#42 寝て曜日(土)
また、寝過ぎた。
最近、休日はどっぷりと泥のように寝てしまう。12時間以上寝ているから完全に過眠の域。甘ったれたことを書くが、自分が思っているよりも身体が今の環境に付いていってないのだと思う。
新しい環境に身を置くといつもこうだ。昔より自分の身体のことはわかっているから、あえて予定を入れないようにしているし、いつか必ず慣れるのだからいちいち気にしないようにしている。
が、
目覚めた瞬間に朝か昼か(ひどい時は夕方か)判断がつかないとき、朝ごはんでも昼ごはんでもない名前のつかない食事を摂っているときなどは、少し自分を責めたくなる。いや、正しくは自分を責めることで「まだまとも」であろうとするのだが、過剰な睡眠のせいで動きがトロくなった脳みそではこんな悪趣味な自責すら生み出せない。
朦朧とした意識のなか、薄暗い部屋で食べる冷たい卵かけご飯は食事というより栄養補給。醤油をかけ過ぎてだいたいしょっぱい。電気をつけねばならないが気分ではない。面倒くさいのではなく、明るい部屋が気分ではない。
スマホを見るとLINEの通知がすさまじいことになっている。そのほとんどは企業やショップの公式アカウントだったりするのだが、その中に埋もれている友人たちの「つーか、生きてる?」「死んだ?」「おめーまた寝てんだろ」などなどのメッセージにちまちま返信する。「ん」。「うす」。「大当たり〜」。
本当にこいつらは私より私のことをよくわかっている。やたらと心配してこないのがとてもありがたい。そして私と等しく口が悪い。とてもありがたい。
こんな日があってもいいよね、じゃないんだよ。これが私のれっきとした休日。誰にも文句は言わせないからな。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?