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「学習者の学習状況の管理~個人カルテ/企業への報告~」セミナー受講記録⑪

今回11回目の講義で、第1期の理論編が終了となりました。
本当にたくさんの学びがあったセミナーでした。
現役時代にこういう講義を受けて、日本語教師の世界も広いんだということに気が付けていたらよかったなと思いますが、そんな余裕は全くなかったので、それはそれでしょうがないですね。

この記事は就労者に対する日本語教師養成の講座記録です。
講座の概要は↓↓


1.概要

今回は「個人カルテ」、「企業(依頼者)への報告」についてのお話でした。
授業の計画や、実際の進め方も重要だけど、それと同じぐらい「報告」が重要だと、セミナーでは繰り返し、先生方がおっしゃられていました。
授業をやっていても、どのように進められているか見えなかったら、企業側も授業を受けさせてよかったかどうかの判断もできませんものね。

2.個人カルテとは

簡単に言うと、学習者の「あれこれ情報」です。
研修の内容や機関によって、カルテの内容も変えるということでしたが、ぜひ作るべきと先生はおっしゃっていました。

3.個人カルテに含む内容や意義

書くものは
・個人の基礎情報
・日本語学習歴
・目標達成度
・面談の内容
・テストなどによる評価の結果
などです。
それを、担当する講師、企業側の担当者、場合によっては学習者本人の誰が見てもわかるように書き込みます。
コース開始前と終了後に作るそうです。
そうすることで、どのような変化があったかが分かります。

もし、その学習者がまた別の教育機関で、日本語を勉強することになっても、このカルテがあれば自分の日本語力についてすぐに相手に伝えられるので、とても便利ですよね。
私も韓国語を学んでいますが、私自身の韓国語の個人カルテをどなかたに作ってもらいたいです。
自分が何が苦手で、何ができているかというのは自分で判断しにくいものです。
外国語学習者には必須のアイテムになったらいいなあ。

こういった形で企業(依頼者)に報告をすると、学習者本人の日本語力が客観的に判断されるので、正当な日本語能力の評価につながるようです。
例えば発音が悪いがために、日本語が下手!という烙印を貼られるのではなく、「っ」や濁音などの発音が苦手ですが、語彙力はとても高いです。と知らせることで、企業側もその学習者と話すときにもっと理解してみようと思ってくれるかもしれません。

4.個人情報保護について

学習者=社員の個人情報を記載したり、報告の際にメールなどでやり取りするため、個人情報の取り扱いには十分な配慮が必要とのことです。
大きな企業だと、いろいろな決まりがある場合が多いです。
個人情報の取り扱いや、セキュリティが適切だということを示すために、JAPHICマークやPマークというものを取得していることを示すなどの方法があるそうです。
企業がフリーランサーに依頼しにくいというのはこういった様々な決まりごとがあるからなんでしょうね。
私もフリーでやっていくからには、どんな項目でどのように信頼性を示すか考えなくてはいけませんね。

5.まとめ

・授業をしっぱなしではなく、「報告」をする
・「個人カルテ」の制作は継続率を高めるためにもおすすめ。
・個人情報はしっかり守らなければならない。
 →セキュリティーに関してもっと学ばなければならない(個人的意見)

6.感想

講義の中で、個人カルテを書くために必要なインタビューのビデオを見せてもらいました。久しぶりに日本語学習者の話す様子を見て、楽しくなってしまいました。
そして、フリーでやるには著作権も学び、個人情報保護についても学び、経理についても学ばなければなりません。
幸い経理はわかるからいいけど。一人でやっていくって本当に大変なことなんだなあ。

あとがき

これで最後の講義の記録になりました。実は⑤⑥が抜けているのですが・・・。
いつか書けるかな。
セミナー自体はまだ終わりではないです。
実習などもあるので、そこで学んだことなどを記録していくつもりです。

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