日本維新の会・新三役、ふたりは都議出身者。意外といますよ、都議出身の国会議員。

 盛り上がらなかった立憲民主党の代表選を尻目に、日本維新の会が何かと攻勢をかけています。文書通信交通滞在費の全額支給問題の指摘などに続き、党役員人事では思い切った若手の起用を打ち出しました。他党との差別化を図って、来年の参院選に向けて存在感を猛アピールってところだと思います。

 そして、維新の新3役の顔ぶれを見て、「おお、懐かしい」と思った次第です。なにしろ、3人のうち二人が都議出身者だったからです。音喜多政調会長と柳ヶ瀬総務会長、都議時代にそれぞれ仕事上やり取りをした経験があります。おふたりとも都議時代は「一匹狼」的な存在(つまり、良くも悪くも徒党を組めないタイプ)だったように記憶しています。

 さて、音喜多氏には様々思い出があります(これまた、良くも悪くもですが)。何と言っても、今から5年前、初当選した小池知事が初登庁する際、第一庁舎の2階正面玄関前の最前列で小池さんを出迎えた都議3羽ガラスのひとりだったわけです。市場移転問題の百条委員会では、石原元知事の陰謀を暴こうと論陣を張りましたが空振りに。また、都民ファーストの会幹事長に就任するも、党運営の不透明さに異議を唱えて離党。その後、柳ヶ瀬都議と組んだり、北区長選に出馬して落選したかと思えば、4か月後の参院選にあっさり当選と、いやはやめまぐるしい限りです。

 北区と言えば、2017年の都議選、音喜多氏の出馬で惜敗した自民党の高木啓氏も同年実施の衆院選比例区で当選しています。音喜多氏も高木氏も都レベルの選挙に落ちて、なぜか国会議員になっているという強運の持ち主です。他にも、都議時代のヤジ騒動で注目された塩村文夏参院議員や、古株では都議時代にヤジ将軍で名をはせた大西英男衆院議員などがいらっしゃいます。出世頭は、萩生田光一経済産業大臣といったところでしょうか。

 都議出身の国会議員ねえ、なんだかパッとしたのがいないなあ、とお思いの方もいらっしゃるでしょうが、それはさておき。。。都議が国を目指すこと自体は否定しませんが、単に政治家としての上昇志向に都議の座が利用されているだけだとしたら、一都民として残念でなりません。

 10月の都ファによる国政政党「ファーストの会」立ち上げ不発騒動でも、7月の都議選が終わったばかりなのに、国会議員になりたくて仕方がない一部の都議の面々が血気にはやったとも聞いています。来年夏の参院選では、またぞろ現役都議から国政を目指す動きが出てくるのではないかと思います。まあ、都ファの実質的なオーナーご本人の動向のほうが気になりますが、いずれにしても、政治家商売の我欲を満たすために都民を犠牲にすることだけはやめていただきたいと願っています。

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