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第4話「レダ星域会戦」3 小林昭人

 本作は2005年に小林昭人さんがホームページにて連載していた小説で、作者の許諾を得て、飛田カオルが本サイトに再掲するものです。

撃てランチ!」
 旗艦「ハッケンサック」と僚艦が一斉にミサイルを発射し、回避運動を行った戦艦の砲火が怯んだ。ミサイルの数弾が舷側で炸裂し、中型の巡洋戦艦の艦体が大きく動揺する。その間にヘイズの操艦でマシュマーの古い戦艦は急進し、至近距離から360㎜砲弾を雨あられとキムの戦艦に叩き込んだ。この攻撃により元々装甲の弱い巡洋戦艦「アリーガル」は大破し、戦闘不能になって漂流した。
 黒煙を上げて落伍していく「アリーガル」の数キロ横、互いの乗員が見える距離を、勝利した同盟戦艦「トーメンター」が抜けていく。戦艦の艦橋から人がバラバラとこぼれ落ちる光景を見て、こんな弱い戦艦を旗艦に選んだ連邦軍の見識をマシュマーは疑った。旗艦は防御力タフが第一のはずなのに。 
 旗艦同士の一騎打ちに勝利し、連邦旗艦の落伍を確認したマシュマーはマーロウ艦隊に挟撃を命じると、モビルスーツ隊を発進させ、残る連邦艦隊を次々と撃破していった。

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9,538字

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