高校野球にリクエスト制度を導入すべきか

こんにちは、むかいです。

令和最初の甲子園が終わりましたね。優勝した履正社高校はプロ注目の投手を次々と打ち崩し、打力の高さを見せつけてくれました。ここから当分は、甲子園および地方大会を観戦して思ったことを記事にしていきたいと思っています。

さて、今回のテーマは「リクエスト制度」です。

リクエスト制度とは

プロ野球では既に導入されており、かなり野球ファンには認知されているが念のため。簡単にまとめると、試合中のチームが「今の判定はおかしいんじゃない?」と審判に言って、ビデオを審判に確認してもらうことによって正しい判定を下してもらおうというものだ。NPBの試合ではアウト・セーフの判断の際に使用されることが多い。

高校野球に導入するべきか

高校野球の公式戦では、まだ導入されていないリクエスト制度だが、結論を言うと全国大会に関しては導入するべきだ。以下に理由を挙げていく。

①高校野球は審判もアマチュアである

NPBの審判とは違い、高校野球の審判の方々は副業として審判をされている方が多い。甲子園で1日中審判の仕事をしても、もらえる給料は微々たるものだという。公式戦の他に、本業が休みの土曜・日曜に所属している都道府県で行われている練習試合に赴いて審判の仕事をされている方もいるが、それでも副業は副業だ。副業=責任感がない、と言いたいわけではない。しかし、審判が本業でない以上、プロと同じ判定精度を求めるのは酷ではないだろうか。

②甲子園大会は1大コンテンツ

春の選抜と夏の選手権大会は、公共放送のNHKで大会期間中は毎日放送されている。高校野球はそれだけ見る人が多いということだ。甲子園球場には4万人を超える高校野球ファンが押しかけ、テレビ中継ではそれ以上の人が試合に注目していることを考えると審判の方々もプレッシャーを感じるだろう。実際に球場で観戦していても、微妙な判定に関してはどよめきが起こることが多い。見ている人が多くなれば、平常心を保つのは難しくなる。

③インターネット上で晒されるリスク

②とも関連しているが、SNSの発達によりテレビ中継の1シーンを切り取って「誤審だ!」と騒ぎ立てる人が多くなっている印象がある。審判の方々は実名で高野連に登録されているので、一度誤審をやってしまうと、場合によってはインターネット上で住所を公開されたり、家族に危害が及ぶ可能性もある。このようなことをする人の方が悪いのは明らかだが、そのリスクを下げることは必要だ。

問題点

しかしながら、このリクエスト制度を高校野球に導入するには問題点がある。試合時間の間延びという点もあるが、それ以上に費用の問題がある。高校野球が全国大会で使用する甲子園球場や神宮球場は、NPB球団の本拠地ということもあり、リクエストの際に必要なビデオカメラが随所に取り付けられている。これは金銭的に余裕のあるプロチームだからできるものだ。

地方の球場はどうだろうか。電光掲示板の「SBO表示」が「BSO表示」に変更されるようになってから8年以上が経過している。だが、高校野球の地方大会で使用されるような球場でも、いまだに「SBO表示」のままのところがある。この改修だけでもそこそこの費用がかかる。リクエスト制度に必要なビデオカメラを十分な数だけ球場に設置するのは、さらに負担となってしまうだろう。先程、「全国大会に関しては」と言ったのはこのためである。

まとめ

リクエスト制度についての話でしたが、高校野球の審判はつらいよということが分かっていただけると幸いです。それではまた。

#高校野球

#甲子園

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