春の兆し

変な静寂だ。

2月だというのに、春の桜の季節を感じさせるような温かさに身体が付いていかない。いや、明日で8連勤が終わる楽しみからかもしれない。

いつも仕事や業務に追われていて本なんか読む暇もないくらいの忙しさだったというのに、私は今日ピアノの練習をして本を読んだ。とても穏やかな時間を過ごしている。まだ10時にもなっていない。小学生の時の、土曜日が始まる前の期待に満ちた妙な緊張感を帯びている。変な温かさだ。

心地悪いわけじゃない、むしろ心地がいいくらいだ。そのアンバランスな感覚が奇妙な陰を誘っているようで。


あぁ、なんだかな。生きている。

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