フォーク神様|#毎週ショートショートnote|408字
「さぁ、3人の中から好きな神様を選びな」
死んだ私に対して、目の前の天使は荒い口調で言い放った。
目の前には3人の神様。スプーン、フォーク、ナイフ。
天使の説明によれば、神様ごとに性格が異なるので、慎重に選んだほうがいいという話だった。
私は食事の時を思い出しながら長考した。
考えあぐねた結果、私はフォークの神様を選択した。フォークが一番万能な食器だろうという至極安直な理由からだ。
「あぁ、私を選んでしまったか……」
フォークの神様は悲しそうに言い放って続けた。