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安楽死制度を求めていくために必要な3つの要素~安楽死制度を議論するための手引き02(第1部)

論点:安楽死制度は必要性があることは事実。考えるべきは「どう運用するか」「いつ制度化可能か」

「安楽死制度をつくるには時期尚早」
とは、議論やコメントでよく用いられる結論だ。
しかし「じゃあ、いつになったらできるようになるのか?」の問いには誰もが口をつぐんでしまう。
「国民的議論を慎重に進めていくべき」「国民の意識が変わっていくことが大事」のような抽象的かつゴール設定不能な結論に終始している場合が多い。
「時期尚早」なんて言葉を使うくらいならせめて、何をもって「時期」となるのか、そして「その『時期』を迎えるために、いま踏み出すべき第一歩は何なのか」くらいは示してほしいものなのだが。

ただ、「現状では」制度化できない、という考えには同意できる。
その理由はたくさんあるが、今回は課題を3つに絞り、その解決への道筋およびゴールについて示していきたい。

①緩和ケアの発展と均てん化

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