#17 環境のヘビ話

◆飼育環境
 人によって大きく違う項目すぎて、果たして自分の環境を書いた所で参考になるのかという懸念がありますが…初めて飼育される方には書籍やネットのちゃんとしたサイトで情報を得て頂く事を前提としながら、でもウチではこんな環境ですよ、という形で書いていきます。
自分が使用する物はケージ・水入れタッパ・床材の3種類のみです。

◆サイズ感
 生まれたてハッチサイズのコーンスネークを購入すると体重4~8g、全長30cm弱の個体が多いかと思います。
ここからアダルトサイズまで成長すると体重500g以上、全長~150cm、太さ2.5cmに成長します。サイズ比較用に同じタッパーにれてみました。

イヤーリング サイズ比較 左:強制給餌個体 右:通常個体
左:2021CB個体   右:2016CB個体  共にメス

 全て同じ100均の350ml容量のタッパーで撮影。
上2つの写真はイヤリング個体、下左が2歳、下右は6歳のアダルト個体。
6歳のアダルト個体は産卵後で痩せていますが600gオーバーです。

◆ケージ
 個人的には50g程度までは350ml(122×170×60mm)タッパ。
その後、鈴木製作所フラットプラケ(365×215×155mm)へ移し、
更にそこが手狭になればニッソー特大プラケ(443×267×184mm)と大体3段階で引越しをお願いしております。

 中に入れるのはシンプルに水入れのみ。
ヘビも結構、水を飲みます。水を飲む時に口先を水面に差し入れ、頬をプクプクと動かしながら喉を動かす仕草はなかなか可愛かったりします。

 風呂は全身水入れにすっぽりと収まり呼吸の為に鼻先だけ出した状態です。食後に入る事が多いのと、レインボーボア系は割と全身水入れに入りっぱなしで生活しています。

 特に凝った物を用意せずとも、100均タッパに丸く穴を開けた簡単な物を1つでOK。体のサイズによっていくつかバリエーションを用意して、フタをした状態で全身が入れる物を置きます。生存確認がてら様子をみるついでに2~3日毎に入れ替えます。
ケージを揺らしても水が溢れ出さない(=床材を濡らしてしまわない)のでフタ付がおススメですが、フタの上もトイレにされるのは覚悟。
 飲用・風呂兼用なのに水洗トイレとしてしまい使用不能にする個体。
常習犯はだいたい決まっているのですが…。
飲用に出来ないので水を綺麗な物に変えると水を飲み、風呂に使い、再び……中には水洗トイレにした後、平気で風呂にもするヤツもいるのですが
この場合は完全にこちらに対する嫌がらせとしか思えません。
 冬眠中にケージ内を観察すると大半が水の中に居るのです。空気と水温の温度変化を比較すると水温の変化の方がマイルドなのかな、と思います。
時々、オーストラリア辺りで「使ってないトイレを開けたら中からヘビが!」みたいなニュースも聞くので比較的狭くて、水が溜まっていて、暗くて過ごしやすいんだろうな。

 床材にはキッチンペーパーもしくは新聞紙を敷いており、糞をしたら交換。最近だと通販の際に入ってるボーガスペーパーなんかも使えます。
(以前は職場に届く荷物に入っていた紙を棄てる前に頂いてました)
正直、ウッドチップでも土でも何でもお好みでどうぞという感じですが、「自分が継続して交換できる素材」を優先すれば良いと思います。

 シェルターの有無はお好みでどうぞ。
自分は掃除する物が増えるのは嫌なので一切入れません。
脱皮の際の引っ掛かりに…と書かれたりしますが無いなら無いなりに水入れに周りに器用に引っ掛けて脱皮します。
何なら脱皮の失敗は「引っ掛かりがない」事が原因では無い事の方が多いです。
 ただ、自分の飼育部屋は遮光カーテンで一切の光を入れず、照明を付ける時間は通常時1日2~3時間、メンテ時でも5時間程度。
自分の生活している空間で飼育して明るい時間が多い等の場合は個体が好みで遮光出来る様にシェルターを入れるのも良いと思います。

温度と湿度
 温度は部屋を丸々飼育部屋にしているので年中エアコン管理で27℃。
そこに別途幼ヘビ用には温室(29℃)を用意。
ケージが1つであればシートヒーターの上に、ケージの底面を1/3ほど載せてせて温度勾配を付けてやれば良いですが
大量に飼育ケージを重ねて置いている場合は「どこか暖かい部分が有れば良い」と言う感じで壁側にシートヒーターを配置し、その前に飼育ケージを並べています。
食後は自分で温かい場所を探してジッとしているので問題無いのでしょう…
 

 湿度は60~70%で通年設定。以前はエアコンをガンガン使用するせいで、冬場に全然湿度が上がらず30%を下回る事も有りましたが、コーンスネーク達は水入れを用意しておけば大丈夫。
 コロンビアレインボーボアだと半水棲なのでは?という位、水入れの中で過ごしますが、こちらは湿度云々に関わらず水入れの中に居るので単に水の中が落ち着く種なのかもしれません。
 アルゼンチンレインボーボアはコロンビアと似た種ですが、乾燥に強いのか水が嫌いなのか…そこまで水入れには入りません。
 蛇神様ことモルカンパイソンに至っては水入れには入るけれど尻尾で必ず水入れのフチを掴んでおく用心深さ…
ここまでで紹介した種は湿度30%台でも、特に病気になる事無く飼育出来ましたが推奨はしません。同じ様に飼育して呼吸器不全を起こしても責任モテませんので

◆再希望
 樹上性のアマゾンツリーボアは空気中の湿度が必要な様で、当時の飼育部屋は暖房を入れると湿度が30%前後でウロウロしてしまい…霧吹きしたり水苔を入れたりしていましたが、結果的に呼吸器にダメージを負わせる事となり死なせてしまいました。
 ベビーの購入から繁殖までしたのですが、アダルトになると湿度が必要なのか数年かけて徐々にダメージを受けていたのか…
冬を越すと春先に呼吸不全を起こし、そこから治療しても治りきらず…という流れでした。
今は部屋サイズに見合う強力加湿器を導入したので湿度環境は多少、改善されていると思うので再度挑戦したいなぁと思いつつ…
機会が有ればリベンジしたい種類筆頭ですね…

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