いじめの結末

僕は、小学生高学年〜中学生にかけて、いじめられて育って来た。仲間からの無視、暴言、暴力などなど、ありとあらゆるいじめを受けてきた1人だ。死にたいと思ったことは何度もあったが、怖さが勝ってしまい、それが出来なかった。生きていても何も面白いことなんてない。死んで楽になるか、知らない土地でゼロから活躍するかしか、僕に残された道はないと思っていた。

しかし、そんな僕を変えてしまう出来事が起こった。それは、友達ができたことだ。それまで友達が誰一人いなかった僕だったが、これをきっかけに自分の人生観がものすごいスピードで変わっていった。どんなに辛いいじめにあっていても、友達が近くにいて、笑って聴いてくれるだけで、僕の辛さはウソのようになくなり、笑顔が増えた。そうなると、いじめも気づけば終わっていた。

10年後、僕をいじめていた友達に再会するきっかけがあった。僕はもうすっかり忘れていたのだが、その友達は僕をいじめていた事を後悔していたらしい。僕に会って一言。「あの時はごめんな。」と言ってくれた。この言葉を聴き、僕は笑顔で言ってやった。「全然気にしてないよ〜。過去の話だろ!」そうして、10年という時間をかけて、僕とその友達の溝は埋まった。今はコロナで会えないが、また出会った時には笑って昔話をしたいと思う。

#2000字のドラマ

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