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自分の役割を変え続けている

最近悩んだことがあって。

先月、今年の仕事始め、早々にして「自分はいま何をするべきなのか」と迷ってしまいましたって言ってました。で、そこからプロダクトに集中するぞってなったんですけど、なんと今月プロダクトオーナー(PO)業も剥がされたんですよ。判断が遅かったり諸々の事情からリリースが進まないっていう。なので、「自分はいま何をするべきなのか」という迷いが帰ってきました。

まあ、確かに自分はPOとしての役割を果たせていたとはいえません。どうしても日々割り込みや、将来を見越しすぎることもあり、今に対する判断を迷ったり勝手に前提を変えてしまいがちです。そうするとプロダクトチーム内でのPOとしての成果=プロダクトの価値の最大化、もっというとリリースに責任を持つ人が不在になって、リリースを滞らせてしまいます。

今年、satsukiesが船頭となって進めてくれている開発チームのプロセス改善の中で、よりPOの役割が重要となってきたことも相まって、強い意志を持って判断をしてくれるPOが必要という機運が高まったことも手伝い、先週からhentekoがPOとして判断を下します!という宣言をし、自分の役割を引き剥がしてくれました。

気がついたら決まってた

そこから週次のセレモニーで見るhentekoの動きをみるにつけ、これを自分ができたかというと明確にNOであり、正直なところ剥がしてもらったことにより肩の荷が下りた感覚がありました。

しかし、そうなると、自分の役割は何だっけ…と改めて考え直すことになります。翌営業日のデザイナーとの定例で「raiさんは何をするんですか?会社に来てニコニコ歩き回るおじさん業?」とkudakurageにも聞かれ、お、おじさん業がんばります……と答えたりしていました。しかし、我々はそもそもフルリモートでほとんど誰も出社してないのでおじさん業も成立しないのでした。

はてさて、自分は何をするべきなのか。もう一度考えます。ここで分からなくなっていることは、具体的には「この組織における自分の役割の名前は何だろうか」という問いです。

この組織で自分にしかできない役割は、これから未来で向かっていく方向を明確に示して、実現に向かうよう促すことです。冷静に考えれば、プロダクトチームにおけるPOとしての役割は、たしかに自分が持つべき仕事ではなく、積極的に委譲するべき仕事でした。

現在はPMの方々とプロダクトロードマップを作っている最中であり、ここでも自分の役割は手を動かすことではなく、ビジネスオーナーとしてプロダクトが目指す未来を伝えて解像度を上げるための情報を提示していくことです。

そんなことを考えながら、hentekoとの話の中で一つの道筋が見えました。

hentekoには、自分にやってほしいこととして、描いている未来をできるだけ具体にして見せること、その効果的な表現手段として、プロトタイプを作って見せ続けることを提案されました。

なるほど、確かにそこは自分自身が得意とする分野です。自身がそれをやっている状況のイメージも湧きます。また、あまり一般的ではない機能を活用した体験が求められるプロダクトの特性的にも、欠かすことのできないポジションです。実際に動くものを作って見せることは得意なのだから、それを活かさない手はありません。なにより、面白そうです。

自分は長期的なロードマップを通じてまだ解像度の低い未来を提起していく傍ら、その根幹において「課題解決を超えた本当に良い体験」をもたらせるかどうかという点を重視しています。プロダクトの未来を描きながらも、プロトタイピングを通じて具現化して見せるということをやる。ミクロとマクロの両端を握る感じ。この役割って何て言うんだろ。

これは、自分の得意な「目の前の課題を、確かにこうあるべきだよねと多くの人が思う形で解決すること」と、同時に担っている「未来はこうあってほしいよねという理想をアップデートしながら共有し続ける」という役割の間にある大きなギャップをどう埋めるか、ということの一つの解にも繋がりそうな感触もあります。

まあ結局役割の名前は分からないままなんですが、なんとなくこうかな、と思う方向性は見えてきたので、試行錯誤していくぞと思った2月の末日でした。そんな自分の心境はともかく、こう振り返って見ると、現場が主導でボトルネックを見つけたらそこを改善していくというのは、組織としてとても健全でよい動きしてるなあと感動を覚えています。

来月もやってくぞ!

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