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上智卒フリーライターが教える!効率の良い履修と楽単探しのすべてが分かる完全ガイドブック

新型コロナの流行で社会が大混乱に陥る昨今。今年の科目履修をめぐる環境も、かつてない変化に襲われています。

新入生たちにとって全く未知の「大学における科目履修」という難題は、これまで新歓期間などを通じて頼りになる先輩たちの助言によって克服されてきました。なんとなく「楽単ないかなあ」と探している新入生は、まず間違いなく先輩たちの言葉を胸に履修を組んだことでしょう。

しかしながら、今年は入学式や新歓などがほぼ中止と決まり、履修にあたっての情報収集に足る機会が著しく減少しています。ぶっちゃけ、例年通り情報収集できても最初の履修は失敗するものですが、それでも知識がないのは致命的。

そこで、本記事では今年の春をもって上智大学の文学部史学科を卒業したフリーライターの私が、後輩たちに向けて「履修や楽単探しの完全ガイドブック」を書いてみました。私は自他共に認める「履修研究好き」で、効率よく大学の授業を取ることに腐心してきました。結果、自分にとって興味のある授業や研究を外さず、最低限の努力でGPAの面でも3.5を超える数値を残せています。学生生活で得た履修知識を「理論」と「実践」の二段階に分けてご紹介していきます。

我ながら少し自信がありますので、履修のことが全く分からない新入生も、昨年に履修が上手くいかなかった在学生も、ぜひ参考にしてみてください。

注1:ほとんどの大学生にとって有益な情報が含まれていると自負していますが、筆者は「上智大学の文系学部卒業生」です。大学の異なる方は一部専門用語が異なり、実践編の一部記述が参考にならない可能性もあります。ご了承ください。

注2:本記事はあくまで私の独断と偏見に基づいた個人的な履修見解を表明するものです。よって、皆さんの履修成功を保証するものではありません。

万人にとっての「楽単」はない

まず第一に、皆さんの関心がもっとも強いであろう「楽単」について、私の考える本音を書いておきます。一応補足しておくと、「楽単」とは「楽に単位が取れる授業」の略語。つまり、楽単を知ることは大学生活を快適なものにすることを意味します。

しかし、残念ながら一つだけ言えるのは「万人にとっての楽単はない」ということ。そのため、新入生がよくやってしまいがちな「先輩!なんか楽単教えてください!」という質問に大した意味はないのです。

では、なぜ万人にとっての楽単はないのでしょうか。「楽な授業なんて決まり切ってるんだから、万人にとっての楽単もあるだろう」という意見もあるかもしれません。

そこで、もう一度「楽単の定義」を思い出してください。楽単とは、「楽に単位が取れる授業」。なので、「『楽』の定義は人によって変わるから」というのが答えになります。

実際、私はフリーライターをやっているくらいなので、物を書くことは苦痛になりません。そのため、私にとって「レポートだけで単位が取れる授業」は楽単だといえます。しかし、私の周りにはレポート嫌いも多く、彼らにしてみれば私にとっての楽単は苦痛でしかないでしょう。

他にも、私は比較的大学に行けるほうなので、「出席点のウエイトが大きい授業」は楽単です。ところが、周りを見ていると毎回の授業に欠かさず出席できない友人も多く、彼らが私にとっての楽単を履修すると、ほぼ確実に単位を落とします。

以上の例からも分かるように、その講義を「楽単」と感じるかは人それぞれなのです。だからこそ、真の「楽単」を知るためには

講義の特徴に加えて自分自身の価値観(つまり好き嫌い)

を知識として押さえておかなければなりません。

なので、

・自分にとっての楽単を探すための自己分析方法
・講義の特徴をいかにして把握するか

などの具体的な実践方法については、後ほどのパートで詳しく解説していきます。

履修研究=楽単探し、というのは大間違い

ここまでは「楽単」について詳しく語ってきましたが、履修研究の目的はなにも「楽単を探すこと」だけではありません。むしろ、「私は楽単なんかに興味はなく、深い学びを得られる講義ならどんなものでも受けたい!」という、学習意欲の高い方にこそ知ってほしいことは沢山あります。

具体例を交えて話を進めていきましょう。

例えば、皆さんが「日本近現代の歴史を学びたい」と考えていたとします。普通、その場合はシラバスや履修要覧でそれらしい授業を探し、履修登録をすることになります。

このとき、履修に対する意識が高くない学生が得られる情報は講義名・講義概要・講義スケジュールくらい。しかしながら、先生によってはこのあたりのシラバスをかなり適当に書いていることも多く、「講義に出てみたら内容がシラバスと全然違う」なんてことは珍しくありません。

最悪のケースとして、「日本近現代史」という講義名と一見それっぽいシラバスを信じて授業に出てみたら

全然日本近現代史の話をせず、先生がひたすら安倍政権を批判し続けている。オマケに毎回のリアクションペーパー(講義後の簡単な感想文)で安倍政権に好意的なことを書こうものなら、次回の講義中に吊るし上げられる。テストでも先生の意見に刃向ったら単位が来ない。

ということは十分に想定されるのです(私自身ここまでひどい体験をしたことはないですが、話では何度も聞いたことがあります)

皆さんが安倍政権に好意的か否かはともかく、

・そもそもシラバスと講義内容が違いすぎる
・日本近現代史が全く学べていない
・対立意見を一切許容してくれない

という点で、この授業は論外です。

ただ、このレベルの授業をやる先生がいたら絶対に悪い意味で有名人になっていますから、しっかりと情報収集できていれば確実に回避できる地雷案件です。少々極端な例ですが、履修に詳しくなる必要性はご理解いただけたかと。

以下では、上で触れてきた履修研究の必要性を踏まえたうえで、実践的な方法論を解説していきます

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