見出し画像

【沖縄の天然記念物】ヤンバルクイナってどんな生き物?

こんにちは、今回はヤンバルクイナという沖縄にしか生息しない鳥について、解説していきたいと思います!


2021年7月26日に奄美大島が世界遺産に登録されましたが、それと同時に実はこの沖縄北部のやんばるの地域も世界自然遺産に認定されています。


ここは自然が多く、様々な沖縄ならではの生物が生息している大変価値のある地域となっています。

そんな地域にしかいないヤンバルクイナ、いったいどんな生き物なのか?

ここで知っておきましょう!


※2021年10月追記

これまで、沖縄本島を旅していましたが、緊急事態宣言が長引いた影響もあり、記事の制作を中断しておりました。

ようやく解除されたということもあり、訪れる方の何かしらの参考になればと記事を書き進めていきます。


飛ぶことのできない鳥、ヤンバルクイナ

画像1

体長30~40cmほどの小さな鳥、ヤンバルクイナです。

この小柄で可愛らしい鳥ですが、一切飛行することができません。


ごく稀にではありますが、助走をつけて飛んだりすることもありますが、それはもはや「飛ぶ」ではなく「跳ぶ」に近いものになるでしょう。


飛べない代わりに、足が非常に発達しており、時速40kmで走ることができます。

あの、ウサイン・ボルトと同程度の速度ですね。笑


走り出してから、最高速に達するまでが一瞬なので、その強い脚力から繰り出される加速と速さで、小さな虫を捉えたりして日々を生きています。


このヤンバルクイナは、前述しているとおり、沖縄北部のやんばるという地域にしか生息しておりません。

世界中どこを探しても、この地域だけです。


しかしながら、野生のヤンバルクイナももちろんいるので、運がいいときは道で見かけたりすることもあるようです。


ヤンバルクイナは絶滅危惧種、なぜそうなってしまったのか

画像2

現在、このヤンバルクイナは、国の天然記念物であると同時に絶滅危惧種となっています。

ですので、なんとかして守って行かないといけない生き物になるんですね。


沖縄のやんばる地域限定とはいえ、元々はそれなりの数が生息していたそうです。

ではなぜそうなってしまったのか?

その理由は大きく分けて2つあります。


・ハブの駆除のために輸入された、マングースの影響

これは、わりかし有名な話であると思います。

人々の生活の脅威である猛毒のヘビ、ハブを捕食、撃退できるとして効果が期待されていたマングースが1910年に沖縄に輸入されてきたのです。


これでハブの脅威ともおさらばできる!とも思ったのも束の間、そのマングースはハブではなく、他の沖縄の生物を襲い、捕食し始め、瞬く間に沖縄の生態系を荒らしていきました。


これによって、たくさんの種類の生物が絶滅の危機に追いやられました。

このヤンバルクイナもそのうちの一つとされています。


1990年代から、盛んに駆除が行われるようになり、沖縄の生態系も安定を取り戻しつつあります。

とはいうものの、こういった背景もあって、絶滅にまで追い込まれてしまった、というわけです。


・やんばる地域の開拓により、轢死が増加してしまった

沖縄に来たことある方は、こんな標識を見たことはありませんでしょうか?

画像3

これは、絵をみてわかる通り、ヤンバルクイナが飛び出してくる可能性があるので、注意してねという看板ですが、これ、沖縄北部では非常にたくさん見かける標識となっています。


実はヤンバルクイナは非常に鈍臭い生き物であると同時に何か音がしたりすると興味を持ってそっちへ行ってしまうという性質があります。

そのため、ついつい道に出て、車に轢かれてしまうということが多発してしまったのです。


人間が開拓をしていくと、もちろん道を整備したりし、そこの交通量も増えてきます。

元々交通量が少なかったところも、人々による開拓が進めば、車やバイクも増えてきてしまいます。

ですので、轢かれて死んでしまうということが絶えなかったんですね。


現在でも年に数件はヤンバルクイナとの接触事故が起こってしまうそうです。

ヤンバルクイナの救急車というわけではないですが、標識には接触したらこちらに連絡を!といった形で連絡先が書いてあるものもあります。


万が一ヤンバルクイナと接触事故を起こしてしまった際、もし救うことができそうなのであれば、そういったところに連絡をして、数少ない命を救ってあげられるようにしてあげてくださいね!


ヤンバルクイナ整体学習展示施設では、展示と保護活動を行っています!

画像4

沖縄北部へ進む道中、ヤンバルクイナ生態学習展示施設というのがあります。

ここでは実際にヤンバルクイナを見ることができ、ここで話したような様々なヤンバルクイナについての話を聞くことができます。


展示されているのは一匹ですが、保護活動もしており、見えないところでヤンバルクイナの生育や繁殖も行い、野生に帰化させるということもしていて、ヤンバルクイナの生息数を増やすのに大きく貢献しています。


ここに行けば、必ずヤンバルクイナに会うことができますので、この小柄で可愛い小さな鳥さんを見たい!という方はぜひ行ってみてください!

昼の11:00ごろには、餌やりの時間があるので、そこで俊敏な動きをしたり、餌を食べたりする瞬間も見れるかもしれません♪


ヤンバルクイナについて、なんとなくお分かりいただけたでしょうか?

沖縄にお越しの際、機会があれば是非知って、触れ合ってみてくださいね!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?