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東南アジアで最も高い超高層ビル、ランドマーク81

 ホーチミン市に昨年7月、ランドマーク81というビルが建設され、この5月から展望台がオープンとなった。同ビルはベトナムはもちろん、東南アジアで最も高く、その高さは461.2m。ランドマーク81が完成するまではマレーシアのペトロナスタワーが東南アジアで最も高いビルであった。世界でも12番目の高さだという。日本で一番高い「ビル」は「あべのハルカス」でその高さが300mだから、それよりも160mも高い。

 ランドマーク81は地下1階から地上3階までがショッピングセンター、4階が住民用のプールなどがあるクラブハウス、5階が住民用ラウンジで、6階から40階までが住宅マンション、41階から76階までがホテル、79階から81階までが展望台だ。

 ただしこの展望台に昇るには810,000VND(約4,050円)かかる。81階にかけて、この金額なのだろうが、日本のスカイツリーの最上階の展望料金でも3,000円だから、入場をためらうほどの金額だ。

 中国でも次々とより高いビルが建てられている。ベトナムでも100階建てのビルの建設計画もあると聞く。成長途上にある国はより高いビルを建てたがる。かつての日本もそうだった。日本一、東洋一、世界一となんでも「一番」が自国の発展を確かめ、自負へと繋がった。

 東南アジアで最も高いと誇るビルを見上げ、ベトナムの経済発展にまぶしさを感じながらも、世界の頂点をめざした経済発展の末にバブル崩壊と、その後の経済の停滞を経験した私はベトナムの未来にも不安を感じざるをえない。

日本ベトナム友好協会東京都連ニュース「ハノイからの手紙」2019年7月号掲載

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