YELLオタクによるYELLの良すぎるボーカルまとめ(中吉ver.)
・風見和香「坂道を 息切らし 昨日とは違う日が始まる」
アイドル曲の王道らしい、どこまでもまっすぐな歌詞の歌い出しにふさわしい澄み切ったボーカル。個人的にエビ中ボーカル(ボイトレ)で印象に残っているのが子音をめちゃくちゃ意識させられてたなーという点で、それが顕著に現れているというか、エビ中の遺伝子ってこういうことなんだな、と感じました。
歌い出しの「さ」の音、坂道の「ち」、息切らしの「き」。歌詞的には、朝の清々しい風を切って勢いよく走る女の子、という爽やかな感じなのに、けっこう慎重に歌っているような印象で、でも最後の「まる」は、まぁ必殺技というか(笑)、やり切った感があって。
エビ中でトップクラスの人気を誇るこの曲の大切な歌い出しを和香ちゃんが任されたというのは感慨深いです。ていうか、正直彩花ちゃんより適任な気がします。
・小林歌穂「描き出す未来 ずっと クリアに広がるワンダーランド」
この曲に限らず、妹メンバーからお姉さんメンバーへと繋がる歌割りでよく感じることなのですが、一生懸命、全力で繋いだバトンをお姉さんメンバーが受け取った時の安心感というか。きっとそのお姉さんは微笑んでいて、その表情を見た妹の嬉しさと安心感と達成感は半端じゃないと思うんです。
武者修行フリーライブに何度か行って、お姉さんがいてこその妹で、妹がいてこそのお姉さんだと再認識しまいた。当たり前のことなんですけど。まだ綱渡りをしているようなハラハラさが残る妹メンバーのボーカルから絶対に間違いがないと確信できるお姉さんメンバーへの繋がりが、逆も然り、現在のエビ中の最大の武器だと思います。特に歌穂ちゃんは声質的に、ありきたりな表現ですが包み込まれるような感じで安心感がありますよね。
・小久保柚乃「joyful」
どこの誰だこのパートを柚乃ちゃんに渡した天才は。そしてどれだけ全力で「ジョイフル」って言うんだこの子は。可愛すぎるだろ。
この後がサビだから言い終わってすぐに次のフォーメーションに移るために焦っている感じとか、多分あと数年で終わってしまう「妹ゆのぴ」の結晶のようなパートだと思います。大人になった柚乃ちゃんのこのパートも楽しみ。
・柏木ひなた「紛れもない君 他の誰じゃない 迷わずに 迷わずに 信じて行けばいい」
ひなちゃんの高音パートオタクなんですけど、同志の方いらっしゃいますか?
もちろん、ちゅうおん2020でやったiri「Wonderland」みたいな低音も良いですけど、ちょっと苦しそうに、地声を入れて歌う感じがいいんですよね。
「紛れもない君」の息の抜き方がレコーディング音源というよりライブのような感覚で、これは何百回もライブやライブ映像でYELLを見てきたからというのもあるでしょうが、音源を聞いているだけで歌っているひなちゃんの動きや表情が鮮明に脳裏に映し出されます。
あー、デビューシングル楽しみ。
・柏木ひなた「君が笑えば たとえどんなことがあっても」
誰が言うてんねん。「君が笑えばたとえどんなことがあっても」て。お前や。
・小林歌穂「乗り越えて行け 永遠に夢が叶うまで」
このパートに関しては廣田さんの「永遠に」の言い方が大好きで、歌穂ちゃんが超えることなんてあるかどうか疑っていましたが、あるものですね。
歌穂ちゃんの"え段"の発音が良すぎる。ふわっとしているけど確実に軸が一本あって、それを中心に放射状に幸せが広がっていく感じ。その独特なリズムの取り方も、「多幸感」と表現してしまえばそれまでなのですが、どちらかと言うと「幸せ」の方が近い気がするのですが伝わりますかね?ふわっとしている感じ。笑
遠くにいる誰かに伝えようとしているイメージがよく伝わります。
・真山りか「まっすぐに未来へと」
本当は地声で歌っている方が好きなのですが、これはこれであり。あまり声の調子が良くなかった時期というのもあってこの曲でも裏声にシフトするパートが多くなっていますが、シフトの仕方がとんでもなく上手いですよね。特に2Aとか。
あと、最年長の真山さんが「まっすぐに未来へと」というパートを歌うことに意味があるのだと思います。9人体制最初のライブとなったアットジャムでの柏木→星名→小林→安本という2番サビからの真山Cメロは、新しい船を漕ぎ出したエビ中への不安をすべて払拭するような、いつまでもエビ中を支えるのはこの人たちなんだ、という確信を持たせてくれるようなパフォーマンスでした。
昔、どこかで「真山のボーカルはお母さんみたいな安心感がある」と書いた記憶がありますが、ここにはそれ以上に、まだまだ上を目指したいという野心と情熱が表れている気がします。そういえば、SSAに立ちたい!と一番多く言っているのは真山さんですよね。最年長だから、ということ以上に、エビ中はこんなものじゃないという気持ちを誰よりも持っている方なんです。多分。
・ココユノノカ「たとえつまづき すりむいたって ただ君だけの道を進め」
無論、ココユノノカのパートでありながらココユノノカに向けての歌詞でしかないですよね。あー、YELL最高。こんなこともできんのか。
10年以上やってきて、ほとんど完成されたグループに加入するってきっと想像できないくらいのプレッシャーだったはず。何曲も何曲も歌詞と振り付けを覚えて、何度も注意されて、それでもお姉さんメンバーの足元にも及ばなくて、アイドルだから笑顔もなかなか崩せない。このnoteを書くためにアットジャムの映像を見返していますが、めっちゃ下手なんです。ほんとに今とは全然違う。
この曲に勇気づけられて、背中を押されたエビ中ファミリーはたくさんいると思いますが、それはエビ中メンバーも同様だと思います。まだ何も知らなかった新メンバーがエビ中に入って信じられないスピードで成長している。中吉ver.のボーカルを聴いてみてください。ココユノノカじゃなくて、心菜と柚乃と和香として、それぞれの色を出して、他のメンバーと遜色ない歌声です。そんな瞬間を目の当たりにしている我々って幸せだなぁ、と感じたパートでした。
・小林歌穂「君らしく行け たとえどんなことがあっても」
これまで長々と書いてきましたが、このパートのためにある曲です、YELLは。バックに走るピアノの音色に乗って、どこまでも伸びていく歌声は包み込むというより、まさに背中を押されているような。
なぜでしょうね。歌穂ちゃんの声って、それぞれ違いは分からなくてずっとふわふわしているのですが安心感を与えてくれる時もあれば胸を突き刺してくる時もあって、何かが違うんですよね。今回はそれがとにかく勇気を与えてくれるモードで、「絶対に私ならできる!」と思わせてくれる。パートとしてはとても短いのに、曲が終わってもずっと心の中に残るのはこのパートなんですよね。
・安本彩花「思い描いて 君の明日を作るのは」
個人的に、ひなちゃんが中ボスで彩花ちゃんがラスボスなイメージ。笑
ひなちゃんが圧倒的なパワーでガンガン攻めてくるのに対して、彩花ちゃんはどんな攻撃も効かなくて、遠くから間接魔法で確実に仕留めてくるから一番倒すのが難しいみたいな。この力の前に凡人はひれ伏すしかない、みたいな。笑
2サビ終わりから真山→かほりこ→ココユノノカ→小林→柏木と来て、その後ろにもう一人エースがいるんですよ。とんでもないグループですよ。まだ後ろにもう一人いるし。
・星名美怜「紛れもない君 他の誰じゃない 迷わずに 迷わずに 信じて行けばいい」
中吉ver.のこのパートを聞くと泣きそうになります。なぜか冷めてるボーカルで(良い意味で!)、結局一番安心感がある。美怜ちゃんは美怜ちゃんで、歌が上手くなっても、もちろん技術的な進化もあるでしょうけど昔の美怜ちゃんがそのまま大人になったような歌声で。大学芸会のHOT UP!!!で「これが私立恵比寿中学だー!」と美怜ちゃんが言っていましたが、そうなんです。これが私立恵比寿中学なんですよ、おそらく。ここまでの3259文字も、それでは書ききれなかったものも、7人のYELLも6人のYELLも、もちろんYELL以外も、すべてが私立恵比寿中学なんです。もう疲れたので終わります。
(おわり)
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