ベイビーわるきゅーれナイスデイズ100億点
みんな大好きベイビーわるきゅーれの最新作を観てきた。
もちろん、期待値は100%
毎回最高のエンターテイメント映画を見せてくれるベビわるだから、今回も100点の映画だ!と確信して行った。
(ここからネタバレ自己責任でお願いします🐬)
開始してものの15分ほどで、私が予告を見て期待していた全てのものが提供された。
え……今の時点でもう120点の映画なんだが。池松くんとのバトルシーン、ちさまひの感動的なやり取り、海辺でのゆるゆる可愛いリゾート編……
機材トラブルになって今帰れと言われてもニコニコで帰路につけるほどその時点で満足していた。
逆に、後の時間何するわけ?
困惑して喧嘩腰になっていた時、スクリーンの向こうから前田敦子が登場した。
あーーーー!!!!池松くんの久方ぶりで素晴らしいアクションに吹き飛ばされていたけれど、この映画はあっちゃんも重要な役割だったなそいえば!!!!!!
そして喫茶店のシーンに突入し、私が前田敦子さんの演技で一番好きな“不機嫌”な様を盛大に見せ、ちさととバトルしていた。この「相手と目を合わせないけれど確実に聞こえる声量で悪口を言う」性根の悪い2人の演技はとても親和性が高かったので、いるか×ちさとのスピンオフを1番願っている。ついでに今回出てこなかった飛永さんがその2人に挟まれて肩身狭い思いをしている感じのスピンオフの内容を強く願っている🤞
家で振り返られる冬村の過去。
コミュニケーションは苦手かつ、人を殺す衝動と殺した快楽だけでなく、その罪悪感も覚える不器用でなんだかんだ繊細なやつ。
冬村が発するセリフはなんだか、「完全に文脈を理解しては話せていない」と感じられる歪さだった。農協の殺し屋に謝るシーンなど特に。怒っているから謝っているテンプレート。
その違和感は、「命がもったいない」の有名セリフ引用した時に、やっぱり聞き馴染みのある言葉を切りはりして紡いでいただけの、本心とかけ離れたコミュニケーションだと思った。
ただ、まひろに対しての戦闘中のセリフは全て感情が乗っており、冬村が抱えた孤独と狂気がむき出しであるようだった。
戦闘中に冬村に尋ねられ、殺した人々のことを「覚えていない」と答えたまひろ。
それなのにコピーには「殺しても、忘れない。」と書いてある(号泣)
少年にハンカチを貰い、その優しさをまひろに施した冬村だけれど、彼自身が2択に迫られた時、目の前の拳銃を握って最後まで敵を殺すことを選択した。
まひろは彼を殺さざるを得なかった。だが、忘れないと決意した。彼の名前と共に。
冬村とまひろの関係性の描き方とそれぞれの生き方や人間性の対比が全編通して美しく、自分の誕生日すら覚えていない彼の最期と、ちさとに祝われる映画の最後がとっても切なくもあった。
このFAは今回の主要登場人物の関係性?みたいなものをイメージして描いた。
誰にも握られてこなかった冬村の手を、控えめに握ろうと小指からつまんでみるまひろ。
毎回敵が亡くなってしまう殺し屋映画だけれど、ちさまひの平和な日常パートにも地続きで影響しているはずの、彼らの生きた痕跡がきっとあるはずだ。
向こうに行った冬村のことを忘れずにいるのは、殺したまひろ本人。
今までで1番アクションもゆるい会話もギャグも最高であったし、鑑賞後の余韻が残る。
100点を期待して観に行ったら、100億点という桁外れの傑作が出てきた。
絶対にまた観に行く!!⚡️⚡️
最後に、2021年カナザワ映画祭で伊澤さんと伊能さんのガンアクションが観れたことをここに自慢しておきます。
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