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ナショナルズ シーズン振り返りPart1

 およそ3週間ぶりの投稿です。早速ですが、今年もナショナルズは最下位でシーズンを終えました。65勝97敗、全体で見るとしたから5番目。とても2年前に世界一になったチームとは思えない負けっぷりでした。ファンになって1年目、これ以上悪いシーズンは流石にないだろうと思って応援を何とか続けていく所存であります。

 Part1の本noteでは、選手別に印象に残ったシーンを中心にしてシーズンを振り返っていきます。振り返りというより選手名鑑的な要素が多めですね。動画にしてもよかったのですが、面倒なのでこういう形に妥協しました。暇があればツイッターかYouTubeにアップします。後で投稿されるかもしれないPart2ではチームを時系列に振り返ることを予定しています。


【追記】今シーズンロースター入りしたほぼ全員を扱っているので若干長くなったかもしれません。あと、書き上げてみてから気づいたんですがナショナルズファン以外に全く需要ありませんね、これ。大半が今年デビューみたいな選手で他球団ファンの方は知らない選手も多そうですし。

成績は https://www.baseball-reference.com/teams/WSN/2021.shtml を片手に見てください。



ライアン・ジマーマン

言わずと知れた’’ミスター・ナショナル’’。今オフFAとなり、チームを去る(もしくは引退の)可能性があったため最終戦ではスタンディングオベーションが送られました。ナショナルズ最初のドラフト1位は、ベルとの併用でありながら持ち前の勝負強さで、今年もチームにとって欠かせない選手であり続けました。スプリングトレーニングではベルと共に絶好調すぎて逆に悩みの種に、なんてこともあったり。


オースティン・ボス

MLBトップクラスの回転量のカーブを誇るリリーフ投手。勝負所で痛打されるケースが散見され、信頼度は低かった印象。

ワンダー・スエロ

ここ数年なかなかの活躍を見せていたカットボーラー。しかし今シーズン終盤は打たれに打たれ、マイナーに降格した後は帰って来ず。

スティーブン・ストラスバーグ

 ワールドシリーズMVPも、今や球界最大の不良債権候補。昨シーズンに続き、今シーズンもほぼ全休。最速が91マイルしか出ていなかったときはただただ悲しかった。アスリートとしての全盛期はもはや去りつつあるが、なんとか怪我を克服してローテの柱になってほしい。

エイドリアン・サンチェス

 ジマーマンに続くチームの古株。今年もちょっとだけメジャーで出場も、目立った活躍は残せず。

キーバート・ルイーズ

例の特大トレードでやってきた全体13位プロスペクト。昇格後すぐは打球角度が上がりすぎて不振に陥っていたが、やがて適応し捕手としては破格の打力を披露し始めました。守備に関しては不安なところが多いですが、来期以降、アダムスとのレベルの高い正捕手争いを繰り広げることに期待。

ジョー・ロス

シーズン中ごろはエース級の働きをしていましたが、結局いつもと同じような成績に。シャーザーやフェディの打撃が壊滅的だったなか、野手顔負けの打撃成績を残していました。

ジョシュ・ロジャース

シーズン終盤、突然現れた救世主。オリオールズを戦力外後、マイナー契約から3Aで実績を積み、最後にはエースとも呼べるほどの安定感を見せていました。踊っているようなフォームや、チザムJrとの絡みが話題になったり。特に後者はレブロン・ジェームスにも取り上げられていました。

タナー・レイニー

毎度のように四球から飛翔の連続。防御率6点超で30試合以上登板(しかも勝ちパ)と、雨で中止になったほうがマシと思う投球を散々見せつけられました。しかし終盤には3Aでの登板から連続して15者連続奪三振という意味の分からない記録を達成したりと、やはりポテンシャルは大きいなと感じさせられました。

エルナン・ペレス

内野手ですが、ハビ・ゲラよりもまとも投球をして韓国に去っていきました。

ヘラルド・パーラ

巨人から復帰した’’ベイビーシャーク’’。打撃では衰えを隠せないものの、守備では光るプレーをたくさん見せてくれました。若手外野手の守備向上に少なからぬ貢献をしているらしい。


ショーン・ノリン

西武を経て6年ぶりにMLB復帰。なぜかメッツ戦によく当てられ、初回は打たれたもののその後は良い投球を見せました。リッチ・ヒルとの変則左腕対決は面白かったです。

アンドレス・マチャド

シーズン途中に昇降格を繰り返しながら徐々に勝ちパターンを投げるまでに成長。しかし終盤は打たれる場面が目立ちました。史上初のマチャド対決があったり。

https://twitter.com/TauchDeiviToMe/status/1412788415427497986?s=20


ジョナサン・ルクロイ

開幕時、コロナの波に襲われ全滅した捕手陣を颯爽と救っていったベテラン。そのごすぐDFAでブレーブスへ。

ジョン・レスター

デッドラインでカージナルスに移籍後、200勝を達成したベテランサウスポー。球速の低下でナショナルズでは目立った活躍はできませんでした。強いて言うなら、満塁ホームランでしょうか。結果的にナショナルズ投手陣で唯一のホームランになりました。Warがマイナスだったレスターでトーマスをもらったリゾの手腕もお見事。

カーター・キーブーム

数年前のドラフト1位。TDL後はレギュラーみたいになっていましたが、他がひどすぎるというだけで本人の成績は全く好ましいものではありません。特に守備。DRS、UZR,OAAすべてでマイナスであり、OAAは三塁手でほぼ最下位です。現状武器と呼べるものは多少良い選球眼くらいでしょうか。パワーがあると思いきやとんでもないボテボテのゴロも量産したりとまだまだ粗さが目立ちました。あと、胸毛が濃かったことが印象に残っています。

ダニエル・ハドソン

昨年は散々な成績でしたが、今年は見事に復調。トレードでパドレスへ移籍し、メイソン・トンプソンを残していってくれました。ワールドシリーズでのグラブ投げは一生忘れません。

ヤディエル・ヘルナンデス

昨年32歳でのMLBデビューで話題になった外野手ですが、今年はOPS8割越えの好成績を残しました。彼の特徴は逆方向への打球が多いことでHRはすべて流して打ったものです。

ジョシュ・ハリソン

昨オフ内野の控えとして再契約した彼ですが、シーズンに入るとセカンドのレギュラーとして素晴らしい働きを見せました。特に守備では、ユーティリティ性と広い守備範囲で多大な貢献を果たしました。ゴームズと共にアスレチックスに移籍。その陽気なキャラクターで人気を集めていました。

ジョザイア・グレイ

例のトレードでドジャースからやってきたプロスペクト。長い手足やその運動能力からストローマンとも比較されています。成績としてはパッとしませんでしたが、間違いなく将来のエースになるでしょう。

ヤン・ゴームズ

近年はカートスズキと併用でしたが、今年はほぼ正捕手として起用されました。フレーミング以外欠点らしい欠点もなく、高い評価を受けてアスレチックスに移籍。サヨナラ打2回の活躍が印象的でした。

カイル・フィネガン

今年本格的にMLBに定着。チームが解体した後は一応守護神を任されるほどの活躍を見せていました。防御率はそこまで悪くないのですが、セーブ失敗などが目立った印象がありあす。9月以降はそれが特にひどくなっていました

https://twitter.com/Nationals/status/1390109137028231168?s=20


エリック・フェディ

結構前のドラフト1位。一応ローテーション投手として完走はしましたが、とても褒められるような成績ではないでしょう。Savamt系のStatsだとそれがより顕著に表れています。クレイにカーブを教わったとか言っていましたが、教えた人もマイナーに落ちたし結局どうなんだか…マーリンズ戦には強い…と思ったらやっぱり打たれたり、もうかなり立場の危うい選手。

パオロ・エスピーノ

個人的にかなり好きな投手です。今年で34ですが、ようやくメジャーで定着。シーズン初めは中継ぎで敵なしの投球をみせており、やがて本職の先発に戻り、そのままシーズンを終えました。スタミナが無くもって6回だったり、シーズン後半にはただでさえ遅い球速も低下したり、ピンポン玉みたいに球が飛んで行ったりなど欠点は多いですが、きれいな回転の速球とカーブはとても魅力的です。

アルシデス・エスコバー

3人目のNPB組ですね。因みに3Aには元オリックスのエップラーや
元阪神のモレノも在籍していました。彼は、ターナーが離脱してショートを守れる人がいないときにトレードで加入しましたが、贔屓であるヤクルトで散々なプレーを見せられたこともあって正直かなり否定的な立場でした(詳しくは私の過去ツイまで。お見せするのを憚るレベルでなかなかひどいことつぶやいてます)。それがあれよあれよとレギュラーになって結局シーズン完走。WARで見ても全盛期に劣らないほどの成績でした。一番目立っていたのは、詰まった打球がうまくヒットになるシーンですね。狙って打っているような感じもしました。最後に、この場をお借りしてエスコバーさんに謝罪させていただこうと思います。すみませんでした。

パトリック・コービン

$24M×3年を残しておきながら防御率、敗戦ともにMLB最下位。いったい何が悪いのかもよくわかっていない。同じことを繰り返したままシーズンが終わりました。インスタにあげている飯がいつも美味しそう。

好投と呼べるシーンが思い浮かばなかったので全盛期のを代わりに。

ジョシュ・ベル

パイレーツからトレードで加入して初年度、シーズン序盤こそ酷いスランプに陥り、自身のメンタル本に掛けて批判されていましたが最終的にはOPS8割越えと十分な成績に落ち着きました。左右での成績の偏りも少なくなったことで、来年はもっと安定した成績を期待できるのではないでしょうか。


https://twitter.com/Nationals/status/1405296154229809161?s=20


ブラッド・ハンド

インディアンズからノンテンダーされ加入した守護神。それなりの成績は残していたものの、特に回転数での劣化が目立ち、7月にはセーブ失敗を繰り返してチーム解体の引き金を引いた形に。ハンド本人はリリーフ不足に苦しむブルージェイズへ移籍しましたが案の定炎上を繰り返し、結局DFA。見返りで得たプロスペクトのライリー・アダムスはナショナルズ加入後即活躍したり、ナショナルズ戦ではボコボコに打ち込まれるなど最悪なシーズンでした。

アレックス・アビラ

ベテランとしての実績を買われて入団し、怪我もありながらうまくチームを支えてくれました。打撃はさっぱりでしたが、現役最後の試合ではタイムリーを放ち自ら花を添えました。

レーン・トーマス

レスターとのトレードでカージナルスから途中加入。移籍したとたん別人のように打ちまくり、一番センターの座をロブレスから完全に奪い去りました。

https://twitter.com/Nationals/status/1439025408616370176?s=20

ビクター・ロブレス

アクーニャJr以上に評価された元トッププロスペクトも、シーズンをマイナーで終えました。打球速度は最低レベル、守備も19年ほどの水準には戻らずでトーマスに完全に敗れ去りました。割とマジで一番注目されたのがカマキリがくっついたときだという。


https://twitter.com/Nationals/status/1422376837951463430?s=20


ルイス・ガルシア

19歳でMLBデビューした彼ですが、結局まだレギュラーにはなり切れていません。セカンド守備が最悪なのはさておき、3Aでは通用した打撃が思うように通用しきれていない印象です。スプレーチャートをみるとなぜかライン上の打球が多いのは関係あるのでしょうか。同じドミニカ共和国出身のソトとチームの核になれる存在だと期待しています。

ライリー・アダムス

ブラッド・ハンドとのトレードで獲得した大型捕手。ハンドはすでにDFAされているのでトレードは完全に勝利といっていいでしょう。移籍直後のブレーブス戦で土壇場に逆転HRを打ったのはとてもしびれました。同じポジションにトッププロスペクトのルイーズがいる厳しい状況ですが、長所を生かして活躍してほしいところ。


https://twitter.com/Nationals/status/1424193549403369476?s=20


アンドリュー・スティーブンソン

しばらく前のドラフトトップ指名。ロブレスやガルシアと同じく3Aだとアホみたいに打つのに上がると何もできなくなる選手。正直言って彼がレギュラーをとることはないように思える。なにも期待できない。

タックルが上手かった。
https://twitter.com/Nationals/status/1433979718945157122?s=20

カイル・シュワーバー

カブスからノンテンダーされナショナルズが買い取った選手。4月はサヨナラ弾2本、6月には10試合で12HRなどいまだにその活躍が鮮烈に記憶に残っています。レッドソックスに移籍後も頑張っているようです。

フアン・ソト

MVP候補の現人神。この年齢(23)でこの成績という点では本当に数10年に一度の選手といっても過言ではなくなりました。前半は長打が出ずに苦しんでいましたソトですが、日本でも話題になったHRダービーを境に一気に調子を上げ、後半戦のOPSはなんと1.164。チームが最下位に沈み勝負を避けられていた点を割引いてもボンズ以来最多の四球145など、異次元と呼べる成績を残しました。

トレイ・ターナー

今オフFA&プロ意識が人一倍高いシャーザーが出ていくのは仕方ないしある程度覚悟はできていました。でもターナーまで行ってしまったのは本当に辛かった。トレード成立がツイッターで報じられたとき、これまでに経験したことのないような悲しみに襲われました。今シーズンは自身三度目のサイクルヒットを記録するなど昨年に引き続いて打撃好調で、タティスやリンドーアなどと比べても遜色のない選手に成長し、チームリーダーとしてナショナルズを引っ張っていくと思っていた矢先のトレード。ナショナルズにとって彼に匹敵するレベルのショートを探すのは相当難しいでしょうし、ターナーにとっても本職ではないセカンドを守らされる苦労もあるでしょう(実際にジャイアンツ相手での痛いサヨナラエラーもありました)。とはいえトレードはもう成立してしまっている以上、私としては見返りで得た選手たちの活躍を祈るばかりです。ターナー、首位打者おめでとう。


マックス・シャーザー

今年で37歳を迎えたシャーザーですが、衰えるどころかむしろ成長を遂げたシーズンになりました。トレード拒否権を行使せず進んで移籍していったドジャースでは間違いなくMLB最強投手と呼べるほど支配的・圧倒的なピッチングを見せました。彼にはやはり緊張感のある舞台が一番よく似合っています。なお、59打席立って無安打だったことは本人も結構気にしているよう。15年からの7年$210Mは、平均年俸$30M以上の契約では珍しい、完全な成功例となりました。


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