぎ区間スタートらしい。ここまでの道程で「この旅は藪漕ぎ区間があり、その区間がポイント」という話を事前にしていた。
俺はそんな会話を適当に流していた。雪解けの季節だし、藪もそんなにないだろと、、、どんくらい舐めていたかというと、長パン履かないという選択をしたほど。2人とも長パンなのに、経験値と体力が一番低い俺が短パン。
そして、痛い目に合うのである。

歩き始めて1分いきなり藪。「来ました」とO氏。超嬉しそうな顔だった。ドMか。反面、俺はびっくりした。「あ、結構な藪だな・・・」と。

藪を漕ぐ。それならまだいい。途中から雪があって、藪と雪が道を塞いでいる。はっきり言って道がわからない。時に川の中を進む。靴が濡れないなんて無理。靴は川の中。靴と靴下が濡れて、水捌けて、もう濡らさないぞ!なんて思っても、また川を超えることが数回発生する。橋ないのかよ・・・

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ふと気づくと、1kmあたり30分もかけて進んでいた。どんだけ遅いんだ、、、ちょっとスピードが上がったかな?と思っても、1kmあたり25分。ははは、、、まじかよ、、、
「このルートのCTがおかしい。初めて通る道とはいえ、CT100%になるメンツではないぞ。」とか、「このルートは完全に破線ルートだろ・・・」とか、やり場のない思いを山と高原地図にぶつける。自然と悪態をつきまくる。

藪を超え、幾つもの川を超え、ようやく谷地平到着。藪漕ぎ区間が終わった。結構足が傷ついてますね、ははははは。ダメージでかい。
あ、ここCT100%超えですね、ははははは、安達太良の火口口で夕陽を見るのはもう諦めた。

しょぼんとしながら、谷内平を超えて、200mほど登って鎌沼到着。東吾妻山行っても良かったけど、東大嶺〜鎌沼区間で疲弊したのと、CTが100%を超えていたため、東吾妻は辞めて浄土平へ一旦降りることに。東吾妻行きたかったけど「東吾妻の登山道もどうなっているか分からないし」という言葉に納得。

浄土平はフードコートがあるらしい。すれ違った登山客に教えてもらい、「ラーメン!!!」とスイッチ入った。もう食べずにはいられない。必ず食べる🤤。短縮営業だと思うが時計を見ると15時だし、登山客の方もお店やってましたよと言ってたから俄然やる気!!と思ったら、浄土平のフードコート終わってた。。。あぁ、、、俺のラーメン、、、

浄土平からはロードメインで安達太良登山口を目指す。まずは100mほど登って、あとは淡々と下がる。途中で新奥の細道なる脇道を見つけたけど、雪があったから満場一致でロード。雪があるだけならいい、登山道にまたも雪渓があり雪抜けしそうな雪だったから満場一致で回避。とはいえ、あとから気づいたけど、かなりショートカット出来たなぁ、、、

途中からトレイルに入って数百メートルくだり、幕川温泉到着。ここからロードを進む、数キロかな。野地温泉到着。駐車場で夜間の準備して補給して安達太良登山口へ。

安達太良パート(安達太良山登山口〜安達太良山〜沼田登山口〜ローソン)

ここで奇面山経由での安達太良を目指すコースを辞めて、旧土湯峠 - 横向へ向かい、下横向登山口 -  箕輪山へ行くことにした。鬼面山が結構な傾斜だったのと、危ない気がしたからである。

土場峠で夕焼け。明日行く磐梯山が見える。すげー綺麗。

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上横向登山口に到着。そこからロードで2,3km進み、下横向登山口から箕輪山へ。700mUP。淡々と行く。夜になりライトON。

箕輪山山頂着。風はない。続いて鉄山避難小屋を目指して歩く。200m程下って、登り返して鉄山避難小屋到着。一名先客がいた。30分ほど休憩。装備整理して5分ほど寝て再スタート(本来は、外で身支度を済ませて小屋では極力静かにすべき。反省。)

鉄山 - 馬ノ背 - 牛の背を超えて安達太良山へ。(鉄山で15分ほど迷うorz)

ふと地面を見ると、なにかの影が見える。見上げると月の光が眩しい。月光が石を照らして影を創り出す。この日は満月だった。

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ライト無しでも歩けるかもな。ちょっと感動して、一人ライト無しで歩く。ラスト500mはライト無しで安達太良山山頂着。福島、郡山が一望できる山頂は、何だか綺麗すぎて、非日常すぎて。

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ずっと観ていたいなと思いながら、馬ノ背まで戻り、 沼尻登山口分岐から沼尻登山口を目指す。安達太良の火口をぐるっと。昼なら火口が見えて絶景なんだろうな。夜もうっすら輪郭が分かり、この火口の巨大さを感じる。

歩を進めて夜だと怖いと感じる道が複数あるなーと思った。先は崖みたいな道がある。夜だしね、慎重に進もう、、、と歩いて30分。下山してるはずなのに何となくだけど標高が下がらない。長いなー飽きてきたなーと思ってきた頃に標高を下げ始めてあっという間に沼尻登山口。火口口から200m程しか下がってないんじゃないかなという感触。(実際は500mダウンしてる)

これで、安達太良パートdone。ここからは林道、ロードで磐梯山登山口近くの?ローソンに向かう。距離は16km。2人は走りたそう。でも、俺の脚は腸頸が限界だった。無理。。。

すまんと謝り、歩くことに。いや、寝ることに。沼田登山口から3kmほど歩き、旅館の横の駐車場で野宿。1:30から準備して、4時に起きる。寒い、、、凍える寒さだった。凍えた。

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歩けば、走れば、この寒さも直ぐに暖かくなることは分かってた。でも、寒くて何処も動かない。意を決して動き始める、無理やりパンを食べて、体温を高めようとする。身支度済ませて歩き出したら、すぐに走る。寒いから。
2kmほど走って身体があったまってきた。半袖短パンで再スタート。

荷物もあるせいか、6:30/kmで進む。田んぼ道をひたすら走る。走る。走る。、、、飽きてきた(゚∀゚)

ここで芯を意識して、ケツで走るようにして、、、田んぼ道を超え、防風林を超えたところでローソンに到着。寝る前は脚が痛いなと思っていたけども、どうにか無事に走りきることが出来た。(ちょっと膝裏が痛いなと思ったのと、右足親指が痛い。マメかなーやっぱマメ。)

ローソンでは事前に買うものを決めていたので颯爽と買い物を済ませ、飯を食べる。(いつも待たせてしまうので、こういうの大事だと思っている。)

足裏を見たらマメが出来ていたので、水を抜き、丁寧にキズテープを貼る。Rさんが傷パッドをくれた。なんとTJARで多くの選手が使ってるとのこと。まじか!!ありがたい!傷パッドを貼り、身支度を済ませてスタート。

磐梯山パート(ローソン〜磐梯山登山口〜磐梯山〜五色沼駐車場)

磐梯山登山口へ。ロードをひたすら歩く。途中ロードに熊の💩らしきものが多数。ロードに💩するなよ・・・

磐梯山猪苗代登山口着。ここから山頂まで1100mUP。

スタートはスキー場。上州武尊を思い出す。スキー場を登り、林道へ。このあたりは、よくあるスキー場。

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林道抜けて、再度スキー場パート。ここは傾斜がきつい・・・上州武尊だな(以下、リピート)300UPして、スキー場が終わり、続いてトレイルパート。歩きやすい。木陰のトレイルを進む、気持ち良い。2人のペースについていけないけど、申し訳ないが、ここはマイペースを貫かせてもらった。

標高1500m付近で視界が開けてくる、磐梯山の山頂が綺麗に見える。晴天。最高。

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途中で水場がある。東北の湧水はありえないほど美味い。そんな偏見がある俺は磐梯山の湧水を浴びるほど飲んだ。やっぱり美味い。武甲山の湖とか吾野の湧水も美味いけど、東北の湧水は信じられないほど美味いのである。

山小屋到着、ここから一気に人が増える。淡々と登ると、登山者が道を譲ってくれる、「ありがとうございます!」といいながら、避けてくれる時間を少しでも短くしようと勢いよく登っていたらスピード出てきた。Rさんの息づかいが荒いから、チギれるかなと人のいないところでは登りでもアタックを3回も仕掛ける。おりゃーと結構な速度で登る。。。けども全然Rさんをチギれない。え?こんなに息荒れてんのに、嘘つきやんけ。

磐梯山山頂着。最高の光景。これ、100マイルできんじゃね?って思うほど広大な風景が目の前に広がっていた。

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南は広大な湖、そこから東に目を向けると田園地帯があり、そこから180度は山々が広がっていた。数多くの山々と湖、森が見えて、何て言うか、手付かずの自然が目の前に広がっていた。

ここから、一気に1000mくだって終了。お疲れ様でした。最後に五色沼を歩く。長・・・

Fin

おまけ(喜多方ラー)

食堂「なまえ」でラーメン。美味かった

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総括
・長時間動き続ける練習
 →想定通り
 →前週に毎日6時間寝ていれば、オーバーナイトもいけると確信
 →とはいえ、高強度でやっているわけではないから、どこかで試したい
・食糧
 →少し余らせる
 →煎餅がGood、塩っけ大事。
 →高強度になった時に、今回の食糧が食べれるのかなと疑問が残る。
・装備
 →マメができた時に、キズパッドをしていれば、全く痛くならない
 →キズパッド偉大

・所要時間の想定と実際
 →吾妻パート(ロード込みCT16時間弱,想定約9時間 )
 →ロード10km+30km+ロード10km
 →実質14時間(想定+5時間)
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 →安達太良パート(ロードなしCT7時間、ロード込み想定約7時間)
 →15km+ロード15km
 →実質7時間+ロード1時間半 +睡眠時間
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 →磐梯山パート(約7時間想定):10km+ロード10km
 →実質7時間。

装備

■883サコッシュ
・財布
・サングラス(ケース込)
・充電器(充電器ANKER大1つ)
・天狗バーム

■山と道 Mini
・ライト(milestone) ※予備ライト持つべき
・ライト電池(2個)
・充電ケーブル(ライトケーブル、スマホケーブル、時計ケーブル)
・熊鈴
・テント、ポール、ロープ(黄色)ペグ4本、銀小6個
・テントシート
・寝袋、マット、
・サバイバルブランケット
・救急セット(キズパッドを持つこと(マメ対策))

■食糧
・レーズンバターロール8個(Ziplockに袋詰め)
・ファミマ クリームパン10個(Ziplockに袋詰め)
・カロリーメイト20本
・せんべい

■服装
・Tシャツ Answer4
・パンツ  Answer4
・フーディ Answer4
・シェル Answer4
・手袋 Answer4(※手袋必須)
・ハーフタイツ CW-X
・ロングパンツ UNIQLO
・靴下 DRY MAX
・靴  スポルティバ AKASYA 

■着替え
・MMATシャツ(Tシャツは2枚持つべき)
・MMAデニムショーツ


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