「仮面ライダー昆虫記」を読んでみた件

稲垣栄洋著の「仮面ライダー昆虫記」新装版を読んでみました。20年前に出版されたものの復刻版。著者は、農学博士で農学部大学教授。1968年生まれ。仮面ライダー1号がテレビに登場したのが1971年。

この本を読んで、著者の解釈も含めて、仮面ライダーというよりも石ノ森章太郎氏の凄さに感心しました。仮面ライダーは当時の子供たちにとって1話ごとも十分に楽しめるものであったけど、より深く考える子供や注意深い子供たちにとって、より楽しめて、そのような子供たちに対するメッセージが忍ばせてある作りになっている。仮面ライダー以外も、イナズマンやキカイダーなど、多くのヒーローを生み出して、それらに共通の地球環境保護というメッセージを忍ばせて、それに気がついた子供たちが大人になって幼心に刷り込まれたメッセージを意識するようになるという期待を込めて、石ノ森章太郎氏はヒーローを生み出していたのだろう。

著者の稲垣栄洋氏もそんな子供の一人。仮面ライダーに魅了されて、そのメッセージを受け取って、大人になって農業生態学を研究されている。そして、ちょっとふざけているかのような本書のような本を出版し、メッセージを紡いで行こうとされている。素敵。

個人的には、もっと専門的に仮面ライダーについて深く深く語ってもらえると嬉しかったかなと少し不満を感じつつ、石ノ森章太郎氏の凄さを再認識させてくれたことに感謝です。

https://www.amazon.co.jp/仮面ライダー昆虫記-稲垣-栄洋/dp/4408395307

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