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【Heisonir audio】カスタムIEMを注文した話【T2】

こんにちは。皆さんはCIEMってご存じですか。カスタム・インナー・イヤー・モニターの略です。ざっくりいうとオーダーメイドイヤホンということですね。一般にCIEMは安くても5万円~というような世界なのですがそれが3万円以下で入手できるメーカーがあるという情報を入手して早速作成してみました。今回は注文から耳型採取、実際に手元に到着するまでをまとめましたのでよかったら読んでください。

【メーカーについて】

今回注文したメーカーはHeisonir audioという中国を拠点とするメーカーです。オーダーするまで知りませんでしたが調べるとカスタム以外の製品もリリースしていて結構評判がよさそうでした。オーダーを決めたのは値段のこともありますがいつも参考にしているオーディオブログの中の人が実際にオーダーした記事をアップしていたことが大きかったです。

【注文から到着まで】

ここからは時系列を追ってオーダーの手順を書いていきます。日付はちょっと前後しているかも。※文中のHeisonir audioとのチャットは大幅な意訳を含んでいますのでご注意下さい。

・5/9 試聴機のレンタル申込

CIEMとしては安価とはいえ万単位の買い物。買って失敗してうわー!失敗したー!で終わらせることはできません。Heisonir audioのtwitterを見ていたら試聴機のレンタル行っているとのこと。早速お願いしてみます。
専用フォームからレンタルの申込。その後何度かやり取りがあって料金の支払いをして(振り込みかpaypayか選べました)試聴機の発送となりました。ちなみにレンタル料は500円です。後日購入の場合は返金してもらえるみたいでした。

・5/16 試聴機到着、耳型採取の店舗に問合せ

早速音質の確認。評判通り若干低音が強いもののリケーブルで調整できそうでした。というか今まで5,000円前後のイヤホンばかり使っていたのでそもそも音の量が違ってビビった。ということでオーダー決定。試聴機返却の旨メールしました。ついでにクーポンコード割引とほかの割引の併用方法なんかについても質問しました。

↑と同時に札幌で耳型(以下インプレッションと呼びます)を採取できるところを調査。色々検索していたら某イヤホンさんのおすすめ対応店舗リストを発見。麻生にあるエクセアという店舗に問合せメール(対応曜日、時間、料金など)を出してみます。

・5/17 メール返信&メッセンジャーでコンタクト

Heisonir audioから返信。割引の併用についてはHPにあるメッセンジャーかメールで問い合わせてくれとのこと。試聴機料金は購入後IDのスクショを送ることで返金してくれるみたい。

ということでHeisonir audioのHPのメッセンジャーにアクセスして問い合わせ。昼間だったからかレスが早くて助かりました。購入時に普通で割引クーポンで購入してくれ。フォロー割引は購入後に返金するぜ。とのこと。インプレッション採取の気を付ける点などのメールを送るからアドレス教えてくれとのことで教える。まだ購入もしていないのに親切でした。教えたらすぐにメールが来て、メッセンジャーにもメール送ったからよろしく!とメッセージが。この辺のレスポンスが日本にはないところだなーと思います。企業規模にもよるかもしれませんが。ちなみにメッセージは全部英語なので翻訳サイトも使いながらの会話。deepl翻訳がおすすめです。

麻生エクセアさんからも返事が来る。いつでも採取可能、事前予約してくれると助かる。料金は7,700円(税込)とのこと。某イヤホンとかでやってるキャンペーンだと5,000円くらいだった記憶があるので結構差額があります。けどまぁ地方であることも考えると仕方がないのかもしれません。東京・大阪・名古屋などによく行く人はそっちで取ってもいいと思います。

夜。Heisonir audioのHPからCIEMを購入。paypalで決済。料金は$169の$50引きクーポン仕様で$119でした。購入時点ではシェルのカスタムとかは特になし。あとから気づいたが完成後の発送を速達にするための追加料金を支払い忘れました。まぁ完成してから払えばいいですね。

麻生にも予約。2日後が人間ドックだったのでついでに行くことに。

・5/18 トラブル・リファウンド

朝起きたら左の外耳道がちょっと腫れてる。違和感程度かもしれないけど万全を期したいので麻生エクセアさんに延期するかもってメール。腫れていると正しく採取できないので延期した方がいいです。と丁寧に返信をもらいます。

paypalからメール。何ドルかリファウンドされたぜ!とのこと。メッセンジャーを確認するとHeisonir audioからリファウンドしたから確認してね!あと完成したら送る住所はあってるかい?と確認。返信がてらイヤホンの色とかいつ決めるの?と問い合わせると決まっているなら今言ってくれとのことなので希望の色(本体と側それぞれ選べます)を伝えた。作成工程上問題なしとのこと。よかった。

・5/19 インプレッション延期。

耳の違和感がまだあるのでエクセアさんにキャンセルの連絡。21日に変更してもらった。申し訳ないです。

・5/21 インプレッション採取

耳問題なし!インプレ取りに行くぞ!ということで麻生エクセアさんへ。最初にちょっとしたアンケート(耳に異常はございませんか?・取った後に腫れたりしても責任取れませんけどいいですか?とか)を記入し耳型採取。

小さいスポンジを耳の奥まで入れてから注射器的なもので時間がたったら固まるスライムみたいなのをブチューっと投入。少し待って固まったら剥がして完成。採取自体は20分くらいでした。けど最初に取ったのがイマイチだったようで2回(4耳分)採取。ちゃんととってもらってよかった。固まり待ち中に1か月の扱い件数聞きましたが数えるほどとのこと。基本は補聴器目的の耳型採取でイヤホンはほぼなしだそうです。札幌だとCIEM作る人は少ないのかもしれない。秋葉原の某イヤホンとかだと数をこなしているのでスムーズかもと思いました。付随情報として何かあったら1年間は再採取できるらしいのでそれはナイス。補聴器メインなのでこういう対応なのかもしれない。某イヤホンの採取ではどうなんでしょうか?

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            耳型。左右で結構違う。

帰宅後メッセンジャーでHeisonir audioに画像を送信。「問題ないぜ!発送してくれよ!」との返事。facebookメッセンジャーでのやり取りが爆速なのでメールよりこちらをお勧めします。郵便HPでEMS会員登録的なことをして伝票を作成。重さは300g。料金は10ドル以下にしないと関税で面倒になるらしいです。伝票を印刷して郵便局に持ち込みなのですが家にプリンタがないのでセブンの簡単プリントアプリを使用。白黒で4枚で80円だったはず。そして郵便局へ。近所の小さな郵便局に行ったけど普通に発送できました。局員さん明らかにテンパっていましたが。送料1,400円。え…安い…中国までの送料なのに安くない…?発送後追跡メールの登録すると随時メールが来るので楽しいです。

・5/22~ インプレッションが中国に届くまで

5/21 差出郵便局から道央札幌郵便局へ配送・同日東京へ発送
   ※ちなみに道央札幌郵便局はポストも窓口もない配送専門の郵便局ら
    しい。
5/23 東京国際郵便局着・中国に向け発送
5/26 中国着・中国内目的地に向け発送
5/31 メッセンジャーに連絡が入る。どうやら届いたらしい。
   デザインの最終確認を行う。
   このタイミングで早く送ってほしいから追加で送料払いたいけどいく 
   ら?と確認。30ドル払ってくれ!とのことなので早速支払った。

・6/11 CIEM完成!

メッセンジャーに写真とメッセージが。完成したのでこれから送るよ!とのこと。写真を見るとちょっと赤の発色が薄い。まぁでも光の加減とかあるし早く欲しいのでOKということにした。これからパッキングして3-4日でDHLに渡るので追跡番号わかったら教えるねとのこと。頼むぜ。到着から2週間かからず完成したので大分速いですね。いいですね。
そしてこのタイミングで忘れていた試聴機レンタル料金返却の手続きを始める。方法がよくわからないのでとりあえずpaypalの支払い画面がIDを入るようにしてスクショを送ってみた。

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    messengerで送られてきた完成品。赤が薄くないです…?

・6/15 商品発送・返金

メールで追跡番号の連絡が来る。商品購入時のchina postの番号(※この番号はダミーっぽい)と送料購入時のDHLの番号2通来た。多分自動処理なのかな。追跡できたのはDHLの番号のみでした。
同じようなタイミングで試聴機レンタル代返金するので口座番号かpaypayの番号?教えてってきた。paypayもう使ってないので銀行口座を教えた。

・6/16 返金

試聴機レンタル代を振り込んでいいただく。ありがとうございます。
ちなみにこの時点で荷物はまが発送されていない。(DHLによると伝票は発行したけどまだ荷物を受け取っていないぜ!という状態)

・6/19 配送トラブル

荷物が順調に国内に到着し国内配送業者へ引き渡し済みとなりました。こうなるとDHLに連絡し国内配送業者の追跡番号を教えてもらわなければいけません。DHLに電話してみるとオペレーターに繋がるまでややこしい&混雑で繋がりません。少し待たされて接続。追跡番号を伝えて国内の追跡番号を教えてくださいとお願いすると「お名前お伺いできますか?」「咎メルです(本名を名乗っています)」「・・・住所お伺いできます?」「xxxです」「・・・この番号はお客様の番号では無いようですね」とまさかの返答。混乱していると「一度荷送人様に確認されてはいかがでしょう?」というDHLからのアドバイスが。確かに。一度電話を切って確認することに。
メッセンジャーでHeisonir audioに問い合わせ。土曜日なので返答はないかなーと思っていたけど速攻返事が来た。
なんでも「DHLの番号は間違いでEMSで発送してたのでこの番号で追跡してね!DHLだと君の住所は遠隔地になってしまって割り増し料金かかるからEMS にしたんだよね」とのこと。
いやいやちょっと待ってくれ。「DHL使うから$30ドル払ったのに遅いEMSなのはおかしいでしょ、差額返してよ」と返答すると
「だからDHLだと遠隔地になって追加で$50かかるからEMSにしたの。そもそもEMSだって$50ドル(DHLは普通なら$45)かかってるの。EMSの方がより安全だし。それともあなたがDHLの遠隔地分の$50払ってくれんの?」とのこと。
なるほど。遠隔地なのでDHLを使うと高上がりになる。EMSだとより安全だしそもそもDHLのスタンダードより料金がかかっていると。わかりましたということで「わかったよー。でもEMSにするなら事前に言って欲しかったよ〜。あと差額云々は日本からならDHL$45,EMS$15だから差額があると思ったんだけど違うんだね〜。ありがと〜」と返答。すると
「こちらこそありがと〜。EMSは普通のEMSじゃなくてエクスプレスEMS使ってるから早い&高いんだよ〜。あと事前に言わなくてごめんね〜日本担当者に言ってtwitterとかで周知させておくね〜。」との返答
ということで追跡をEMSに切り替えて再追跡。17日に広州を経ってから音沙汰なし。船便でないことを祈るのであった。違うサイトで調べてみたら中国の税関を通過したところだった。中国を出発してすらいない。追加配送料$30払わなければよかったと思いはじめる。

・6/22 配送トラブル2

荷物どうなったかなーとEMSのHPで追跡したら「Export cancelled」となっていた。いや輸出停止って。どういうこと。リチウムイオン電池も入ってないしなぜこんなことに。中国内のことなのでメッセンジャーで状況確認依頼。前回のやり取りでガッと来られたのであんまやり取りしたくなかったが仕方なし。高い送料払って全然届かないしトラブル連発するし気持ちが完全に折れる。とはいえ発送に関してはheseonie audioが悪いわけではないです。ないんですが商習慣の違いを感じました。国際取引はこういうことがあるのでトラブルを楽しめる性格か高い胆力をお持ちの方にお勧めします。午前中にメッセージ送って返答はお昼過ぎごろ。素早い対応かと思います。彼らによると中国の税関では結構あるシステムエラーらしく返却された後もう一回送るのでもうちょっと待ってくれとのこと。わかったよーよろしくねーと返答。追跡番号変わったら教えてくれとも伝えました。多分6月中には届かないな。ちなみに番号間違いのDHLは2日前に到着しています。くそう。いやこれ普通に送料返してくんねーかな。

キャンセルの図

              ※キャンセルの巻

・6/27 再発送されない

全然発送されないので問合せ。もう再配送した?まだなら早く到着する意味がなくなったので普通の便で発送して$30返してくれない?という感じのメッセージを送ります。高い金払って2週間たっても届かないのはいただけないので。日曜はお休みのようで返事はありませんでした。

・6/28 返事が来た

午前中に返事がきました。調べるからちょっとまっててね!とのこと。待ちます。お昼ごろ返事がきました。荷物は再送しています!新番号はこれ!HPで追跡できるようになるまで1,2日かかるよ!とのこと。これは多分再送してなかったので慌ててした感じですかね。委託してる配送業者の問題だと思われます。あと前回税関に拒否された理由としてイヤホンには電気部品が含まれているから。というようなことを言っていましたがそれなら他のイヤホンも止められまくるはずでは・・・。まぁ引きが悪かったのでしょう。お待たせして申し訳ないけどもうちょっと待ってくれとのことでした。ここまで届かなければもう2週間も1か月も同じことです。さすがに不憫に思ったのか今回無事に荷物が到着したら送料ちょっと返すね。という提案をいただきました。このことから本当に引きが悪いんだなという思いがこみ上げましたね、滅多にないんだろうと思います。

・6/29 発送された?

翌日追跡してみると国際交換局から発送とあるが荷物が動かない。EMSのHPで検索すると空きスペースができるのを待っている状態らしい。最近は中国→日本の飛行機が減便されているらしくスムーズに荷物の発送が行われないとのこと。頼むぜ。

・7/5 到着!

その後30日に中国発、7/2に日本着、3日に通関して5日に到着しました。
最初に発送されてから3週間弱。とても時間がかかりましたね。aliで買った場合よりかかったかもしれないです。とりあえず無事に到着してよかった。

到着の図

  ※到着までの巻。3度のdeparted from export officeが大変に謎

【到着した商品について】

ということでこちらが到着したイヤホンになります。

画像5

               赤が赤い

最初に送られてきた画像より赤がしっかり出ていてよかった。
音質的には試聴機よりちょっと荒い感じがありましたがバーンインしていけば問題ないでしょう。
肝心の装着感ですが、すごいです。めちゃくちゃぴったり。
まぁインプレッション送って作ってもらってるので当然といえば当然なのですが。
イヤピースがないので耳の中の圧迫感がないのですが、なのにずれない。
不思議な感覚です。
多分装着して100m走しても落ちないと思います。
ただ完璧な装着感が故にDJでの使用は難しいかなと思いました。
なぜならピッタリすぎて簡単に着脱できないからです。
これは誤算でした。もしかしたら着脱のコツをつかめばスムーズにできるようになるかもしれません。まぁDJで使えなくてもリスニングには最高ですね。
ちなみにしばらくつけていると左耳が若干緩い気がしました。
もしかしたら耳型採取の時に腫れが引いたと思っていたけど実は完全に引いていなかったのかもしれない。1週間くらい空ければよかった。完全にこちらのミスです。
医療用のテープをかって調整して今はだいぶ良くなりました。
今後はこのイヤホンに合うケーブルを探していくことになります。
これが沼・・・。
ちなみに到着後メッセンジャーで「無事に届いたよありがとう!」ってメッセージ送ったら「こちらこそ長い間待っててくれてありがとう!」という返事がきました。その際「次はSIGNAがおすすめ!6BAだよ!」といわれたので若干その気になったのですが$499だったのでうへぇ…となりました。

【かかった費用】

では改めて今回のオーダーにかかった費用をまとめてみます。

試聴機レンタル    500円
本体       13,000円(=$119)
インプレッション   7,700円
EMS伝票印刷       80円
日本→中国送料    1,400円
DHL(EMS)送料     3,300円(=$30)
試聴機返金       -500円
twitterフォロー割引 -660円(=$6)
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合計        24,820円

ということになりました。高いと感じるかは安いと感じるかは人によります。個人的にはCIEMにしては安いと思います。幸か不幸か送料のバック分もありますので実際のところもうちょっと安くなってますね。
過去$99ドルセールがあったりしたので本体価格はタイミングで上下するようです。とはいえ今のところ過去のキャンペーンより安くなったことはなさそう。クリスマスとかブラックフライデーはどうなるかわかりませんが。インプレッションは東京名古屋大阪あたりなら4~5,000円くらいで採取可能らしいです。送料についても急がない・十分な補償がない場合があるということでOKならカットできます。なのでもう5,000円くらいは下げられるかもですね。そうすると2万円を切るのか。これは激安といってもいいのではないでしょうか。
あと発送に際してのグダグダは本当に気が滅入りました。中国通販しまくってますがこんな事態は初めてでちょっと心が折れてしまいましたね。Heisonir audioさんは全然悪くないのですがすっきりした購入体験にはなりませんでした。とはいえそんな中でHeisonir audioさんは最善を尽くしてくれたと思います。惜しむらくはDHLからEMSに配送業者が変更になったことを事前にお知らせいただけなかった点ですかね。基本的にはレスも速くて助かりました。機会と資金に余裕さえあればまた是非オーダーしたいです。

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