Blender LoopToolsのBridgeと辺ループのブリッジの比較

概要

LoopToolsアドオン内の「Bridge」と標準機能の「辺ループのブリッジ」の違いが不明だったので,まとめることにした.
結論としては「辺ループのブリッジ」が,やや優れていると考える.

環境

  • Blender 3.1.2

  • LoopTools 4.7.7

「辺ループのブリッジ」は3つ以上のループを接続できる

円を3つ並べ,それぞれの機能を実行した.

LoopToolsの「Bridge」
「辺ループのブリッジ」
  • 開いたループ: 開いた終端で接続する.

  • 閉じたループ: 開始と終端をマージして結合して接続する.

  • ループペア: ループの各偶数番目の頂点をそれぞれ接続する.

「辺ループのブリッジ」の方が編集機能が豊富である

  • マージを行う際に,マージ係数でどちらの辺の近くで結合するか決めれる.

  • ブリッジの辺ループ位置を柔軟に決めれる.

LoopToolsの「Bridge」で5分割した.分割方法はリニア(均等に分割)と3次式のみ.
「辺ループのブリッジ」で同様に5分割した.分割方法は「補間」と「スムーズ」で自由に決められる.
  • ブリッジ形状を自由に変更できる.

「辺ループのブリッジ」では分割数を増やし,その形状を「断面の係数」と「断面の形状」を詳細に設定できる.

「辺ループのブリッジ」の方が処理速度が速い

頂点数65,535の円を2つ生成し,それぞれの処理を実行した.すると「辺ループのブリッジ」の方が圧倒的に速かった.それぞれ

  • 「辺ループのブリッジ」: 約6秒程度

  • LoopToolsの「Bridge」: 約35秒程度

の処理速度になった.これはLoopToolsの「Bridge」はアドオンなので,Pythonで動作していることが速度の遅い要因と考える.
ただし今回の様に,膨大な頂点数同士のループ辺を接続する機会は少ない.普通に使う分にはこの速度差は気にならないのではないか.

まとめ

機能面では標準機能の「辺ループのブリッジ」にあるオプションの方が豊富であり,実行速度も速く編集できた.

しかしブリッジの編集(ツイストや分割)は大多数のユーザは使わないように思えるし(筆者の想像),速度差についても膨大な頂点数のループではない限りは変わらないと考える.
また,LoopToolsは有名なアドオンであり,開発終了の可能性も低く(ここも筆者の想像)どちらを使っても優位性は無いと考える.

LoopToolsの他のツール(「円」, 「フラット化」, etc)は非常に便利なので,ぜひ導入しておきたい.

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