見出し画像

<モバイル向けフィルタサービス>契約モデルの違いは?

こんにちは。トビラシステムズ(証券コード:4441)IR担当の近藤です。

株主・投資家の皆さまからよくいただく「契約モデルについて詳しく教えてほしい」というご質問に関して、今回のnoteでは、当社の迷惑情報フィルタ事業のモバイル向けフィルタサービスにおける、通信キャリアとの主な3つの契約モデルについて解説いたします。


・この記事は約5分で読めます。・

モバイル向けフィルタサービスとは?

当社は大手通信キャリア3社(ソフトバンク・KDDI・NTTドコモ)に迷惑情報データベースを提供しています。

- 迷惑情報データベースとは -
 警察、外部機関、利用者からの情報に加え、独自調査で収集した情報を統合データベース化することで、迷惑電話や迷惑SMSの検知に利用しています。
 当社のデータベースには、迷惑電話番号が約3万件、公共施設や企業など事業者の電話番号が500万件以上登録されており、独自の調査を経て日々情報を更新しています。
 当社のデータベースを用いたサービスでは、月間約150万件の迷惑電話をブロックし、迷惑電話を約97%検出しています。また、月間約2億件のメッセージを判定・分析し、詐欺の恐れがあるSMSを約98%検知しています。(2022年1月~12月の集計データ)
 当社の迷惑情報フィルタサービスは、利用者数が増えるほど収集可能な情報が増え、精度が向上し、サービス利用者自身が危険から守られると同時に、他の利用者の安全にもつながります。


各通信キャリアからは、オプションパックのサービスの1つとして、当社のデータベースを活用した迷惑電話・迷惑メッセージ対策アプリが提供されています。

アプリをご利用いただくと、利用者様の受信する電話/SMSをトビラシステムズの「迷惑情報データベース」と照合し、迷惑な電話/SMSと判定された場合はブロックされる仕組みです。

各通信キャリアの迷惑電話・迷惑メッセージブロックサービスの詳細は、下記よりご覧ください。
・KDDI「迷惑電話・メッセージブロック」
・ソフトバンク「迷惑電話ブロック」
・NTTドコモ「あんしんセキュリティ」


各通信キャリアによってアプリ(当社サービス)のご利用方法は異なりますが、当社はユーザーから直接オプションパック料金をいただくのではなく、締結した契約モデルをもとに通信キャリアからそれぞれ収益をいただいています。

この契約モデルは、3社それぞれ異なっており、どこの会社とどのような契約をしているのかは秘密保持の観点からお伝えはできませんが、1社ごとに1つの契約モデルを締結しています。



モバイル向けフィルタサービスの主な契約モデル

ここではご理解いただきやすいように、3社を、A社・B社・C社と仮定してご説明します。

A社とは、「固定契約」モデル
B社とは、「契約者数×単価」モデル
C社とは、「月間利用者数×単価」モデル の契約を締結しているとお考えください。

2023年10月期第1四半期決算説明資料 P29より抜粋)


1.「固定契約」モデル


A社とは、「年間固定の契約額」というかたちで、年間の売上高が決まっています。

オプションパックの契約数の増減や、利用者数の増減があっても金額は固定のモデルであり、安定的な収益を得ることができます。

ここでよくいただくご質問が、「2022年10月期第4四半期から2023年10月期第1四半期において、固定契約が増加している理由について」です。

2023年10月期第1四半期決算説明資料 P30より抜粋)

これは、決算説明資料においても記載のとおり、固定契約の契約モデルを締結しているA社と新規の契約が始まったことにより、一定の金額が上積みされた形です。よって、現状の契約内容の変更がない場合には、今後も同じ金額のまま推移していくとお考えいただければと思います。


2.「契約者数×単価」モデル


「契約者数×単価」の契約モデルは、B社のオプションパックの販売数(=契約者数の増加)に連動して、当社の収益が変動する契約です。
オプションパックは、複数のアプリをダウンロードできる権利として販売されています。

当社のアプリ以外に、例えば、ウィルス対策アプリや、危険WiFi検知アプリなどがあり、ご契約者様は1つ1つご自分でアプリをダウンロードし、初期設定していただく必要があります。

この契約モデルでは、実際に当社のアプリをご利用でなかったとしても、B社でオプションパックを契約されていると当社の収益になる仕組みとなっております。

直近(2023年10月期 第1四半期)の決算説明資料をご覧いただくと、「契約者数×単価モデル」において売上高は減少傾向にある一方で、月間利用者数は増加傾向にあることがお分かりいただけると思います。

2023年10月期第1四半期決算説明資料 P30より抜粋)

ここ数年、格安スマホの台頭が著しく、格安スマホに移行される方も多くいらっしゃいます。

格安スマホへの移行により、B社で加入されていたオプションパックも解約となり、結果的にB社でのオプションパックの契約者数自体が年々減少している状況です。契約者数としては減少傾向にあるものの、当社アプリを利用いただいている方は年々増加しており、このことからもご利用者から選ばれお使いいただいている状況だと分析しております。

B社での当社アプリの利用者数が増加しても当社の売上高には直接的な影響はございませんが、当社の迷惑情報データベースは利用者数が多ければ多いほど得られる情報が多く、精度も高くなるため、今後も利用者数の増加に向け取り組んでまいります。


3.「月間利用者数×単価」モデル


最後にご紹介するのが「月間利用者数×単価」の契約モデルです。
このモデルは、実際にアプリを利用していただいているC社の利用者数(MAU)に連動して収益が増える仕組みです。

2の「契約者数×単価モデル」は当社アプリを利用していなくても、オプションパックを契約いただいていれば当社の収益となります。

一方で、3の「月間利用者数×単価モデル」はオプションパックを契約いただいた上で、実際に当社のアプリをご利用いただくと収益に繋がる仕組みです。

前述の通り、当社はひとつのKPIとして月間利用者数の増加を掲げております。

オプションパックをご契約いただいており、当社アプリをご利用いただける権利があるものの、お使いいただいていない方も多数いらっしゃいます。

月間利用者数の伸びが売上増加に繋がるのはC社と締結している「月間利用者数×単価」モデルのみのため、利用にいたっていない潜在ユーザーに対して、C社と協力しながらショートメッセージやプッシュ通知等を通じてご案内をおこなっています。



2023年10月期におけるモバイル向けフィルタサービスの注力事項


2022年10月期には、NTTドコモ社で迷惑SMS対策サービスの提供を開始しました。これにより、当社が掲げていた「大手3大通信キャリア全てに迷惑電話・迷惑SMS対策機能を提供する」という一つの目標を達成することができました。

2022年10月期決算説明資料 P18より抜粋)

今期、2023年10月期は、MVNO(格安スマホ事業者)や金融機関等へ迷惑情報データベースの展開を目指します。

また、利用者がより安心・安全にスマートフォンをお使いいただけるよう、他のセキュリティ企業との連携も注力事項として掲げています。

2023年10月期第1四半期決算説明資料 P14より抜粋)


これらの取り組みを通し、今期もモバイル向けフィルタサービスだけでなく、全てのサービスを安定的に伸ばせるよう取り組んでまいります。


最後に


今回のnoteでは、株主・投資家の皆さまからよくいただく「契約モデルの違い」について解説いたしました。

当社のモバイル向けフィルタサービスのビジネスモデルについて、ご理解を深めていただけるきっかけになれば幸いです。

今後も当社ビジネスについてポイントを絞って解説したいと思いますので、「ここがわからない」「もっとここを教えてほしい」等ぜひコメント・Twitter・HPのお問い合わせよりご連絡をお願いいたします。
いつも貴重なご意見をいただきありがとうございます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

IR情報についてのご質問は、HPのお問い合わせよりお願いいたします。https://tobila.com/contact/


ご参考資料


・2023年10月期 第1四半期決算 質疑応答集

https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS05546/1e4cb843/458c/4bb6/b2a7/33d2c4fdffac/140120230324535672.pdf



(ご留意事項)
本記事は、情報提供のみを目的として作成しており、有価証券の販売の勧誘や購入の勧誘を目的としたものではございません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?