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スプラ3|実は上位勢がみんなやってる、エイム・キャラコンより重要な「読み合い」スキル

■ 隠されたもう1つの要素

スプラをプレイしているとよく耳にする「上手くなるための技術」

  • エイム

  • キャラコン

  • 立ち回り

実はこれ以外に、あまり触れられていない、隠れた技術が存在します。
それは・・・、
「読み合い」をしかけ、「読み合い」に勝つことです。

違う言い方をすると「常に、相手の1手・2手先を予測し続けること」です。
よく耳にする色々な「勝つための技術・戦略」は“基礎”であり、「読み合い」スキルはそれらの“応用編”です。

「読み合い」スキルは、実はスプラトゥーンというゲームに限らず、ほとんどの対人ゲームにおける上級者が自然と行っている行為であり、試合のレベルが上がるほど勝敗を分ける要素はコレになります。

今から話すことは、おそらく上位勢からすると「当たり前」の内容であり、初心者や中級者からすると「知らなかった」「意識してなかった」内容になります。

□「読み合い」の力が勝敗を分ける理由

実は、スプラ上級者は、セオリー(定石)=勝つための基礎だけで試合をしていません。

よく考えてみてください。
例えば、「射程が有利なら、引き打ち等、最大射程で倒す」「射程が短いなら、遮蔽物を使って距離を詰める」という対面の“セオリー”があります。

では、ここで、エイム・キャラコンが同レベルのスプラ上級者2名が対面し、1人はスプラシューター、1人はボールドマーカーだとします。
お互い上級者なので、この対面のセオリーもほぼ理解しているはずです。

じゃあ、彼らは「エイム・キャラコンの上手さ」「セオリーだけを守った戦い方」をするでしょうか?
いいえ。
彼らはセオリーを逆手に取った心理戦を仕掛けたり、フェイントや揺さぶりをかけて、相手のボロやスキをつくる駆け引きをして、勝負をします。

更に違う場面で、何かのスプラの大会の決勝戦、負け寸前の追い詰められた上級者やプロチームは、セオリーや“あきらめない気持ち”だけで逆転を狙うでしょうか?
いいえ。
彼らもまた、打開に備えて待ち構えている敵に対し、セオリーを逆手に取った心理戦を仕掛けたり、敵の連携や“抑え”を崩す駆け引きをして、勝負をしているはずです。

つまり、バトルにはどこかで、セオリーよりも“勝負に出なければいけない瞬間”があり、その時はセオリーではなく「心理戦」の要素が大きくなるのです。その心理戦を制するスキルこそが「読み合い」の力です。

□ オンライン対戦は上位勢ほど「読み合い」が必須

現在、多くのゲームは「60fps(60フレーム/秒)」で映像が動いています。
難しい話ではなく、これは単にゲームの映像が1秒間に60枚の画像を高速で切り替えることで、映像を表示しているということです。

この1枚の画像を「1フレーム」といい、1/60秒=約0.017秒の画像表示を、1秒間に60回繰り返しており、私たちはその画面をみてゲームをプレイしています。

オンライン対戦は、インターネットを介してプレイするという仕組み上、どうしても他の人が操作した結果を自分が目視するのに、タイムラグが発生します。
これは、「通信エラー」とか「不具合によるラグ」とかではなく、どうしても発生してしまう通信上の遅延時間のズレです。

人間は、もともと目で見てから、脳で考えて指を動かすまでにタイムラグがあるのに、そこへ更に、ネットの遅延時間がプラスされます。
それは、コンマ数秒以下のわずかな時間かもしれませんが、ゲームの上位勢にとっては見てから反応・考えてから行動では遅いのです。
だから、高レベルのプレイヤーになるほど、反応ではなく予測を混ぜたプレイになってくるのです。

■「読み合い」とはギャンブル行動のことではない

「読み合い」とは、シンプルに言うと予想することですが、これは「とりあえずわからないけど、テキトーにこうしよう」というギャンブル的な予想や行動ではありません。
1つ1つのアクション・行動を積み重ねながら、まるでチェスや将棋の様に、相手を追い詰めたり誘導するような、“計算された行動”なのです。

例えば、「相手を狙わずに退路を経ってから、前方かサイドに移動させ、その逃げた方向に追い討ちをかける」だとか、「姿を晒したりして自分がいる場所を錯覚させ、別の場所からキルを狙う」だとかを、上級者の動画配信でみた事はないでしょうか?

□ 実はあなたも知っている「アレ」は、読み合いスキル

こんな言葉を聞いたことがある人は、既に「読み合い」スキルの一部を見ています。それは「偏差撃ち」「置き撃ち」「置きエイム」です。

偏差撃ち:動いている敵の少し先を狙って撃つこと
置き撃ち:敵が来そうな場所を、あらかじめ撃つこと
置きエイム:敵が来そうな場所にあらかじめ狙いを定め、敵が現れると同時に撃つこと

上級者は、この成功率・精度が異常に高いと思いませんか?
最上位勢のプレイを見て、視聴者が「一体、何が見えてるんだ」と言う感想をよく聞きます。
それは、操作技術の精度の高さもありますが、予測の精度も高いからです。

■「読み合い」スキルに必要な要素

「読み合い」スキルは、分解すると以下の3つです

  • 知識:ブキの射程/ダメージ/特性、ステージの構造、ルールやゲームの仕様など

  • 経験:これまで蓄積した対面時のブキの挙動、色んなパターン状況に対する敵全体の動き・味方全体の行動

  • 決断力:攻める/退く/ガマンする決断、SPの使い所、デス回避かカウント優先か

これを蓄積する時間が多いから、上級者は予測の精度が高いのです。

□ カッコいい上級者のマネをしても、同じ様に出来ない理由

上記の要素が必要だと説明したらピンとくるかもしれませんが、
私たちが簡単そうに見える上位勢のプレイをマネできない理由は、操作精度ももちろんですが、特に「知識」「経験」が圧倒的に足りないからです。
練習場ならできるのに、実践だと出来なくなる場合などが正にそれです。蓄積しているものが少ないため、予測精度が低いのです。

□ 上級者のゲームスピードが速く見える理由

スプラに限らず、上級者のゲームプレイを見ていて、
「同じブキ(キャラ)を使ってるはずなのに、何故この人の動きはこんなに速いのだろう?」「的確なのに動きが速すぎる。同じゲームをしてるとは思えない!」と思ったことはありませんか?

それは、先述の「知識」「経験」「決断力」がカラダに染み込んでいるので、普通の人が考えて動くよりも先を見据えた操作をしているから、ゲームスピードが速く見えるのです。

■ なぜ「読み合い」スキルを解説する人が少ないのか?

この記事を最初に投稿した 2022年11月3日 現在、スプラの投稿動画の中で「読み合い」スキルを明確に体系づけて詳細解説してる内容は、ほとんど見当たりません。

ここから先は、個人の憶測ですが、なぜ明確な解説動画が少ないのかは、以下の理由が考えられます。

  • 「才能と努力でスキルを獲得したけど、頭で理解しながら身につけた訳ではないので、本人がそこまで深く気づいていない」

  • 「ちゃんと理論づけて説明はできるけど、あえてしていない」

これは個人的意見ですが、おそらく“前者”が多いのではないかと思います。
つまり、「センスと努力の果てにカラダに染み込んでいるだけなので、言葉で明確に体系づけて説明ができないのではないか?」(要するに、“感覚派”が多いのか)と思っています。

そう思った理由は一応あって、
それは多くのスプラ上位勢の配信を見ていても「簡単にできる」「意識するだけ変わる」「練習すればできる」「エイムはほとんど要らない」と言っているケースが多く、それに対して多くの視聴者が「私には簡単ではなかった」と言っているケースを多く見たからです。

更に、配信で「このブキが強い」「このギアが強い」「この立ち回りが強い」という動画があって、コメントに「それは使っているアナタが強い」という記載が並んでいる場面をよく見ませんか?

もう一例出すと、コーチングや後付け解説で、画面を一時停止して「この場面で、敵が2枚落ちてて、ココに敵のしぶきが見えていて、最後の一人はココらへんにいるのが予想できます。だからこっちに移動しました」みたいな解説を見ませんか?
そして、「それを一瞬で把握するのは、普通じゃないんよ…」と思ったことはありませんか?

これは、身につけている技術・知識・経験などに大きなギャップがあることを考慮したコメントではないと感じたため、“感覚派” or “天才肌” の方が多いのかな〜と思いました。

しかし、これはあくまで私の勝手な憶測なので、実は何かの理由であえて意図的にそのように解説してるのかもしれません😅

いずれにしても、明確な解説動画は少なく、解説の中でしれっと「予測できます」と発言していたり、言葉の端々で「読み合い」の必要性が垣間見えるくらいの状況だと思います。
改めて、色んな解説動画で、技術だけでなく「読み合い(予測)」が重要だとわかるフレーズが出てきていないか、ぜひ見直してみてください。

■ じゃあ、上位勢には一生敵わないのか?

幸い、そんなこともありません。その理由は以下です。

  • スプラは個人戦でなくチーム戦だから(敵チームにも弱点は生まれる、連携もスキはある)

  • プロや上位勢も、選択ミスや調子の波はある(ただし、修正力もあるので注意)

  • 感覚派の「読み合い」スキルには、クセやパターンもある(逆手にとって裏をかける可能性がある)

  • そもそも、そんなにやる気が無い時もある(初イカ、眠い、イライラしている、ちょっと気晴らしに遊んでるだけ等)

格上の相手に、総合的に勝ることは難しいかもしれませんが、相手にも上記の様な付け入るスキはあるので、「読み合い」を意識して、どうしたら相手を誘導・劣勢にできるかを常に仮説検証し続ければ、個人では勝てなくても試合に勝つチャンスはあります。

□ バトルの序盤で敵を観察する

読み合いを鍛える練習として、試合が始まったら、特定の敵に絞って開始30秒〜1分の動きを注視して観察してみましょう(ちゃんと試合には参加する)。敵を観察する練習をして、自然と観察するような習慣を身につけましょう。おすすめは長射程ブキから観察してみましょう。なぜなら、前衛・中衛ブキよりも、行動パターンが少なく、クセを見つけ易いからです。

□ 仮説検証を繰り返す

更に読み合いを鍛える練習として、観察した敵に対して、自分が思う効果的な行動や戦略を試してみてください。その結果、どのように修正・改善すればより効果的かを繰り返しましょう。これを続けると、自分の中で「勝てるかもしれないパターン」が生まれます。
これは、プレイヤー本人もクセやスタイルもあり、万人共通の正解が存在しないため、みなさん自身がひたすら挑戦するしかありません。

□ 予測するのは敵の行動ばかりじゃない

予測をする対象は敵だけではありません。味方の行動にも言えることです。
自分の味方がどのように行動するのか予測し、それに敵が対応することを予測して、先回りすることも「読み合い」のスキルです。

例えば、カーリングボムで前に詰める味方を予測し、その味方を狙うであろうリッターやハイドラの壁下に先にこっそり近づき、潜伏キルを狙う。
段差の下で潜伏する敵ローラーを予測し、その近くに味方が近づくことを予測して、ローラーの背後を取りに行く、などです。

■ まとめ

  • スプラには「操作技術」と「立ち回り」だけでなく、「読み合い」スキルが存在する

  • 「読み合い」とは、知識/経験/決断力が蓄積した結果である

  • 上位勢ほど予測精度が高く「読み合い」の勝負になってくる

  • 上位勢でもクセやパターンがあるので、観察すればチャンスはある

  • 「読み合い」スキルは、自分のクセやスタイルも影響するので、仮説検証を繰り返して伸ばす

今回の内容は、私自身の実力に関わらず、あくまで事実から考察した1つの結論を述べており、私自身が完璧に理解・活用しているという内容ではありません。
これらが本当に一理あるのかは、ご興味ある方のみ検証してみてください。


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