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あなたの思いを装いに〜暮らしをととのえるお寺のおはなし〜

ついたち法要の装いは、喪服である必要はございません。
夏を迎えますが、お肌の大胆な露出は抑えること、本堂ではお帽子を脱ぐのをお忘れなく。

寺の受付で、頻繁にいただくご相談があります。「お寺で喪服に着替えてもいいでしょうか」「喪服は何回忌まで着るのでしょうか」というお尋ねです。そこで、お寺とはどういう場所なのか、そして、なぜ喪服を着るのかを考えてみましょう。

お寺は祈りと修行学びの場所です。葬儀や法要のためだけの「会場」としてあるのではありません。一方、結婚式を行うホテルやレストランでは着替えが可能な場合もありますが、それは「会場」という役割だからこそ。

祈りの場としてお寺を考えると、自宅から身支度を整えて行くのが本来といえましょう。それ故に東長寺でも、お着替えの場所はご用意しておりません。

喪服は悲しみを表す装いです。元来は遺族だけの装いでしたが、弔意を表すために現代では参列者も着るようになりました。お葬式に比べ、明確な決まりが無い年忌法要の装いは迷う方が多いようです。

そこで「三回忌までは喪服を」とお薦めしております。これは深い悲しみにあった遺族がその頃を境に徐々に「祥」即ち幸いに向けて歩みだすという三回忌の別名「大祥忌」に由来します。

とはいえ、大切なのは慣習ではなく、供養のこころ。マナーや常識とされる情報が溢れ、正解を求めて迷ったときは、自分の中にある故人を偲び冥福を祈る心を見つめ直してみましょう。

今年もお盆を迎えます。この数年はコロナの影響で法要の開催や参列を見送った方も、今年こそはとご準備されていることと思います。僧侶も絽や紗の薄物を纏う季節。皆様も無理のない装いで、ご参列くださいませ。

『萬亀』No.142(2023年6月号)より


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