なぜ、あんなにボードゲームが記憶に残ったのか考えてみた。

株式会社NEXERAの飛田恭兵(@tobi_pm)です。

普段は「Marketing Town(以下、マーケティングタウン)」というボードゲームで企業研修を行っています。

弊社はボードゲーム型のアクティブラーニング研修を提供しているのですが、ボードゲーム 研修を行おうと思ったきっかけの一つに、自分自身が「ボードゲームでビジネスを学んだ」という経験があります。

昨今の教育や、研修などでもアクティブラーニングという学習方法が注目されています。みなさんも何となく「アクティブな方が学べそう」という感覚はあると思うのですが、今回は『自身の経験』と『人の記憶のメカニズム』からなぜアクティブラーニングが良いのかを書いていこうと思います。

※ちなみに当社HPでは「脳の記憶メカニズムから見るボードゲーム研修の効果」にて、記憶のメカニズムについては詳細がまとまっております。


記憶の長さ

記憶には、まず大きく短期記憶と長期記憶があります。

短期記憶は一時的なデータの保存みたいなもので、数分で忘れてしまいます。その短期記憶から一部が長期記憶に転送され、こちらは数時間〜数年間、記憶しています。

そして何かを学ぶ時には、基本的に長く覚えておくことが前提になると思います。例えば、仕事で使ったり、テストに答えたりなどは長期記憶である必要があります。

ただそう分かっていても、なかなか長期記憶になってくれないものです。私も物覚えが悪く、学生時代から苦労しました。


ビジネス・経営を学んでいた学生時代

高校は商業高校、大学は経営学部だったため、簿記、情報処理、商業経済、プログラミングなどの検定をとっていました。

当時は全く意味がわからないまま、暗記をしてとった検定だったので、正直その中のほとんどは覚えていません。

しかし、その中でも簿記や商業経済系は今でも強く記憶に残っています。
おそらく、大学時代に授業にあった、40年前にソニーが開発し、孫さんが絶賛したことで有名なマネジメントゲームと内容がリンクしていたからです。

私はこのゲームをプレイし、学んできた内容をはじめて流れで理解することができ、すごく腹落ちしたことを覚えています。


長期記憶は4つに分類できる

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長期記憶は「エピソード記憶」「意味記憶」「手続き記憶」「プライミング記憶」に分類できます。

※それぞれの詳細はこちらからご覧いただけます。


このように見た時に、詰め込みの学習は「意味記憶」にしかなりません。

私はマネジメントゲームをプレイしたことで、ゲームの際の会話、悔しさ、成功体験が「エピソード記憶」、何度もプレイして染み付いた全体の流れが「手続き記憶」として、自分の中に残っているんだと感じました。


さいごに

多くの情報をインプットするのであれば、「本」「eラーニング」「動画」など便利な学習方法があります。
ただ、これらは効率的に多くの情報を浴びることは出来ますが、学んだ内容が長期的に記憶として残っていくかは別の問題です。

つまり、学んだ内容をより長期的な記憶として残すのであれば、アクティブラーニングによる能動的な体験は効果的になります。


欲しい情報にはいつでもアクセスできる便利な時代だからこそ、自分の血肉となった知識こそが、応用の効く大切な資産になるのではないでしょうか。

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