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「日本を産油国にする」と宣言して顰蹙を買った藻類バイオマスエネルギーが、再び注目される3つの理由・・・という記事の紹介。

顰蹙という感じが読めなかったので目が留まった記事です。
それに、日本が産油国??という部分も気になりました。

文章の流れ的に”ひんしゅく”かなぁ・・・とは思いつつ調べてみました。

顰蹙(読み)ひんしゅく
精選版 日本国語大辞典「顰蹙」の解説
ひん‐しゅく【顰蹙・頻・頻蹙】
〘名〙 眉をひそめること。顔をしかめて不快の情を表わすこと。

コトバンク

ひんしゅくでした。しかし難しい漢字ですね。

渡邉信氏は、この15年、藻類によるバイオマスエネルギーの研究に傾注してきた。10年ほど前「日本を産油国にする」と宣言して顰蹙を買ったという、藻類バイオマス燃料研究の第一人者に、その特性と研究の現況を聞いた――。

PRESIDENTonline

10年前に日本を産油国にするっておっしゃられていたんですね。
夢みたいな話ですが、ひんしゅくを買うような事でもなさそうな気がするのですが・・・。
バイオマスというのは聞いたことがありますが、それが何なのかまではよく知らないので、この機会にいろいろ学べるといいなと思います。

昔から藻類が石油資源であったことはわかっていました。第1次石油ショックのときに、不安定な化石燃料に頼るばかりでなく、バイオ燃料を、ということで、アメリカのエネルギー省が「藻類からバイオ燃料を」というプロジェクトを立ち上げたのが始まりでした。

PRESIDENTonline

バイオ燃料という事で藻類から油を取り出すという事のようで、元々はアメリカのプロジェクトだったみたいですね。

次世代エネルギーは太陽光、風力、水素、穀物バイオマスといろいろありますが、藻にはそのいずれに対してもある種の優位性があります。たとえば、トウモロコシのような穀物エネルギーに比べて、藻には300~800倍ものオイル生産能力があり、食糧危機に影響を及ぼすこともないわけです。あるいは低炭素の観点からも有益です。

PRESIDENTonline

次世代エネルギーの穀物エネルギーと比べても何百倍ものオイル生産能力があるというのは凄いですね、全然知らなかったんですけど・・・。
藻ってそんなに活用できる可能性があったのもすごいし、よく藻をここまで調べたな・・・と感心です。

私は、15年ほど前から、藻類によるバイオマスエネルギーの研究に傾注してきました。そして、5年前ほど前にはすでに、藻類を原油化することには成功していました。その時点での課題は、藻から原油を効率的かつ経済的に生産し利用することであって、その点が世間からも疑問視されていました。培養面積の確保とコストの問題です。

培養に、かなりの面積が必要になることから、淡水を使って培養することは、水資源の枯渇問題がからんできます。また、燃料をつくるまでのプロセスで、つくる以上のエネルギーが必要になったら意味がなく、燃料生産においてエネルギー消費が少ないことは絶対でした。

PRESIDENTonline

もうすでに藻から原油を作る技術はあるみたいです。
ただ、効率が悪い・・・という事ですね。

そんな中で、下水処理場で下水を藻に浄化させ、同時に繁殖させ、それを使うという方法の実現に向かって動き出したわけです。下水処理と藻類の培養を統合して燃料生産にもっていかないと、コストの問題、環境負荷の問題から実現困難だということは前から言われていました。

ただ、日本のような狭い土地で、温度の変動、光の変動を考えながら、エネルギー収支を適正化するのはなかなか難しかったのです。

PRESIDENTonline

下水処理と培養と燃料生産を合わせて出来るのはすごい発想ですね。
こういう発想に至るのも、諦めずに工夫や研究を続けてきたからなんだと思います。

下水処理では、有機物や窒素、リンを取り除くために膨大なエネルギーとコストをかけています。その有機物や窒素、リンとCO2を取る過程を藻が行い、下水をきれいにする。ただ、これが単一種のエリート藻類(増殖がよく、オイル生産が高い種)だと、環境の変動により好ましくない環境では急激に増殖が悪化するので、バイオマス生産が安定しない。

そこで、単一のエリート藻類ではなくて、その土地土地に住んでいる、いわゆる雑藻類、土着の藻類を使ってみたら生産が非常に安定していたのです。

また、光合成だけで増える藻は、深さ0.2メートル以内でないと増殖が難しいのですが、混合栄養藻類は深さ1.4メートルのタンクでも増えた。これによって藻類による単位面積あたりの下水処理量も格段に変わり、つまりは培養面積の問題も解決され、より現実化してきたのです。

PRESIDENTonline

その辺に住んでいる藻も加えると生産が安定するというのも不思議ですけど面白いですね。
何でも優秀な個体ばかり集めても効率はよくない、という事でしょうか。

スポーツでもエリート選手ばかり集めてもあまり勝てなかったりしますもんね。自然界でも連携とか共生とかそういう要素は重要なのかもしれません。

日本全国に点在する下水処理場の3分の1で藻類が育てられ、原油生産を始めたとすれば、現在の日本の年間の原油輸入量1億3600万トンと同じ量の原油を藻によって生むことができるということがわかったのです。

私は、10年前、「日本を産油国にする」と言って、さんざん顰蹙(ひんしゅく)をかいましたが、そのポテンシャルはあることは証明されたわけです。日本の石油精製会社はどんな質の原油からも運輸燃料を精製できる技術を持っています。あとは、石油より安く生産できるようになればいいわけです。

PRESIDENTonline

論文に掲載された内容なので数値は間違いないと思うので、こういう技術がちゃんと発展して原油を藻で生産する事ができれば、ガソリン代とかもだいぶ安くなりそうですね。
年間の原油輸入量とほぼ同じ量が藻で作れる可能性があるというのは凄い事だと思いました。


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