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真面目な人が多い介護の職場。

介護職員さんは、ほとんどみんな真面目で頑張り屋さんなんです。
他の仕事よりも安いお給料でお年寄りや障害のある方のお手伝いを仕事にする事を選択できるんですからほんとに優しくて真面目な方が多いです。

なので、明らかに真面目すぎる職員さんに出会うといつも言うのが『頑張らなくていいよ。』という言葉です。

でもまぁみんな真面目なので、そんな訳にはいかないです、というような感じの反応なんですよね、当然なんですけど(笑)

僕自身、介護の業界で長く続けてこれた最大の要因は、あんまり真面目じゃないからだと思っています。
普通に楽をしたいし、無駄な事はしたくないし、ちょっとくらい気が抜けてたり、ちゃんとできなくても『まっいいか』と思えてしまう人なので、これまでやってこれたんだと思っています。

そしてすごく残念なのが、真面目な人ほどやっぱり介護の世界には必要なんですが、真面目な人ほど様々な負の出来事に直面すると自分のせいだと思い詰めてしまったり、良い事があったとして自分の成果ではなくてみんなの成果と捉えがちになる人が圧倒的に多いという事なんです。

これって成長する時には絶対に必要な要件なんだと思うんですが、真面目な人はその事で自分を責めたりしちゃったり、自分を否定したりしちゃう人が多くて辞めてしまう人が多いように感じています。
介護の仕事は自分には無理だと思ってしまう人が多いんです。

これはほんとに勿体ないんです。
1番の被害者は利用者さんなんです、その優しくて真面目な介護職と関わる機会がなくなるんですよ。
これは本当に勿体ないので退職の相談とかされると必ずこの話も伝えるんですが、真面目な人ほど退職を相談する所まで放置してしまうと引き留めるのは困難です。

利用者さんもあんまり言ってくれないんですけど、優しくて真面目な職員はほとんど全ての利用者さんから大きな信頼感を得ています。
その職員がいなくなってしまって、あの人いないの?とか寂しがる方が多いです。
優しくて真面目な職員さんほど、目立ったケアの実践や賑やかなレクの実践などで分かりやすい実践はあんまりしないんですが、その人がいるだけで安心できる空間や雰囲気を作ってくれたり、認知症の方が落ち着いて過ごしてもらえたり、そういう縁の下の力持ちのような感じで現場やチームを支えてくれていることが多いです。

ですので、真面目で優しい人ほど介護の仕事に向いています。

介護職の離職理由の多くが『人間関係』『適切な指導を受けられなかった』というデータがありますので、同僚や上司と合わないのはどうしようもありませんし、適切に指導を受けれないと感じる職場で無理をする必要はないと思いますが、それで介護に向いていないと言う事はないので、ぜひ別の介護の環境で利用者さんの支えになって欲しいと思います。

あとはもっと自分を褒めて許してあげてほしいと思います。僕が出会ってきた多くの優しくて真面目な介護職の方は、みんな自分を痛めつけて頑張る人たちでした。

結局は自分を守れるのは自分だけなので、無理をしない、頑張りすぎない事は大切ですし、もっと自分を褒めてあげて欲しいと思います。

ただ、ほんとに真面目な人って自分を本当に真面目だって自覚してない人も多くて、こういう話をしてもあんまりピンとこない人も多かったのも事実なので難しいです。

1人にでも伝わればいいと思っていつも伝えるのが『そのままのあなたで十分大丈夫、自信持って。』です。

だいたい『自信なんてもてません!』って言われちゃうんですが、少し肩の力を抜いて気楽に仕事をしてもいいと思います。

しんどい時は気楽にやりましょう。

僕みたいにあんまり真面目じゃない人は気軽にやろうと思うと気軽になりすぎるので要注意なんですけど(笑)

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