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突然の国際電話の正体は詐欺!?どんな国番号からの着信が多い?

みなさんは、突然スマホや自宅の電話に国際電話がかかってきた経験はありませんか?
発信元の国や地域に知り合いがいるわけでもないのに、突然国際電話がかかってきたら、驚いたり不気味に感じたりするでしょう。実はこれ、詐欺の可能性が高いのです!
いま特に注意したい詐欺のひとつである、国際電話を悪用した詐欺。多発している理由や手口の内容、かかってきた時の対策などをお伝えします。


どんな国番号からかかってくる?

国際電話番号は、発信元の国や地域によって番号の最初につく「国番号」が異なります。最近はどの国番号からの着信が多いのでしょうか?迷惑電話対策サービスを提供するトビラシステムズ社の調査によると、直近で着信が目立つ国番号の例として以下があげられます。(2024年5月時点)

・「+1」・・・アメリカ合衆国、カナダ等の北米地域
・「+800」・・・国際フリーフォン※
・「+44」・・・イギリス
・「+94」・・・スリランカ
・「+61」・・・オーストラリア

このほかにも様々な国番号が使われています。また、国番号として使用されていない番号(+28, +29, +69, +80など)からの着信も多く発生しており、電話番号が偽装され悪用されている可能性もあります。

※通話料金を着信者が負担する着信課金電話番号。いわゆる世界共通のフリーダイヤル番号。着信課金電話番号への着信に適用されるものであり、着信課金電話番号から発信された場合の通話料金は着信課金電話番号(発信者側)が負担する。

増加する国際電話詐欺!その理由は?

特殊詐欺などの犯罪に悪用されやすい電話番号は時期によってトレンドがありますが、2023年後半から2024年にかけて特に増加しているのが国際電話番号です。

国際電話番号の増加以前は、「050」で始まるIP電話番号が詐欺で悪用されるケースが目立っていました。特にIP電話番号は、固定電話番号よりも安価に利用できる点や、契約時の本人確認義務がなかった点から、特殊詐欺で悪用されやすい傾向がありました。

しかし、2024年4月から携帯電話不正利用防止法が改正され、IP電話番号が契約時の本人確認義務の対象となりました。このような社会の動きを犯罪グループも懸念したのか、詐欺に使われる電話番号のトレンドが国際電話番号に移り変わったのです。

いま注意したい!国際電話の詐欺事例

国際電話番号を使った詐欺は手口が多様化しています。いま特に注意が必要な手口は?

国際ワン切り詐欺

一瞬発信してすぐに切断するいわゆる「ワン切り」を着信履歴に残し、折り返しの電話を狙う不審な国際電話が継続的に発生しています。この「国際ワン切り詐欺」の電話に折り返してしまうと、自動音声を聞かせて通話時間を引き延ばすなどして高額な通話料金が発生し、その料金の一部が詐欺グループに渡ってしまう恐れがあります。着信履歴に残っていても折り返し電話をかけてはいけません。

国際ワン切り詐欺の想定される手口

架空料金請求詐欺

大手企業などを装い「未納料金がある」「サービスが停止する」などの自動音声ガイダンスを流して偽のオペレーターにつながせ、金銭をだまし取る手口もあります。このような、架空の未納料金を支払わせようとする詐欺手口「架空料金請求詐欺」が増加し、2023年は特殊詐欺全体の中で最も大きな割合を占めました。

サポート詐欺

インターネット閲覧中に「ウイルスが検出された」など偽の警告表示をし、表示された偽のサポート番号に電話をかけるよう誘導する「サポート詐欺」の被害が深刻化しています。電話をかけると、偽のオペレーターが「パソコンを遠隔操作して修理する」などと言ってサポートするふりをし、プリペイドカード購入やインターネットバンキングの送金等によって架空のサポート料金をだまし取ろうとします。

サポート詐欺でも国際電話番号を悪用した手口が増えており、警告に表示される偽のサポート番号に「010(日本から国際電話をかける際に利用する国際プレフィックス)」で始まる番号が使われている場合があります。フリーダイヤルのように見えるようカモフラージュされている場合も多く、被害者が国際電話と気づかずに電話をかけてしまう可能性があります。

実際のサポート詐欺の偽警告画面

公的機関を名乗る自動音声

不審な国際電話に出ると、「中国大使館」「厚生労働省」など、公的機関を名乗る自動音声ガイダンスが流れる場合もあります。「重要な書類がある」「担当者につなぐ場合は○番を押してください」などの音声で、偽のオペレーターにつながせようとし、指示に従うと詐欺に巻き込まれる可能性があります。中国語などの外国語の音声が流れる場合もあり、日本国内にいる外国人をターゲットにしている可能性もあります。

国際電話詐欺の対策は?

国際電話を悪用した詐欺の被害にあわないために、しっかりと対策を行いましょう。

身に覚えのない国際電話には出ない

電話番号が「+(プラス)」から始まる身に覚えのない国際電話がかかってきた場合は、電話に出ないことが重要な対策のひとつです。電話に対応すると被害に巻き込まれたり、さらに迷惑電話がかかってきたりする可能性があります。

折り返し電話をかけない

「国際ワン切り詐欺」のように、国際電話の着信履歴を残し、折り返しをさせる目的の詐欺もあります。身に覚えのない国際電話番号からの着信が残されていた場合、折り返し電話をかけないでください。

「サポート詐欺」などの手口では、偽警告の画面に表示される電話番号に国際電話番号が使用されている場合があります。警告が出ても焦らず、絶対に電話をかけないでください。

迷惑電話対策アプリで不審な電話を撃退

スマホの防犯アプリ「トビラフォンモバイル」は、トビラシステムズ社の独自データベースをもとに、不審な電話の警告・拒否が可能です。Android版では、国際電話の着信に対して警告・拒否する設定ができ、国際電話をまとめて対策できます。

迷惑SMSも自動で検知し、警告表示(Android)や迷惑フォルダ振り分け(iPhone)をするので安心。フィッシング詐欺や架空料金請求詐欺の対策に有効です。

トビラシステムズのデータベースを用いた迷惑情報フィルタアプリは、携帯キャリア各社からも提供されています。利用する携帯キャリアや、加入しているキャリアのオプションパックに合ったサービスを活用するのも効果的です。

犯罪やトラブルに巻き込まれないために、スマホの迷惑電話・SMS対策を活用しましょう!

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