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日帰り七尾めぐり 午後の部―『君は放課後インソムニア』聖地巡礼とともに―

みなさんこんにちは。小清水志織です。
さて、先週に引きつづき七尾めぐりの巻! オジロマコトさん原作『君は放課後インソムニア(以下、君ソム)』の聖地巡礼もやっていきますよ。

その前に、ついにアニメも佳境です……!ああ、1クールで終わってしまうのが悲しいよ。現在進行中で原作マンガを並行して読み進めているところです。この作品、超好きです。超がいくつあっても足りないくらい。毎巻、丸太くんと伊咲ちゃんみたいに心臓がドキドキします(笑)

※以下は、令和5年6月11日(日)の記録です。聖地巡礼のスポットにつきましては、「のとルネ」山崎至さんの記事を参考にさせて頂きました。この場をお借りして感謝を申し上げます。

1、中山薬局

さて、私は七尾パトリアで美味しいお弁当を頂いたあと、御祓川ぞいに歩いていきました。御祓川は二級河川。間隔をあけていくつもの橋が架けられており、最後は海まで続いています。実は、私が好きな金沢の場所のひとつである浅野川でも似た景観が見られるので、不思議な親近感を覚えました。そして、商店街で見つけたのがこちらです。

中山薬局さん

第一巻で伊咲ちゃんが「夜のおたのしみ会」と称して、初めて二人で真夜中の街を歩いたときのこと。人通りの少ない真っ暗な道を、巡査の目を盗んだりして進んでいくのです。

ささやかな冒険のシーンに七尾周辺の景色がたくさん盛り込まれるのですが、はっきりと店名が現れるのが中山薬局さんです。ちょうど、お店の角のカーブを曲がっていくんですよね。日曜日でしたからお店は定休日でしたが、原作マンガの「夜のおたのしみ会」ワンシーンのボードが店頭に飾ってありました。粋なはからいです。

2、御祓川にそって

海に向かって足を進めると、きれいで特徴的な橋、そして碑文など面白い場所がたくさん見つかりました。

泰平橋
七尾市無形文化財 七尾まだらの碑
ステンドグラスが美しい慶応橋

この時間には雨も落ち着き、ゆっくり街を散策することができました。泰平橋と慶応橋はもちろん、亀橋や仙対橋、川沿いに腰掛けるベンチなども作品に登場します。七尾まだら……はこのときに初めて知ったのですが、元は漁師や北前船の船乗りたちが祝い唄として歌われていたものが、祭礼などの場にも定着したもののようです。You Tubeで聴いてみたところ、ゆっくりした節回しに懐かしい思いがしました。余談になりますが、母校の小学校地区には「あさんがえし」と呼ばれる作業唄があって、四年生くらいのときに学年みなで保存会の方から教えて頂いたものでした。特定の地域に息づく民謡、生業と結びついているような文化って素敵ですよね。

3、能登食祭市場

能登食祭市場 入口

ついに! 海にきました! 能登食祭市場は能登の海産物を中心に取り扱うグルメスポット。ぼんやり浮かんでいるのが、おそらく能登島? 近年は生活にゆとりがなくて、海まで来れたのはとっても久しぶりでした。

七尾湾

4、【バス停】小島橋

【バス停】小島橋

今回の旅でどうしても行きたかった場所のひとつが、ここ【バス停】小島橋でした。「君ソム」ファンならきっとわかるはず、天文部OG白丸先輩の「あの台詞」が叫ばれた場所だからです(個人的には伝説の台詞だと思ってる笑)。しかも、実際バス停に入ってわかったのですが、思ったより屋根下のスペースが狭くて、「まじか、あの二人こんな至近距離でしゃべってたんかいっ!」とニヤニヤが止まりませんでした(大好きなシーンのひとつです)。

まさに青春! っていうシーンなんです(笑)

5、石川県七尾美術館

エンディングのカットにも登場

最後の目的地として向かったのが石川県七尾美術館でした。この時期に運良く「現代美術展 七尾展」が開催されていましたので、せっかくの機会にお邪魔しようと考えたのです。当初は作品の聖地のつもりなく向かったのでしたが、後日ばっちりここも聖地なのだと知りました……(気づいてなかった自分に反省)。さすがオジロマコトさん、七尾の隅々まで取材したとお見受け致しました。

美術館屋外のオブジェ

丸太くんが「まえ歯」と呼んでいた待ち合わせ場所。不思議なかたちをしていますね。ほかにも屋外展示がいくつかありました。

現代美術展では、日本画・洋画・彫刻・工芸・書・写真と盛りだくさんの作品を鑑賞することがてきました。戦後まもない頃に始まった金沢の公募展の、七尾巡回展となります。79回目の開催とは驚きですよね。第一回は終戦の2ヶ月後だったらしいのです。

美術については門外漢ではありましたが、一番好きだと思ったのは杉本香鵬氏の書「梅が香」でした。筆跡や歌にこめられた気持ちに、なんだかふっと胸に入ってくる物があったんですよね。うまく言葉にできないのですが。すとんと納得できる美しさがありました。

6、帰路

さようなら、とうはくん

初めての聖地巡礼を兼ねた七尾めぐりが無事に終了しました。そもそも電車に一人で乗るのが初めてというレベルで臨んだ旅でしたが、後半にはお天気にも恵まれてとっても楽しい時間を過ごすことができました。文化施設はもちろん、ふだんの何気ない風景が作品に溶け込んでいるって、やっぱりとても尊いことです。

聖地巡礼の半分くらいは未踏のまま帰ってきてしまいましたので、次回行く時までにはアニメもマンガもしっかり観て、再び七尾に足を運ぼうと思っています。そして、なんと本日から実写劇場版『君は放課後インソムニア』が公開されるとのこと、こちらも有り難いことだと思います。

七尾めぐりについて、長い文章を最後までお付き合いくださり、本当にありがとうございます。そして、私のなかの大切な「好き」をひとつ増やしてくださったオジロマコトさんに、改めて深く感謝を申し上げます。

それではまた、お会いしましょう。
ありがとうございました。

小清水志織

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