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訪問介護、事業者の倒産が急増 過去最悪を大幅に更新 報酬改定など影響か・・・という記事の紹介です。
いやはや、昨日アップした記事で手遅れにならないようにしていただきたいと書いてたんですけど、もうこんな状態になってます。
おそらくこの状態は改善はしません。
報酬改定前から年々倒産件数は増加傾向で改善が見込めなかった状況の中で今年は基本報酬が引き下げられたわけです。物価高騰の影響もあり、他社との人材確保の競争にも勝たなければならない状況で絶滅しつつある訪問介護の報酬を下げたらこうなるのはわかりきってたと思うので、処遇改善の割合もも含めて評価して欲しいと言っていた国や厚労省がこの状況も想定内であれば問題ないと思いますが、はてさてどうでしょう。
ただ、訪問介護事業所については、新規開設数も一定数継続的にあるので、その辺りの純減なのか純増してるのかも気になる所ではありますが、おそらく増えはしてないと思います。
訪問介護の事業者の倒産が急増している。
東京商工リサーチが7日に公表した新たなレポートによると、今年1月から5月の倒産は34件。この期間としてはこれまでで最も多くなった。【Joint編集部】
前回は四月までの統計だったかな、例年くらいの倒産件数で推移してたと思うのですが、四月以降に増加したということですね。
今年は「通所・短期入所」の倒産も多く、1月から5月は22件。同じくこの期間の過去最多を記録した。
こちらも前回過去最高だったのを更新しています。
いわゆる在宅系のサービスがかなり減少してきている、という状況と言えるでしょう。
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一気に増えましたね、前回の記事のグラフは以下の通り。
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5/13日のJOINT記事より
いやぁ、一気に伸びましたね、びっくりするくらいわかりやすく増えてます。
1月から5月の合計は72件。コロナ禍に見舞われた2020年、2022年を大幅に上回る過去最悪のペースだ。各年の上半期(1月から6月)でみると、これまでは2020年の58件が最も多かったが、今年は5月まででそれを大きく超えている。
訪問介護は本当に今まで通りの考え方では通用しなくなってきていると思います。
余計な経費を極限まで削らないとダメですね。人件費の配分も派遣件数が多く回れる人をきちんと評価しないと無理だろうし、管理者、サ責といえど経営・利益を意識した自分の訪問件数を意識しないと事業が保たなくなりそうですね、とくに規模が小さくなればなるほど管理者やサ責は文武両道・マルチプレイヤーとしてのスキルが求められますね。
大きな組織だと本部費とかもかかってくるけど、そのあたりの考え方も見直さないと事業継続が厳しくなるかもですね。
最大の要因はやはり訪問介護。前年同期から13件増え、全体に占める割合も47.2%と大きい。倒産に至った事業者の8割弱を、職員が10人未満の小規模なところが占めている。
やっぱり小さい所は厳しいですね。
経営手腕が問われるので改めて身を引き締めていきたいと思います。
4月の介護報酬改定が影響している可能性が高い。
訪問介護はもともと深刻なホームヘルパー不足に苦しんでいたが、長引く物価の上昇、他産業の賃上げの進展、事業者間の競争の激化などで経営環境の厳しさが増していた。そこで断行された基本報酬の引き下げ。これは新設・拡充された加算の取得でカバーできるが、そうした余力のない事業者は行き詰まる恐れがある。
ちょっと気になるのが倒産してるのが併設型か単独型かという事ですね。
併設型のペナルティが大きかったのでその影響が大きいとすると、もしかしたら廃業して事業所を単独型にして再出発してるところもあるんじゃないかなぁ、そんな事しないかなぁ。利用者と職員を確保したまま再スタートできるとしたら再立ち上げの手間暇の回収はできそうだし。
あと、訪問介護については他の加算取っても中々難しいので単純に経営体力が低下してます。処遇改善加算の収入は事業所の経営改善に使えませんので。
東京商工リサーチは現状を、「介護報酬の引き上げが人材不足や物価高などのコスト増に追い付かない実態を示している」と分析。「人材不足や物価高などの根本的な問題は単独で解決できないだけに、しばらくは倒産の増勢が続きそうだ」と説明した。
すごくサラッと”しばらくは倒産の増勢が続きそうだ”と記載されていますが、同業・関係者とするとかなり深刻です。
同時に、人材不足も単独では解決できない見込みであることが示されています。
もっとも、現時点での倒産件数の増加だけで介護報酬改定の是非を断じるのは早計かもしれない。多くの事業者が経営を安定させる努力を重ねているなか、倒産には健全な市場で生じる自然な淘汰という側面もある。
とはいえ、関係者の懸念は一段と強まりそうだ。地域で必要なサービスを受けられない「介護難民」が増えてしまう、という声を現場では頻繁に耳にする。
介護難民は確実に増える情勢です。
本来は、そういう介護サービスが必要な人が活用できるために制度化された介護保険制度ですが、サービスを提供する人がいないと何もできないので制度の限界というかなんというか・・・。
全国介護事業者連盟の斉藤正行理事長は倒産急増の背景について、「4月の介護報酬改定が事業者に与えた心理的なショックも大きい。経営環境がもともと厳しかったなか、国の姿勢に失望したり先行きを悲観したりして事業継続を諦めてしまったところもある」と指摘。「一部の悪質な事業者だけでなく、しっかりと思いを持って地域で高齢者を支えている事業者も追い詰められている。訪問介護は欠かせない重要なサービスだ、という正しいメッセージを改めて伝えるべき。そのためにも、物価高騰の対策や職員の処遇改善などの支援策を更に強化する必要がある」と述べた。
少なくとも今回の介護保険制度の改正は、今までの延長線上の法改正ではなく、抜本的に今後の人口構造の変化も見込んだ思い切った改革が必要だったと思うんですよね、医療も障害も同時改訂だったので。
だけど結局今までと同じような議論の中で今までと同じような改訂で報酬の数字をいじっただけのように感じています。細かい変更などあったのは事実ですけど、これから更に厳しくなる介護の状況を見越した制度設計の議論をしたようには思えないんですよね。
本当にどうするんでしょうね。
僕らは現場で目の前の事に対応するしかできませんし、それも限界がある中でどこまで頑張れるかのやせ我慢大会になるのは覚悟しているんですけど、制度やルールやシステムでなんとか出来る問題については早急に解決して欲しいですね。
報酬改定の影響も見ながら対応する、と言ってましたけど、どこまでどんな状況になったら対応が始まるのかも気になる所です。
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