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私はクレーマー予備軍

 クレーマーやネット炎上を起こす人に多い傾向として、男性、中高年、世帯年収が平均より高い、企業の役職者という共通点があるらしい。若い人よりもそうでない人、暇な人よりそうでない人が多いらしい。もちろんそれ以外の人も多い訳だが、比率的にそういった人が多いと言うことだ。

 年齢を重ねると知見が広がり思慮が深まり、修行僧や仙人には及ばないまでも人格者になれるのだと信じていた私はショックを受けた。
 確かに自らを省みてみると、思い当たる節がある。考えの幅は狭まることはあっても広がることはなく、知識は増えるどころか忘れることの方が多い。見た目こそは年とともに変化するが、その中身、つまり心持ちは学生の頃と大して変わっていない。
 要するに年齢を重ねるほどに見た目と中身のギャップが広がっているのだ。

 考えが凝り固まり、考え方が偏るというのも身に覚えがある。どう考えても自分が正しくて相手が間違っていると思えてしまうことが増える。これは経験とともに正しい判断が出来るようになるからだと思いたいところだが、考えれば考えるほど、そう言い切る自信は全く持てない。
 自分ではなるべく自由な発想を大切にしようと思い、偏見を持たないようにと意識をしていても、自分の方ではなく相手や世の中の方こそが曲がっているように見えてしまうことがある。
 そんな時、あなたはもっとこうしろとか、世の中もっとこうでなきゃならないとか言いたくなるのだ。

 ここの場に書き連ねていることも、現状への愚痴とも捉えられかねない、年寄の小言的なものだと言えばその通りで、そう考えると少し嫌になる。

 何かを言われて人が変わるとしたら、それは小言ではなく、正しいことをしたときにそれが正解だと教えてあげる事だろう。自信を持って正しいことに取り組めるとき、人はより視野が広くなり積極的になり、成長する。
 それ以外に人を変えることは出来ないと思っておいた方が良い。
 もしその人に対して小言めいたことしか思い浮かばないとしたら、それを言うよりも良い方法があると思った方が良いかも知れない。

 クレーマーになる前提条件を兼ね備えた私は立派なクレーマー予備軍であることが分かった。私の書くことを真に受ける人はいないと思うが、読んで嫌な気分になっても、どうか読み捨てて欲しい。くれぐれもクレーマーになりませんように。

おわり

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