ロワイヤルデッキ作成ログ vol.3 テストプレイ実施&デッキ調整1
8つのデッキ選定が終わったので、ここからはテストプレイの結果についてお話ししていこうと思います。
前回記事の通り以下の8デッキでレシピを仮組みして、各マッチアップを確認してデッキのパワーを調整していきました。
テストプレイ時のリスト
【ブラック・マジシャン】
【青眼の白龍】
【戦士】
【ロックバーン】
【アトランティス】
【サクリファイス】
【デス・ガーディウス】
【墓守】
テストプレイの結果
上記のデッキでテストプレイを実行。2週間と時間が限られていたため、十分なサンプルを確保できませんでしたが、それでも各マッチアップの勝率を記録していきました。
この時は、現行ルールに合わせて、先攻ドローなしで行いました。
勝率
サンプル数は各4戦(先攻後攻各2戦ずつ※【ロックバーン】のみ1戦ずつ)
総合勝率
先攻時の勝率
後攻時の勝率
やはりと言うべきか、あまりにも後攻が有利な結果となってしまいました。今のように先攻ターンから動けるカードも少なく、どうしてもドローと戦闘の両方を先に行える後攻を選択する方が優勢となってしまうのです。
これを解消するためルールは“先攻ドローあり”とすることとしました。(具体的なルールはこちらから)
そしてこの結果を受けて、KONAMIさんやYouTuberの方々とも意見を交えながら、デッキの調整をすることにしました。
各デッキリストの調整
まず決まったのが
- 全デッキに「強欲な壺」を投入する
ということ。
元々サークル内でも議論には上がっていたカードではありましたが、運ゲー要素が強くなってしまうことから、調整段階のレシピでは不採用に。
しかしながら、高い知名度を誇っていることと、劣勢/優勢に関わらず明確な盛り上がりポイントとなるパワーカードとなることから、「是非とも採用したい」との意見が多数あがり、採用の運びとなりました。副次的に事故率の軽減にもつながり、良い結果となったと考えています。
そして、
- デッキ:【墓守】の削除
も決まりました。
これは【墓守】が他のデッキの在り方を歪めてしまい、勝ち負け問わず、一方的な試合展開となってしまうためです。圧倒的な勝率を見せたものの、調整の余地がバックのデグレード程度しかなくバランス調整が困難を極めた結果でもあります。
デッキ数が8⇒7に減ってしまい、別デッキを追加することも考えました。しかし適当なデッキで埋め合わせをするよりも固定プールとしての精度を上げることを優先し、そのまま7デッキで進めることに帰着しました。
デッキ調整の結果
それでは、テストプレイを受けて調整をしたリストと評価などを以下にまとめていきます。
デッキ1:【ブラック・マジシャン】
調整の総評
テストプレイでは想定の勝率50%を達成。先攻時の勝率も他デッキと比べて高めだったため、調整は軽微に押さえました。
変更点
OUT:「THE トリッキー」「封印の黄金櫃」
IN:「予言僧 チョウレン」「強欲な壺」
OUT:「THE トリッキー」
原作での活躍はもちろんのこと、「黒き森のウィッチ」でのサーチ択の1枚として採用をしていましたが、2000打点の強みが出しづらい環境となってしまい、腐る場面が多くなってしまいました。
OUT:「封印の黄金櫃」
人が出やすいパワーカードであり、ストーリー的にも採用したかったカードですが、「強欲な壺」を採用する都合上、共存するのは難しいと考えて不採用としました。
IN:「予言僧 チョウレン」
「THE トリッキー」に変わるアタッカーとして採用。「お注射天使リリー」や「ディメンション・マジック」「造反劇」「魔法の筒」などの終盤でもライフポイントを削り取れるカードを多く採用したデッキのため、ライフポイントを取りに行く動きを強化できる効果がデッキの方向性とも合致していました。
デッキ2:【青眼の白龍】
調整の総評
全体的に手札事故が多くなってしまったため、安定感を増すための調整が必須。「青眼の白龍」にアクセスできるカードを増量して、カードパワーの低いカードや腐りがちなカードを外しました。
変更点
OUT:「アックス・ドラゴニュート」「滅びの爆裂疾風弾」「破壊輪」「闇の呪縛」
IN:「創世の竜騎士」「ブラック・コア」「青き眼の威光」「強欲な壺」
OUT:「アックス・ドラゴニュート」
2000打点が活きづらい環境である上に、同デッキに採用している「アレキサンドライドラゴン」の下位互換となりがちなシーンが多かったため。
OUT:「滅びの爆裂疾風弾」
事故の要因となることに加えて、【ブラック・マジシャン】の「黒・魔・導」と比べても十分なリターンを得られないと感じました。
OUT:「破壊輪」
知名度や海馬のイメージに合っていたため採用したかったのですが、序盤にライフを削られることが多いこのデッキとの方向性の違いから、外さざるを得ませんでした。さらにエラッタによるテキスト変更の影響が大きいことも考慮しています。
OUT:「闇の呪縛」
新規に採用する「青き眼の威光」と同様の効果を持っていたことが要因の一つ。さらに戦闘を補助する役目は「収縮」と被る部分があり、「マンジュ・ゴッド」等の1400打点での盤面の取り合いが多いことや、苦手とする【デス・ガーディウス】と対面した場合を考慮して「収縮」に軍配が上がりました。
IN:「創世の竜騎士」
「アックス・ドラゴニュート」が抜けた穴を埋めるべく下級アタッカー枠として採用。レベルが変動するという当環境では意味のない効果を持っている点ではマイナス評価でしたが、事故回避に貢献できる上、2枚消費での展開のためカードパワーとしても逸脱していなかったため、採用に至りました。
IN:「ブラック・コア」
手札に来た「青眼の白龍」の処理手段であり、苦手とする【サクリファイス】【デス・ガーディウス】の対策ともなるため。
IN:「青き眼の威光」
「青眼の白龍」へアクセスするためのカード且つ、時間を稼ぎつつ事故軽減に繋がるカードと考え採用しました。単体で見るとオーバーパワーであることは否めませんが、勝率の振るわなかったデッキであるため、許容ラインと判断しています。
尚、上記の調整を行った後の再テストでも十分な勝率が確保できなかったため、さらに数枚のカードを入れ替えました。
変更点
OUT:「竜の尖兵」「ブラック・コア」「バーストブレス」
IN:「禁じられた聖槍」「サンダー・ブレイク」「激流葬」
OUT:「竜の尖兵」
素引きした「青眼の白龍」を処理できる下級アタッカーであり、「執念深き老魔術師」「黄泉へ渡る船」「ニュードリュア」などにも強く出られる点を評価して採用していましたが、広い選択肢を持ち続ける余裕のあるデッキではなく、弱い場面で切らざるを得ないことも多かったため、より汎用性の高いカードへの入れ替えを行うことでデッキの安定化を図りました。
OUT:「ブラック・コア」
前述の通り、【サクリファイス】や【デス・ガーディウス】を念頭に採用したカードでしたが、より汎用的な「サンダー・ブレイク」と入れ替え。
OUT:「バーストブレス」
ドラゴン族であることの意味を見い出せるうえ、安易な横並びへの裏目、「デス・ガーディウス」への解答札として採用していました。
しかし、アドバンテージレースで優位になりづらいデッキであるにもかかわらず、こちらの攻め手も削ってしまうというのは厳しく、「激流葬」へと入れ替えて安定性の向上とパワーの底上げを図りました。
IN:「禁じられた聖槍」
負けパターンとして攻め手が枯渇する展開が多かったため、「青眼の白龍」などを守れる札として使え、「ホルス」などの戦闘を要するモンスターの補助としても活用できるこのカードをチョイス。
このカードと比較すると「収縮」がやや弱く映ってしまいますが、序盤は「マンジュ・ゴッド」などによる所謂「仏ビート」であること、また「ホルスの黒炎竜LV4」が「ブラック・マジシャン」や【アトランティス】の半上級モンスターたちを突破できるかが、差別化点として挙げられるため「収縮」との入れ替えにはしませんでした。
IN:「サンダー・ブレイク」
「ブラック・コア」に代わるカードとして採用しました。
対【サクリファイス】は調整により蘇生札を減らしたため除外の意義が薄れ、対【デス・ガーディウス】では装備状態の「遺言の仮面」や「ダーク・ネクロフィア」を破壊してコントロールを戻せることも考慮すると「サンダー・ブレイク」でも十分有効であると考えました。
IN:「激流葬」
横並べを咎めるカードとして「バーストブレス」に代わって採用。デッキに入っているだけで存在を意識せざるを得ないカードであり、相手が慎重なプレイングをするようになるため、単純に1枚のカードパワーが上がった以上の効果があると考えています。
少し長くなってしまいましたので【戦士】以降のデッキ調整については、次回へと持ち越しさせていただこうと思います。
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