見出し画像

追悼・稲盛和夫氏、「きゅうり10本300円」の買い物を経営の神様が許さない理由・・・という記事の紹介です。

僕自身も創業準備を進めていく中で、改めて稲盛氏の言葉や取り組まれてきた事が非常に大きな勉強になっている今日この頃ですが、まとめ買いで一本あたりの単価が安くなる買い方がダメな理由が気になってこの記事を読みました。

そんな稲盛氏だが、自身が掲げた経営の12カ条に「売上最大、経費最小」と言う項目がある。経営というのは難しいものだと思われているが、簡単にいってしまえば、売り上げを増やし、経費を抑えていけば、利益はついてくるということだ。
DIAMOND online

売り上げを増やして経費を抑える。
単純ですけど重要な要素ですよね。
介護事業の経費の多くが人件費ですから、ここをどうするかがポイントです。
個人的には、人材確保のための紹介料などは削減し、人材をまもるための費用に転換すべきと思っています。
介護職員をどうやって確保するかは非常に大きな課題ですが、いつまでも紹介会社に費用を支払っていられる余裕はなくなると思いますので、そうであればいち早くその費用を現場に還元して環境を整えるべきだと思います。
そういう取り組みの中で、無駄な経費も見えてくると思います。

稲盛氏は設備投資について「泥棒を捕らえて縄をなう」という言葉をよく使っていた。

「泥棒を捕らえて縄をなう」とは、普通はダメな例として使用される慣用句だ。実用日本語表現辞典によれば「泥棒を捕らえてから泥棒を縛るための縄をこしらえ始めることを意味する表現。普段の準備を怠り、事が起こってから慌てて準備を始めるさまを表す言い回し」と説明されている。

しかし稲盛氏は、設備投資についてはあらかじめ多めの投資をするのではなく、必要が生じてから投資をすべきという立場だった。つまり、準備などせず、後手後手に回った方がいいと考えていたのだ。
DIAMOND online

この言葉は初めて聞きましたが、投資については必要最低限の投資が重要という事ですね。こういう場合は、後手後手の方がよいと・・・。
ちょっと、先にリスクや無駄をなくしておいた方がよいと考えていたので、後手後手で逆に経費が増すような事にならないか・・・と疑問に思いました。

例えば、飲食店を経営している際に冷蔵庫を買う必要が生じて、どれぐらいの大きさのものを買うかを考えなくてはならなかったとする。

一般の経営者なら「お客さんがもっと入るようになるかもしれないから、大きめのものを買っておこう」と考えるかもしれない。ところが、それは稲盛氏の考えによればアウトだ。現在必要な最小限の大きさを買うというのが正解となる。将来のことを考慮に入れず、必要なものを必要なだけ買う、これは「当座買い」とも呼ばれているスタイルだ。


京セラの山口悟郎会長は、京セラの「当座買い」についてこう振り返る。

「工場をつくるときに『1年目にこういう注文がきます。2年目の注文は1.5倍になるだろうから、これだけの設備とスペースを用意しましょう』と言うと、必ず『ダメ』と言われる。要は予測通りにならないということ。まず1年目なら1年目の設備だけきちんと用意して、確実に注文がくる分だけの金額を投資する」(プレジデント2014年7月14日号『稲盛和夫のお金の教室/愛弟子が胸に刻んだ「稲盛先生の教え」』)
DIAMOND online

いやぁ、僕ならでっかい冷蔵庫買っちゃいますね。
この話聞いてなかったらやばかったです。
その時々で必要最低限のものを準備する。これが正解。
将来の事を考慮に入れない。将来の事なんてわからない。

予定通りにならない、というのは実感なんですよね。
本当に予定通りにならない。
なのに、こういう場面では多めに見積もってしまうのは不思議ですよね。

必要なものを必要だけしか買わない当座買いには、多くのデメリットが予測されている。まず、まとめて買っておいた方が安く済むことが多いのだ。また、急に注文がたくさん入ったときに対応するのが難しくなる。冷蔵庫も大きめに買っておいた方がいいように思える。

しかし、経営の神様の見立ては違う。

稲盛氏は将来についての自分たちの予測が楽観的であることをまず嫌う。景気は常に変動していて、今は絶好調のように見えても何かのきっかけですぐに落ち込むことは多い。稲盛氏の教えを守った会社の経営者たちは、一時的な売り上げの伸びよりもいつか来る不況に常に備えながら経営をしている。余計な投資はしない。

先の冷蔵庫の例であっても、大きい冷蔵庫を買うと、スペースに余裕があるからと必要のないものを購入してしまうケースがある。また、大きい冷蔵庫そのものを維持するための電気代やメンテナンス代がかかることにもなる。お客さんが増えることを予測しているが、同じような確率で今より減ることも考えていない。
DIAMOND online

いつかくる不況に備える事って本当に重要ですよね。
この判断は難しいんだろうなぁ、なんて思います。
ただ、介護業界も高齢者人口は増加していきますが、それもいつか頭打ちになります。
それ以降だって介護ニーズがなくなる事はないでしょうが、明らかに需要は減少していくので、そういう中でも事業が成り立つような設計をしないといけないと思っています。

冷蔵庫の例ですが、確かにでっかい冷蔵庫を買ったら余計なものまで買ってしまうな、と思いました。
もしそうなら、余計な経費がかかるという事ですよね。
大きい冷蔵庫なりの電気代や維持コストもかかるという事です。
売上最大、経費最小とはそこまで見ての事か・・・と目から鱗が落ちた気分です。

「もしお客さんが増えたらもったいない」というデメリットについては、京セラ社内でも認識されているようだ。

「需要について右肩上がりのプラン(筆者注:売り上げが伸びる前提の計画)をつくることは非常にダメなことだと、しつこく言われる。私も若いころはよく言われたものだ。もちろん一般的には機会損失に繋がると思われるだろうが、私たちは機会損失しないように、非常に細かく繰り返し労を厭わずプランを練る」(山口会長・出典同)のだという。

売り上げが減っていくことに常に備えながら、それでも売り上げが伸びたら、創意工夫で何とかしてしまうというのが稲盛氏の経営の極意なのである。
DIAMOND online

機会損失にならないように工夫しないといけないのは当然なのですが、これは当座買いのデメリットでも結構なポイントですよね。
創意工夫でなんとかする、という事ですが、これが創業以来ずっと黒字の事業なので、本当になんとかしてしまってきたからこそだと思いました。

恐らく、分析と検討と判断と実行のスピードが速いんだと思います。
そういう仕組みが組織にあるからこそできる事だし、それはアメーバー経営というシステムが正常に稼働しているという事だとも思いました。

「スーパーへ夕食の材料を買いにいった。キュウリが必要。『3本150円』と『10本300円』があった。どちらを買うか」という問いに、こう答えている。

「キュウリの買い物の例でも、いつどれだけ食べるかを考え、必要なだけ買う。まとめ買いしても、いつ食べるか不確定なものは、結局、不良在庫になり、損失になるのです」

「お酒を買うなら、一斗樽ではなく、一升瓶で買えと。例えば、缶ビールは腐るわけではないので、まとめ買いすれば、単価は安くなり、その分、得するように思えます。しかし、当面必要な分だけ買っていれば、1日1本飲むところを、大量にストックがあると気が大きくなり、割安で買ったうれしさも手伝い、1本より余計飲んでしまう。仮に少量買いなら単価150円、まとめ買いなら単価120円として、1本なら150円の出費になるのに、2本飲むと240円になり、総額では出費が90円増えることになる」

(以上、プレジデント14年7月14日号『稲盛和夫のお金の教室/一流vs三流診断!お金の思考習慣』より引用)
DIAMOND online

僕はきっと、10本買ってしまうタイプです。
毎日食べて後で後悔している姿が想像できます。
しかし、これって一見節約に見えますが、ビールの例で示されている通り、本来なら1本しか消費しない所を、在庫を抱えた事におり余計に多く飲んでしまって結局出費が増えていた、というのはあるあるだし、確かに結果として高くついている・・・と思いました。

これヤバイですね、冷蔵庫で腐らせてしまうくらいなら買わない方が安上がりだよ、という事ですよね。

稲盛氏の考えに従えば、特売だからといって、スーパーで大量の買い物をするのは絶対にやめなくてはいけないのだ。ビールも野菜もラーメンも、単価は多少高くなっても、その時に本当に必要な分だけを最小限買うこと。一見してたくさん買った方が安くなるようで、余った食材を処理するのに余計な手間暇が取られてしまうというのではダメだ。
DIAMOND online

僕自身は大量にモノを買っておけるような冷蔵庫もスペースもないので、特売だからといっていっぱい買う事はないのですが、本当にその日の分しか買わないのである程度買いだめした方がいいかなぁ、なんて悩んでいた時期だったのでこの記事を読んでこれまで通りでいいや、と思いました。

確実に使う、消費するものだけを買いましょう、という事ですよね。
非常に勉強になりました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?