劇場版仮面ライダーリバイス+劇場版暴太郎戦隊ドンブラザーズ感想【ネタバレあり】

はじめに

 毎年恒例の戦隊・ライダー夏映画、劇場版仮面ライダーリバイス「バトルファミリア」と暴太郎戦隊ドンブラザーズ「新・初恋ヒーロー」を見に行ってきましたので感想を書きたいと思います。

ネタばれなし感想

 まずはネタバレなし感想ですが…気づいたらネタバレ回避していて良かったというのが感想です。なぜネタバレ回避できたのかについてはネタバレになるので後ほど語りますが、TV本編での映像や公式HPの情報ぐらいしか仕入れてない状態で映画を見ると、先の展開が読めない中での驚きがあって良かったなあと思います。
 特に昨年なんかひどい目に遭ってるので、初日第一回目から視聴できてすごくありがたかったと思うと同時に、休みを取らせていただいた職場の皆さんには感謝をしております。

https://note.com/tngamagama/n/n7d5ef9310500

 オタクやめようと思ったことなんて、仮面ライダー555でエキストラ抽選に外れた上にアバレンジャーで鬱展開あったときとこのときぐらいですし。昨年はそれだけ辛かったです。
 今年は平日が初日ということで仕事などにより見に行けない方もおられるので、大々的なネタバレを仕込まないか、もし仕込むとしたら土曜日初日にするかしていただきたいです。そういう点でもここ数年の夏映画の評価は個人的に下がっています。

ネタバレあり感想

劇場版暴太郎戦隊ドンブラザーズ

 まずはカオスっぷりが期待されているドンブラザーズですが、予想以上のカオスっぷりで笑えましたが・・・なんか雑になってない?ってのが大まかな感想です。
 雑といってもベルトコンベアーで走って背景が合成されるシーンそのまんまはギャグの一環だしあれがむしろ見所だと思いますし、他のカオスなところもものすごく楽しめましたが…
 「新・初恋ヒーローがどのようにして生まれたのか?」という宣伝文句があり、新・初恋ヒーローの原作者と対面できるとのことだったので謎が解けるかと思いきや・・・謎が解き明かされず多少もやっとしました。
 とはいえ結末をほのめかしておいてあえて結末を描写しないやり方については仮面ライダー龍騎EPISODE FINALと同様なので想定かつ許容範囲内だったのですが…
 なんか鹿鳴館香さん似のお客さんへの宅配シーンが何のために挿入されているのかよくわからず、あのシーンだけ浮いてるって感じがしました。後の展開の伏線になるかと思えばそうでもなかったですし、モヤモヤ感がすごかったです。
 ネットでは特撮アルファツイッタラーと取り巻きにより高評価を得ている感のあるドンブラザーズですが、最近なんかちょっと弛んでない?って思いました。今はアンチの矛先がリバイスに向いてますが、そのうちドンブラザーズに向きそうで怖いです。特にシリーズ後半はアギトといい555といいやや失速することが多いので、どっかで立て直していただきたいと思ってます。

劇場版仮面ライダーリバイス

 その渦中にある劇場版仮面ライダーリバイス・・・の前にサプライズ枠としてお昼のショッカーさん劇場版が上映されました。
 こちらは「悪逆非道の限りを尽くしたショッカーがゆるキャラになり失敗を繰り返す」という物語ですが、劇場版ではリバイスやドンモモタロウをゲストとしつつ、お昼のショッカーさんの最大公約数的な内容に仕上がっていて非常に楽しめました。

 さて劇場版仮面ライダーリバイスですが、こちらは坂本浩一監督による大アクション編で楽しめました。
 [1] ケインさん強い!
 今回の敵ボスはケイン・コスギさん演じるアヅマ。このアヅマとアヅマの変身する仮面ライダーダイモンが強いったらありゃしません。
 一人で五十嵐三兄妹を圧倒しては彼らの悪魔を味方につけたり、大谷希望の変身する仮面ライダーキマイラを生身で変身解除に追い込んだりと、とにかく強かったのが印象的でした。
 余談ですが、「玉置君が変身できなくて不快」って意見をネットで見かけましたが、
 変身しても生身の強敵に負けるライダーだっているんだよ!
と思います。(まあ赤石長官も生身で十分強かったですし、仮面ライダーV3におけるドクトルGも生身でかなり強かったですが。)閑話休題。
 あと元祖戦隊ブラックである春田純一さんよろしく、難しいアクション(自動車飛び越え)をスタントなしでこなすあたり、見応えありました。
 キャラ造形もよくできていて、リュウソウ族レベルで長生きしすぎて愛する人の最期を見続けてきたがゆえに、神経が麻痺して多少の(といっても全然多少じゃない)犠牲をどうでもいいとみなすってあたりは理に適っていて敵キャラとして秀逸だと思いました。一輝が彼の寂しさに感づいて、一対一のライダーバトルで思いっきり思いをぶつけあい、アヅマを成仏させたってあたり、一輝のおせっかいぶりが浮き彫りにされていた感もありました。(一対一のライダーバトルに手出ししなかったバイスもよく空気を読んだと思います。)
 敵役として仮面ライダー50周年記念を締めくくるにふさわしいキャラだったと思います。

 [2] 黒幕はジョ狩の悪魔だった
 テレビ本編で狩崎真澄がジョージ狩崎に自分の悪魔を埋め込んだと話していましたが、その悪魔が今回の事件の黒幕でした。
 映画を見に行けない人々もいることを考えるとテレビ本編でできるだけ伏線回収してほしいというところが今回の映画の最大の短所だと私は思いますが、劇場版だからこそキャスティングできた(かもしれない)八嶋さんの煽り全開なマッドサイエンティストの演技がものすごく良かったと思います。
 この演技、どことなくどこぞのマッドサイエンティストに似てるよな…と思いきや、狩崎真澄がジョージ狩崎に埋め込んだ自分の悪魔だと知り、ものすごく腑に落ちました。

 [3] デッドマンズ復活!玉置くん変身!
 オルテカ役の関さんが劇場版にご出演、TV本編でもオルテカ帰還・・・どうなる?と思っていたところ、オルテカと花と玉置で再びデッドマンズ復活して五十嵐三兄弟の味方として協力するあたり、劇場版ドラえもんのジャイアンみがあって良かったです・・・ってジャイアンの声優さんがバイスなんですがwあと衣装を玉置君が準備していたというのも、花がアギレラの衣装を燃やしていたシーンを踏まえてのものなので、芸が細かいって思いました。
 それと花が仮面ライダーアギレラに変身しただけでなく、玉置君が仮面ライダーオーバーデモンズに変身!
 経緯はどうかわかりませんしTV本編にも反映されるかどうかわかりませんが(といってもTV本編に反映される材料はそろってる感はありますが)、やはり玉置君が仮面ライダーに変身するとうれしいし、サプライズ要素として玉置君変身を持ってくるのは個人的に非常にうれしいです。
 光はどうなったんだ?ということについては今後語られるかもしれませんし、もしそうでなかったとしても玉置が光に事情を説明してドライバーとスタンプを貸してもらったということが容易に想像できると思っています。
 あと玉置君がオーバーデモンズであるというネタバレ画像が出回ってましたが、私はあれをコラ画像と思い込んでいたので、気づかないうちにネタバレを回避していましたw
 [4] 仮面ライダー五十嵐&仮面ライダーギーツ!
 
劇場版限定フォームとして五十嵐三兄妹が合体変身する仮面ライダー五十嵐が登場!いつもなら劇場版限定フォームでラスボスを倒すっていう流れですが、今回はピンチ脱出のために使用されただけで、初期フォームでラスボスと戦うというのがかなり珍しいと思います。
 五十嵐三兄妹の悪魔を正気に戻したり、仮面ライダー五十嵐に変身させる能力を与えたりする幸実さんが一般人なのにチートすぎやしないか?という疑問はありますし今後謎が解明されるかどうかはわかりませんが、個人的にあれは幸実さんの気功を可視化したイメージ映像だと思っています。
 あと次ライダーの仮面ライダーシノビ(仮)改め仮面ライダーギーツ
 狐の面を被った和風ライダーであり、なんかゲームを楽しもうぜみたいな感じを見るにつけ、仮面ライダー龍騎に出てきた仮面ライダーガイを思い出しました。
 その仮面ライダーギーツも空気を読んでラスボスであるアヅマと戦わなかったのも構成としてうまいと思いました。
 と思いつつ、リバイスって最後まで見て総括すると「ああこの描写はこういう意味があったんだ」っていう感想が出てくるのに対して、途中まで見た状態だと「え?おかしくないこれ?」って感想が出てくる傾向があるように思いました。
 ギーツがアヅマと戦わなかったのもさながら、玉置君がなかなかライダーにならないのもヒロミさんがオーバーデモンズにならなかったのもそうですが、今回の映画でバスを堂々と走らせていたのも敵がアジトを自爆させる可能性があるためできるだけ出口に近づきたいという思いがあったからということを結論から判断できたのですが、結末がわかってないと「なんでバス安全な場所に隠れないねん」って思ってしまいそうです。一輝がアヅマと一騎打ちしたり体力回復させたりする理由も結末がわからないと疑問に思えますし。
 そこが良くも悪くもリバイスの特徴の一つだなあと思っています。

おわりに

 ・・・とまあこんな感じで夏映画の感想を書いてきたわけですが、ドンブラの展開が雑と言いつつ私の感想も勢いがないと書けないとはいえ雑になってるかもしれないと反省をしています。そんなわけでとりあえずUPしますが、修正点があればちょいちょいアップデートしていきたいと思ってます。

補足

 ドンブラの感想を結構辛辣に書いたものの、もちろんいい部分もかなりあって非常に楽しめました。
 超電子バイオマンと同様に劇場版(とYoutube動画)で特別に名乗りを披露したり、その前フリで天女さんたちが恐れおののいたり、劇場版で珍しく巨大戦がなかったり(ジャッカーVSゴレンジャー以来?)と、見ごたえありました。大物ゲスト枠である島崎和歌子さんもボケ役と思いきや最終的にちゅうかないぱねまんときと同様にツッコミ担当に回ってますし、迅雷流なのに忍風鬼に変身する監督もエキセントリックですし、完成した映画はアンサイクロペディアに出てきたケータイ小説のごとく「私は死んだ。スイーツ。」みたいなオチですし、最後にスタンディングオベーション…と思いきや観客が怒り出してスタッフとキャストにもの投げつけてますし、どのキャラも好き放題やりまくってますし。

 あと鹿鳴館香似の人については名前が「結木かおり」ってなってて、「もしもジェットマンで凱と香が結婚したら」ってIFになっていて、そういう意味だったのかと思いました。
 ・・・って初見で伝票にまで気づかねーよと思うと同時に、劇場版デカレンみたく何度も見ないとわからないネタについては映画向けじゃなくVシネマ向けだよなと思っています。オタクの間で「何度も映画を見に行ったオタクは徳が高い」みたいな価値観ができてるように思いますが、私の場合だと普通に1回映画を見た後は円盤買って何度も見直していますし。
 映画館に何度も通うって人はまあいてもおかしくないと思いますが、いつからそれがスタンダードになったのか、オタク史という観点でも知りたいところです。
 第一回補足はこんなところで。

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