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講師に必要な無茶振りに負けないスピーチ能力の話


講師はスピーチ力が問われます。
例えば、セミナー後の懇親会の挨拶の際に、乾杯前にひとこと・・・とか言って、突然無茶振りされるわけです。これをしっかりこなすには、日頃の準備と心構えが大切です。

今回は、その無茶振りにも耐えられるスピーチのやり方について、私のやり方を共有します。あくまで日頃の準備と心構えが大切ですが、コツってのはあるんです。

無茶振りスピーチを乗り切るためにはまずはネタ

これは、日頃からの準備が大切です。この準備とはネタづくり。
そして「◯◯の大切さ」に集約されます。健康の大切さ、学ぶことの大切さ、睡眠の大切さ、仲間の大切さ、自己理解の大切さ、時間の大切さ、などなど、皆さんが生活している中で、この「◯◯の大切さ」に該当するものを、普段から意識的に自分の中に格納しているか、がキモです。

わたしはこんな経験をしたので、これについてこう思う。

こういうものをいかに日頃から持てているか、です。

そして、もうひとつ必要なのは明確な守備範囲。趣味の領域、仕事の領域、なんでもいいですが、他者よりも深い理解がありプロとしての顔を持っている部分。

ネタの次は組み立てかた

話すネタがある人にとって、無茶振りスピーチへの対応に必要な能力は、入口と出口の加工くらいです。うまくスピーチできない人は、この入口と出口のみみたいなスピーチになってしまうから、明らか下手くそな感じになっちゃんです。スピーチの流れは以下の通り。

入口:ありがとう〜

スピーチの冒頭は入口をちゃんとつくります。その場で感謝すべき人は誰なのか、貢献した人は誰なのか、誰に配慮すべきか。そして、僭越ながら話をさせてもらうことへの感謝を述べます。とにかく、ありがとうとか、感謝の弁を述べていれば、違和感無いので入口としては大丈夫。緊張のあまりここを飛ばすと下手くそな感じになっちゃうので注意!

内容:いつものネタ〜

たいてい、こういう無茶振りスピーチで求められていることってのは、「場にあった雰囲気の話」です。細かいことは誰も考えてません。とにかく、場に合ってりゃいいんです。そこで、いつもの話のネタを出します。こんな感じ

「先日こういうことがあったんですが〜」とネタを語る。
(重要なことは、雰囲気に合ってさえいればいいので、いつものネタで充分ってことです)

話の内容としては、自分だけがわかるプロの領域の話が望ましい。どこにでもある、どこかで聞いたような話ではなくて、この人だからこそ語れているな、というのを周囲が思う話が良いです。

出口:この経験から◯◯だと思った〜

一通りネタを喋ったあと、場の雰囲気に合わせて、今日学んだこととか、その場で偉い人が言ってたことに繋がるような内容で、「やっぱり◯◯って大切ですよね!」とまとめる。
(コミュニケーション研修の後だったら、だからやっぱり人との付き合いってのは大切ですよねみたいなもっていきかた)
そして、この後もよろしくお願いします。的な雰囲気で締めればいいと。

つまり、喋っているネタはいつも一緒でいい。

という事実を認識すべきです。無茶振りスピーチなんて誰も真面目に聞いてないし、場の雰囲気に合わつつ、自分のエピソードトークを使って、うまく出口を加工すればいいだけです。
そして、ネタはそんなに多くなくてもいいんです。だって、1個のエピソードだとしても、切り出し方、まとめ方の違いだけで「◯◯の大切さ」なんて、いくらでも言えるでしょう。


実は講演家がやっているのはコレだった!

というわけで、話の内容はいつも一緒。でも、入口と出口が違う。

ということをお伝えしました。
でも、これって、著名な講演家とかがやっていることと一緒なんです。毎回喋る内容イチから組み立てるなんて無理だし、たいてい、どんな場でも伝えたい内容とか、その人が聞き手から期待されている内容なんて一緒なんです。
講演家は、1ユニット15分くらいの鉄板ネタが何個もあって、それをその場の雰囲気に合わせながら入口の話+ユニットの話+出口の話。として組み立ててるんです。

というわけで、普段からネタ収集に取り組んでまいりましょう!


番外編 誰かと話が被りそうになったら・・・。

番外編です。
おそらく、無茶振りスピーチのときには、何人か喋るので、話が被ります。その、話が被ったときの対処の仕方です。

よく、自分が準備していたネタと誰か他人、しかもその場で自分より偉い人の話が被ってしまうことがあります。そんなとき、「◯◯さんにすべて言われてしまったので〜」なんて濁すことがありますよね。その時の切り返し方です。

それは「包み込み」と「別視点で語る」です!

包み込み

「◯◯さんはコミュニケーションが大切だ、というお話をされましたけど、これは何も私達の会社や組織だけにとって大切だ、というわけではないはずなんです。ぜひ、ご家族など身近な人ともコミュニケーションを見直してみるのはいかがでしょうか?きっとご家庭での良いコミュニケーションは、皆さんのお仕事へも良い影響を与えるはずです!」みたいな感じです。
あくまで、別の方が仰ったことを肯定しながらも、更に大きい概念、↑の例だと、コミュニケーションの問題は人類普遍の真理みたいなもので、誰も否定できない原理原則で包み込む。この話しているレベルを原理原則レベルまで引き上げて包み込むとうまくいきます。

別視点で語る

「今日のセミナーでは目的設定の大切なを学んだわけですが、実は、これっていうのはちゃんと行動していくってことが大前提なんです。今日学んだ内容をもとに、皆さんには行動する人を目指していって欲しいです!」という感じ。
別に、至極当たり前のことを言っているんだけど、↑の例でいくと、目的設定の重要度と同じくらい目的へ向けて行動することが大切だということは、誰も否定できない。行動しないと物事は変わらないので。
それでいて、場の空気にも合っているし、別視点を出すので、この人やるな、なるほど〜と思われます。笑


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