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Data Diggin'

相変わらずレコードを買っているのだが、ほとんど中古になってしまった。というのもあまりにも値段が高くなっており、恥ずかしながら自分には手が出ない。12インチは990-1300円、アルバムでも1990-2500円くらいまでは特に気にせず買っていたのだが、今となってはキッカリ倍の値段になっており、とてもじゃないが買っていけない。

なんだかこの値段に納得がいかないという気持ちもちょっぴりあったりする。もちろん日本、そして自分自身が貧乏になっているだけであり、この値段に釣り合う収入があればよかったのだが、そうではないというだけなので、仕方のないことなのだが。

サブスクは音が悪いわ、所有できないわで試聴機のように利用はしているが、サブスクにあるから買わなくてもいいという発想にはならない。逮捕されたら消えてなくなったりもするし。でもサブスクで聴いてよかったら買うという流れもできてはいるので、とても重宝している。Podcastもすっかり使いやすくなっているし。

Spotifyを使用しているのだが、先日、Operation Sound Recoveryの過去配信を聴いているとSpotifyがおかしくなってきているという話をしていた。当初の目的は忘れてしまったかのように、いろんな話が聴けて、それはそれで面白いこの番組は、夜のウォーキングの際によく聴く。最近加齢のために、すっかり「ながら聴き」ができなくなっており、こういった内容をしっかり聴きたい番組は、集中しないと頭に全く残らないのだ。

Spotifyの話で面白かったのは、当初とてもアーティスト寄りとされていたSotifyだが今となってはそうとも言えない存在になっているというもの。

ニール・ヤングのSpotify離脱事件というものがあったが、これは米の人気Podcast番組内で、「コロナワクチン接種はするべきでない」と主張する人の話をしっかり聞くということをしており、こんな番組が存在するプラットフォーム内では一緒にできないとニール・ヤングが怒ったという経緯らしい。「その番組をなくせ!」にならなかったニール・ヤングは偉いという話もあったが、これに賛同してジョニ・ミッチェルも消えてしまったりして、そこそこの痛手になった様子。

そこで「ニール・ヤングを聴くならApple Music!」というキャンペーンを貼ったらしく、それはそれで仕方ない反面、サブスク業界を盛り上げるのであれば、そのやり方はないよなという意見もあったりしたようだ。

さておき、そこで色々なことを考え始めたニール・ヤングは「1000ドル稼ぐのに最も有効なサブスクプラットフォームはどこだ」というのを徹底的調べたらしい。その結果、Spotifyが最下位になっており、どうもSpotifyはアーティストに寄ったプラットフォームではなくなってきているという話をしていた。

また社長が軍事AI企業に投資したりなどしており、それも多くのアーティストは戦争を嫌うことを考えるとアーティストのことを考えいるとは考えにくいということになっているらしい。しかし一方では、人間に戦争をさせないために、軍事AI企業に投資をしているとも考えられるため、真意はわからないとも言われていた。

といった具合に面白い話を聞けたりするので、この番組は愛聴しております。ちなみにSpotifyはスウェーデンの企業であり、かなり前からアメリカのポップ産業はスウェーデンに牛耳られているということを考えるとさもおりなんと思ったりする。

本題に入ると、そんな新品レコードを買う財力がない自分が利用しているのは、これこそアーティスト寄りのサービスと言える、bandcamp。元々利用してはいたのだが、Spotify→bandcampという流れで購入することも最近は増えている。

Alvvaysのアルバムを是非レコードで欲しいと思ったのだが、1枚組なのに5000円という高級品であったため、bandcampにて購入した。この時に、興に乗ってしまい、ごそっと買ってしまったものをご紹介。

Alvvays / Blue Rev (Polyvvinyl)

一回作ったけど自宅に浸水して全部なくなったなどの苦難を乗り越えて、5年ぶりのサードアルバム。正直、1st, 2ndを上回る衝撃かと問われると言葉に窮するがとても良い作品。

Loraine James / Building Something Beautiful for Me (Phantom Limb)

たまたまおすすめに出てきたのだが、聴いたらとてもよかったので買ってしまった。Ele-Kingで野田努氏が素敵な文章を書いていたのも大きい。普段自分が買わないような作品で、ブロークンなリズムにアンビエントタッチなシンセと歌声が乗る。

Octo Octa / Where Are We Going? (Honey Soundsystem)

Spotifyで引っ掛かったアルバム。もう5年近く前の作品だが、もう新しい古いという価値観すらなくなっていると思われる。基本はハウスだが、ピアノハウス的なものから、シカゴ的なもの、ディープハウス、アンビエントやブレイクビーツの曲などもバランスよく入っており、とてもナイス。

Hazy Sour Cherry / Strange World (Damnably)

ファーストがとても素晴らしかったのでおっかなびっくりで買ったが、こちらも輪をかけて素晴らしかった。60年代ポップス調のバンドサウンドに、女の子ボーカルでめちゃくちゃキャッチー。早くライヴで聴きたいと思っているのだが、未だ叶わず。

最後にこの文章を書きながら聴いていた、水原佑果のミックスのリンクを貼って終えたいと思います。テクノやハウスのミックスばかり聴いてきたので、こういう繋がないDJミックスって需要があるのかと思っておりましたが、聴いてみるとこれはこれで楽しかったです。トロピカルなミックス。




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