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テーブルを拭く事は科学的根拠がないのか


 テーブルを拭く(除菌する)事に科学的根拠はない、という言説がありますので、次のようなシナリオで問題点を考えてみます。

シナリオ: 買い物→自宅で保管・使用
テーブル相当: 荷造り台、ダイニングのテーブル

条件:
 【荷造り台】
    感染者の飛沫が飛んで付着している(清掃は終業開業の際の簡単なもの)
    汚染物を置かれて、汚染が蓄積している

 【感染者の手】
    飛沫、ドアノブ、紙幣硬貨等経由して汚染されている
    アルコール消毒は行わない人がいる
    行っても微量自動塗布・2~3秒なので効果が低い

 【商品】
    感染者(客)が汚染された手で触る
    感染者(客)が手に取り記載・商品を見る際、飛沫が付着している
    感染した店員陳列する際、飛沫を付着させている
    店員が汚染された手で陳列している
    店員が(汚染紙幣硬貨を扱った)汚染された手袋で陳列している
    感染した業者が陳列する際、飛沫を付着させている
    業者が汚染された手で陳列している
    業者が汚染された手袋を使い陳列している

行動による状態遷移:
   買い物をする <手が汚染>
   勘定する    <店員が汚染された手・手袋で商品一つ一つを持ちバーコード読み取り>
   支払いする  <お釣り・カードリーダーで手が汚染>
   荷造りする   <汚染された手で汚染された商品を交互に汚染しあう>
          <汚染された台の上に下げ袋・レジ袋を広げる>
※汚染が蓄積する場所なので、飛沫が乾燥して空気中に飛散しており、ウィルス濃度が上がってます
 持ち帰る      <車であれば車内が汚染>
 テーブルに置く  <卓上に汚染が蓄積、濃度上昇>
 食品を冷蔵庫へ  <庫内は換気しないので効率良く濃度上昇>

問題点:
  感染者の呼気には及ばなくとも汚染、飛沫の濃度が上がること
  物を介しての接触感染を誘導
  乾燥して飛散し空気感染、飛沫感染濃度が上昇
  家庭内でマスクを外すと無防備に吸入するので低濃度でも感染

説明:
 接触感染は科学的にほぼない、という言説ですが、実際には子供中心に胃腸感染例が多いのが現実です。現象から出発する場合、理論に見落としがあり、接触感染は多いと言えます。
 物の汚染例で多いのは冷凍食品ですが、これは保管場所が、ウィルスが分解されにくく換気しない環境になっている事が原因です。汚染物の収納を繰り返す事で蓄積し、濃度が上がります
 商品、テーブル、庫内、いずれも拭き取り清掃が有効ですが、科学的根拠がないと言われ信じ込むとリスクを貯金していく事になります。生活環境でのウィルス濃度が上がりますが、家庭内ではマスクを外す事も多いと思います。家庭を安心してリラックスできるグリーンゾーンにしたいのであれば外から持ち込まれる物の洗濯・清掃は積極的に行う事をお勧めします。
 家庭内感染が増えた事からも、感染予防の考え方を見直したい点の一つです。

以上です。
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