少数転移（オリゴ転移）に対する体幹部定位放射線治療 vs. 緩和的標準治療
【SABR-COMET】 Harrow S et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys. 2022. PMID: 35643253 （blog）
・少数個転移（オリゴ転移）に対する体幹部定位放射線治療 vs. 緩和的標準治療
・第2相ランダム化試験（SABR-COMET）、長期成績
・対象：原発巣が制御されている、1-5個の少数転移、全ての病変に対する体幹部定位放射線治療可能
・8年全生存割合：体幹部定位放射線治療群 27.2%、緩和的標準治療群 13.6%（HR 0.50, p=0.008）
・8年無増悪生存割合：体幹部定位放射線治療群 21.3%、緩和的標準治療群 0%（HR 0.45, p<0.001）
・急性期/晩期毒性（グレード2以上）：体幹部定位放射線治療群 30.3%、緩和的標準治療群 9.1%（p=0.019）
【SABR-COMET】 Palma DA et al. J Clin Oncol. 2020. PMID: 32484754 （blog）
・少数転移（オリゴ転移）に対する体幹部定位放射線治療
・第2相ランダム化試験、SABR-COMET、5年成績
・対象：原発巣が制御されている、1-5個の少数転移、全ての病変に対する体幹部定位放射線治療可能
・5年全生存割合：体幹部定位放射線治療群（SBRT） 42.3%、緩和的標準治療群（SOC）17.7%
・5年無増悪生存割合：体幹部定位放射線治療群（SBRT） 17.3%、緩和的標準治療群（SOC）到達せず（4年 3.2%）
・以前の報告以降に新たな安全性シグナル出現なし、体幹部定位放射線治療による生活の質（QOL）への明らかな影響なし
＜結論＞ 経過観察期間の延長に伴い、体幹部定位放射線治療（SBRT）の全生存への影響が大きなものとなった。
【SABR-COMET】 Palma DA et al. Lancet. 2019. PMID: 30982687 （blog）
・少数転移（オリゴ転移）に対する体幹部定位放射線治療
・第2相ランダム化試験、SABR-COMET、5年成績
・対象：18歳以上、原発巣が制御されている、1-5個の少数転移、全ての病変に対する体幹部定位放射線治療可能、ECOG PS 0-1、期待生命予後6ヶ月以上
・全生存期間の中央値：体幹部定位放射線治療群（SBRT）41ヶ月、緩和的標準治療群（SOC）28ヶ月
・有害イベント（グレード2以上）：体幹部定位放射線治療群（SBRT）29%、緩和的標準治療群（SOC）9%
・治療関連死：体幹部定位放射線治療群（SBRT）3例（4.5%）、緩和的標準治療群（SOC）0例
＜結論＞体幹部定位放射線治療と良好な生存成績との相関が見られたが、治療関連死も3例（4.5％）に認められた。全生存改善効果は第3相試験での評価が必要。ベネフィットが得られる遠隔転移病変数に関して今後評価が必要。
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