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日曜大工道具

はじまり

下手の横好きではあるが、私は何かを作ることが案外好きだ。
好きであるのと上手なのとが一致しないのは世の常で、人からスゴい! と言われるようなものは作れないし、最後までやり遂げることが苦手らしく、最後の方はもうこんな感じでいいやと適当になってしまうこともしばしば。

ミニチュア模型を作る訳ではないのだからと、最初は結構いい加減だった。採寸も、寸法を木材に記す作業も、それを切ったり削ったりする作業も、だいたいこの位というアバウトなやり方だった。
しかし人間というのは凄いもので、出来上がってみるとミリ単位のズレとか傾きが分かったりする。そればかりか、ガタついてカッコ悪い。つなぎ合わせた部分に変な隙間がある。

そして工程を経るごとにズレが累積していくから、ひとつひとつの作業を丁寧にやっていかないと、極端な話、最終的なズレは修正不可能なレベルになってしまう。

そこで安直に考え付くのが、良いものを作るには良い道具が必要なのだということ。
勇んでホームセンターに行き、電動工具売り場の前に立つ。

例えば電動ドライバー。
むむっ。何だこの値段のバラエティは。
安いものから高いものまで、平気で10倍以上の価格差だ。
数千円のものと数万円のものは何が違うのだ。

そんな時、私の中では、まぁ実際のところプロでもないし安いので十分だろうという人と、いやいや高いのには訳があるはずで安物買いの銭失いは避けるべきだという人と、高いのを買ってもどうせ使いこなせないぞという人と、お前はドライバーに何を求めるのか機能や仕様を良く確認しろという人らが出てきてわいわい騒ぎだす。
ドライバーの陳列棚の前を行ったり来たり、手に取って眺めてみたり、重さを実感してみたり、仕様の数値を見比べてみたり、そして値札とにらめっこしたり。

最終的には財布の中身と相談して、買える範囲の一番高いやつを手に取る。手には取るが、レジに向かう途中で、いや待てよ、冷静に考えて高過ぎるだろうと思い直して、やっぱり安い方から2番目のものを買うことになる。

ドライバーだけ買って木ネジを忘れては話にならないと、木ネジコーナーに行くと、これまた色んな種類のネジがあるは、あるは。
色、太さ、長さ、ネジのところの形状が違うもの、小分けされたものから箱入りのものと、とにかく種類が豊富だ。
必要なネジの長さなんて良く分からないから、適当な長さのものを2,3種類目星をつけ、今度は入り数と値段を見比べる。
ネジ1個当たりで言うと、どれがお得だ?
これがまた、量が多い方が安いかと言えば、そういう訳でもない。違いは何なんだ・・・。

こうして、私のホームセンター滞在時間は数時間に及ぶことも、あった。
それは実に楽しい時間であった。

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家庭にあると便利な電動工具

電動ドライバー
仮に日曜大工という程では無いとしても、ご家庭にあった方が便利と思う電動工具は、ずばり、電動ドライバーだ。ドリルとしても使えるものがベスト。
ドライバーひとつあればIKEAの家具の組み立てにも重宝するし、ちょっとした穴あけやネジ止めに便利だし、機械や家電の分解修理にも役立つ(普通はしないか)。
充電式が便利だとは思うが、コンセントがあちこちにある家庭ではコード付きの方が私は便利だと思って使っている。


電動丸鋸
もし木を切る機会があるのであれば、電動丸鋸は絶対あった方がいい。
普通の手鋸は、木を切るのに相当な技術がいる。精度良く真っ直ぐに切るのはかなり難しい。その点、電ノコとガイドになる何か(木片や市販のガイド)があれば真っ直ぐに切るのは簡単だ。
電ノコを使うには、クランプも必要。切る木をしっかり押さえておかねばならない。
ただし、電動丸鋸は人をも殺せる凶器なので、扱いには十分注意が必要だ。どういう使い方をすると危険なのか、事前に良く調べておかないと本当に危ない。特に危険なのはキックバックで、動画解説も沢山あるので事前に目を通すことが必須だ。


サンダー
塗装をするなら、表面を磨くためにサンダーもあるといい。塗装の良し悪しは、下地づくりにある(はずだ)。
やすり掛けは必須だが、紙やすりは疲れるし根気がいるので電動のサンダーがあると作業がはかどる。ただし、電気の力を甘くみると削り過ぎたりするので注意。
サンダーには、円形の紙やすりを取り付けるタイプと、四角い紙やすりと付けて使うタイプがあって、どちらも持っているが、大きな面をやすり掛けするには後者が便利だ。前者は曲面に使い易い。


これらの電動ドライバー、電動丸鋸、サンダーがセットになった商品もあるので、一般家庭であればこれで十分だろう。不足を感じたらもっと良いのを買えばいい。
ちなみに、セットではない電動工具を買うなら、絶対マキタがお勧めだ。個人の趣味だが。

掃除機
木工作業をすると出てくるのが木くずや埃だ。だからそれ専用の掃除機があると良い。お古の掃除機でいいと思う(実際うちではそうだ)。

家庭にあると便利な電動工具

ボールグリップ小型電動ドライバー
 普通のドライバー代わりに。電動ドライバーを持ち出すまでもない時に非常に便利

ミニルーター
 小物加工をするのに便利。アクセサリー作りに必須(?)


トリマー(ルーター)
 木材の面取りや溝堀など、結構いろんな加工が出来る。ルーターは大きいので家庭用にはトリマーで良い


グルーガン
 電動工具とは違うかもしれないが、樹脂を溶かして接着出来る。百均ショップでも売っていて、クリスマスリースづくりには欠かせない(?)

家庭にあると便利かもしれない工具

電動工具ではないがあると便利かもしれない工具。
下に行くほどレア度高めのつもり。もちろん作るものによる。

・プラスドライバー 
 (常用の手回しの普通のドライバー。先端のサイズはプラス2。私的にはとにかく頻度高め。ドライバーセットは意外と使えないと思う)
・ラジオペンチ (何かをつかみたいなら)
・ニッパー  (結束バンドを切りたいなら)
・さしがね  (ある意味絶対必要かも)
・大き目のカッター (ごっついのが好きなら)
・長めの金属定規 (大きな木に線を書きたいなら)
・かんな (そんなに大きいのでなくても良い)
・のみ  (必要な大きさを)
・レンチセット   (ナット好きなら)
・六角レンチセット (組み立て家具に付いてくるのを失くしたら)
・デジタルノギス  (精密に厚みを測りたいなら)
・デザインカッター (細かなカッティングをしたいなら)
・センターポンチ (穴あけ位置をポチっとしたいなら)
・レーザー距離計 (空間距離を測りたいなら)
・コーキングガン (コーキングをするなら)
・電工ペンチ (電線加工するなら)
・はんだごて (電子工作には必須)
・テスター  (電池の残量も測れる!)
・端子かしめ工具 (電線端子を自作するなら)
・ボルトカッター (ボルトを切りたいなら)

そして、工具そのものではないけれど、工具入れパーツ入れは必須ですね。

家庭に無くても良い電動工具

買ったけどあまり活躍していないものや、私は使っているが普通の人は使わないだろうものたち。

・電動カンナ (使いこなせない)
・ジグソー  (あまり綺麗に切れない)
・電動ボール盤 (普通はあまり使う場面がない)
・3Dプリンタ (プラスチックの何かを作って遊びたいなら)

私が今後欲しいと思ったりしている電動工具

度々欲しいと思いながら手にしていない電動工具。
恐らく今後も買うことは無いかも。でもあると便利そうなんだよなぁ。

・電動スライド丸鋸 (便利だけど邪魔。しまう場所がない)
・コンプレッサ (音がうるさそう)
・レーザー加工機 (興味のみ)
・ディスクグラインダー (こわい)
・スプレーガン  (そこまで塗装する機会が・・・)
・NC加工機(CNCルーター) (設置場所が・・・)
・テーブルソー (昔小さいのを持っていたが邪魔で手放した)
・光造形式3Dプリンタ (臭そう。面倒くさそう)

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最近は

時は流れ、今や家の中のあちこちや、2x4の手作り物置には沢山の工具やネジや部品が転がっている。ホームセンターでの買い物も短時間で済むようになった。
自然と加工精度も上がった(と思っているが素人なので知れている)。

最近では作るものもなく、作りたいものもなく、ホームセンターに行くことも減ってしまった。

いや、本当のところ、長年の大きな目標である、とある物の製作が断続的に続いていて、まるでサグラダファミリアのようにいつ完成の日の目を見るか、完成間近に見えながらも完成まで程遠い状態なのだ。
きっと完成することなく取り壊される運命なのではないだろうかとの不安と闘いながら、今日もその製作から目を背けている。
大切なことを直視出来ない私の悪い癖だ。

おわり


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