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はじめに

初回ということで、自己紹介を兼ねて、このnoteのガイダンスです。


簡単な自己紹介

わたしは京都の大学で中国古代史・中国文化遺産学を専門に研究しています。
主な研究テーマは「青銅器や青銅鏡を資料とする中国古代史の解明」ですが、中国の古い時代のモノ全般に興味があり、最近では歴史学・考古学・美術史学など様々な研究方法をとりいれた「古器物学的研究」の実践を意識しています。
(「古器物とは?」という疑問はいったん置いて、)このnoteではモノにまつわる話を多くしていくことになると思いますので、「古器物研究室」を名乗ることにしました。

noteを始めたきっかけ

これまでに経験した大学の講義やカルチャーセンターの講座、美術館での来館者相手の講演会などを通して感じているのが「業界の狭さ」です。

たとえば、大学では歴史に興味をもつ学生を相手に、カルチャーセンターでは歴史にもっと詳しくなりたい一般の方を相手に話をしますが、どうしても聞き手は大学生か比較的年齢の高い歴史好きに限定されます。
さらに、講演の場は基本的に関西ですので、聞き手は関西圏に住む方に限られます。

それほどメジャーな研究分野ではないため、話し手となる研究者が少ないにもかかわらず、多忙でなかなか講演会に足を運べない方や、遠方でそうそう関西まで来られない方には、そもそも話を聞いていただく機会がありません。

また、学生を相手にする大学の講義中や、研究者どうしで会話するときには、かしこまった形式の講演会等と比べてフランクな話を挟むことが多いです。
そのような「脇道話」は、日々の発見や思いつき、場合によってはなにかへの不満から生まれるもので、自分で言うのもなんですが、きっと本筋よりも面白いでしょう。大学生のとき、先生の雑談が楽しみで講義に出席していたという人も多いのではないでしょうか?

でも、いったん社会に出てしまうと、そのような機会にはなかなか恵まれません。
あるいは、大学生より若い、高校生や中学生は、興味があってもチャンスを得るのは簡単ではありません。

わたし自身、中高生の頃から中国史が好きでしたが、地元では興味のある講演会が開かれることはなく、まともに学ぶ環境ができたのは大学に入ってからでした。

講演会を聴講する機会や雑談を聞くチャンスの獲得は都市部居住者や大学生の特権かもしれませんが、どうも今時の発想ではない気がします。

つまり・・

「時間や場所、世代にとらわれない学びの場をつくりたい」

それがこのnoteを始めたきっかけです。

なぜnoteなのか?

では、なぜnoteなのか?

それは、わたしがほかのSNSをするほどマメではないからです。
X(旧Twitter)やInstagramの発信力の高さは知っていますが、それはあくまで発信者が頻繁に情報を更新してのこと。
また、一度流れた情報は、時間が経てば忘れられ、基本的には回顧されません。

マメでないわたしには、そのようなSNSを始めたところで続けられる気がしない・・
そこで、noteを選んだわけです。
頻繁に更新する気はありません。ただ、その代わりに、何か思いついたことがあればしっかりと文章に残したいと思います。

自身の備忘録とするとともに、興味のある人が、時間のあるときに、読んでくれる。
それで必要十分だと思っています。

記事を書き連ね、いずれはこのnoteが古器物を学ぶ入口になったらいいなと、
そんな「古器物についてのオンライン研究室」をつくることを目標に掲げてみたいと思います。

ということで、次回の記事は「古器物とは?」をテーマに書くことになると思います。しばしお待ちを。


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