早春の弁当

昼12時、午前中の仕事を時間通り全て終わらせ、開放感とともに蕎麦を食べるために外に出た。昨日は体調が悪く、サボりまくったおかげで今日やらなければならない仕事が溜まっていたが無事午前中で全クリ。こんな午前中から頑張れた日はあの店のあの蕎麦を食べたい。
しかし想定外に蕎麦屋が大行列。どうやらこの店は最近外国人観光客に人気らしい。蕎麦だけを決心して出たので他に食べたいものがない。何を食べようか途方に暮れながら街を歩いていたら、大抵午前中のうちに売り切れてしまうあの「ケータリング御用達」の弁当屋がまだ開いてる。
この街に住んで一年以上経つが、初の入店。

中に入ると狭い店内に長テーブルが2つほどあり、弁当とお惣菜がおいてある。
残り5個ぐらいの「本日の弁当」らしきものを一つ手に取りレジへ。900円支払い、明るいおばちゃんの「ありがとうございました〜!」の声に見送られ帰路へつく。
この弁当を手に入れたことの喜びが大きく、浮き足立ちながら歩いて帰った。

あまりにもテンションが上がっていたので、天気も良いことだし、ベランダで至高の弁当をいただこうと思い立った。
いそいそと椅子とテーブルを用意して、いざ実食。

蓋を開けるとさらにテンションがあがる。子供のように足をばたつかせてしまった。
まずはおかずから。
人気の豆のよくわからないおかず、うますぎる。
魚もうますぎる、脂のバランスがこの上なく良い魚だ。
魚とご飯の相性があまりにも良すぎて白飯がなくなりそうになり慌ててバランス調整に入る。

ついでだが、私は花粉症ではない。おそらく。
(このあとくしゃみが止まらなくなったので、おそらく、と追記した)
この時期のあたたかさと寒さが共存する気候が大好きだ。
この気候とこの最高の弁当をともにする昼御飯、さすがにありがたすぎる。
目を瞑りながら、心地よい(少し寒い)風を浴びながらこのありがたさを噛み締めながら食べ進める。

最高の昼だ。

そんなタイミングで隣の家の工事が再開した。
ベランダで食べていると工事のあんちゃんとばっちり目が合う。
特に話しかけられたりはしなかったが、あまりにも気まずくなり、半分ぐらい残した状態で部屋の中へ退散。

部屋の中のいつもの光景でありがたみが少々減ったがものすごい速さで完食。

いまはひっそりダイエット中だが、食事から得られる幸せは何にも変えられない。
むしろダイエットしてるから幸せが際立つのか。

さて、午後の仕事も片付けていこう。

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